奇妙な ‐ ウィキパディア
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奇妙な
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奇妙な(きみょうな)とは、日本においてエウストピアの共和国の文化や文明に対して、よく報道などのメディアで用いられた言葉である。”奇妙な〇〇”という使い方がされた。”奇妙な”は、イーキャンの流行語大賞も受賞した。
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概要
地球国家にとって、異世界より地球に転移してきたエウストピアの文化や文明はどれもが不思議に映った。しかし、中でも地球国家にとって最も奇妙に映ったのが共和国の文化や文明だった。
共和国は技術水準において、地球における古代ローマや中世ヨーロッパと同等レベルの技術水準しかなかった。にも拘らず、その様な技術水準下において、大英帝国を超える巨大な世界帝国を形成し、幾つもの現代の地球に近い文化や概念などが存在した。また、文明度に似つかわしくない物品等を所持していた。この様な国は他に存在していなかった。
これらの事から、主に日本においてはメディアなどで、共和国の文化や文明に関係する事を紹介する際に言葉の前に”奇妙な”という言葉がつけられて紹介される事が多くなった。
日本において奇妙だとして紹介された共和国の文明や文化に関する事は主に以下の通りである。なお、軍事技術と黒色球に関しては下記の項目で別途解説する。
・共和国では地球のテレビ放送の様に魔法によって放送が行われていた。放送されていた番組も地球におけるテレビ放送と変わらず報道、教育、映画、ドラマ、音楽、バラエティ、アニメ、コマーシャルなどの番組が放送されていた。すでにこの点だけでも、古代ローマや中世ヨーロッパ程度の文明度しかなかったエウストピアにおいて、この様なものが存在する事は驚くべき点であるが、地球国家をさらに驚かせたのが、古代ローマから中世ヨーロッパ程度の文明度しかない共和国に、サイエンス・フィクション(SF)の概念が存在した事である。宇宙船や宇宙戦艦の概念、レーザー兵器やビーム兵器の概念、ロボットの概念、コンピューターの概念、恒星や惑星や恒星系や銀河系などの概念、無重力の概念、宇宙人の概念など、地球への転移前の遥か古代から共和国ではSFの概念が存在した。なお、これらはあくまで概念が存在するのみで、どの様に作られるのかや、仕組みなどは一切知られていなかった。コンピューターやロボットや宇宙船などの技術は高度に発展した魔法によるものであると漠然的に考えられていた。
・地球における1970年代から1980年代のアメリカ合衆国と非常に良く似たファッション文化を古代の時代から持っていた。共和国では都市部から地方にまで、この様なファッション文化が広く普及していた。この様なファッション文化は共和国の他には見られなかった。
・地球におけるアメリカ合衆国の食文化と非常に良く似た食文化が共和国には存在し、古代から伝統的にその様な料理が食べられていた。例としてハンバーガーやパンケーキの様な食べ物も存在した。
・共和国内で公的に使用される単位が、発音方法に至るまでヤード・ポンド法及びメートル法と同じだった。
・地球におけるジャズやロックバンドと非常に良く似た音楽ジャンルが古代から伝統的に親しまれていた。
・魔法技術を抜かした文明度が古代ローマから中世ヨーロッパ程度であったにも関わらず、社会運動は非常に進んでおり地球におけるそれと遜色無い発展を遂げていた。例えば、環境保護活動、障害者支援を含めた様々な社会福祉活動や社会奉仕活動、ボランティア、ポリティカル・コレクトネスなどの社会運動文化があった。共和国の社会運動を象徴する話として2つの話がよく語られる。ひとつは前832年にポルポト(都市名)の技術者セルネロ・アウグストゥスが帆船を一撃で破壊できる現代で言うロケット弾の様な兵器の開発に成功し(セルネロのロケット弾)、これを共和国軍が採用したが、当時の人権団体に非人道的だと批判され配備計画が撤回された記録が残っている。もう一つは、エウストピア大戦中、共和国軍は連合軍に対抗する為に、セルネロのロケット弾を参考にしロケットランチャーの様な装備を開発し実戦配備したが、これに対して環境保護団体が環境破壊に繋がるとして反対した結果、配備数が大幅に減らされたという出来事があった。
・共和国の国歌が地球におけるコロブチカと非常に良く似た曲調の音楽だった。
・共和国軍の制服は、地球におけるアメリカ軍の制服のデザインに類似していた。非戦闘用制服には、地球における1954年‐2015年までアメリカ軍で使われていたグリーン・サービス・ユニフォーム、ブルー・サービス・ユニフォーム、アメリカ空軍の制服に類似したデザインの制服が導入されていた。制帽も同様に類似した官帽、ベレー帽、略帽などが導入されていた。戦闘用制服には地球におけるアメリカ軍のバトル・ドレス・ユニフォームに類似したグレー系の制服が導入されていた。
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軍事技術と名称
共和国において、もっとも地球国家から奇妙なと言われたのが共和国の軍事技術である。共和国は基本的に文明の発達水準が地球でいう古代ローマから中世ヨーロッパ程度しかなかった。これは他のエウストピア諸国と同じである。火薬も発明されておらず、作り方も一切知らなかった。製鉄技術も未熟であり、共和国が持つ技術では地球でいう中世の武器を作る事が精一杯のはずだった。当然、電子機器を作る技術なども持ち合わせてはいなかった。
しかし、共和国はレーザーサイトとライト付きのアサルトライフルや機関銃、防弾アーマーなどの装備を無数に保有し、繊維技術も地球国家ほどは未発達であったにも関わらず、高い性能の戦闘服などを保有した。以下は共和国が保有した文明度にそぐわない全装備の一覧である。
〔オールド9アサルトライフル〕
概要:オールド9ライフル(読み:オールドナインアサルトライフル)。大型のアサルトライフル。発射口を2門備える。レーザーサイト、ライト、バッテリーなどの付属機器の他、ボックスマガジンに8mmライフル弾を100発、ハンドガード下に20発の散弾かもしくはホローポイント弾をポンプアクション式に装填可能である。ライフル弾、散弾、ホローポイント弾はセミオート、フルオートでの射撃が可能。
〔オールド9ショットガン〕
概要:共和国がオールド9アサルトライフルの材料を解体し溶かすなどして独自開発した装弾数7発の散弾銃。騎兵の騎手の自衛用装備として開発された。
〔トルネードN3機関銃〕
概要:12.7mm弾を使用した固定式の連装機関銃。歩兵や騎兵への攻撃に使われた他、対ゴーレム戦闘や対空戦闘、攻城戦や敵陣への攻撃などに使用された。
〔アークロケット〕
概要:エウストピア大戦中に共和国軍が連合軍に対抗する為に、セルネロのロケット弾の文献を参考にオールド9アサルトライフルやトルネードN3機関銃用の弾薬を分解し弾薬に使われていた液体火薬を集め濃縮し、これを推進剤と爆薬に転用して開発された歩兵用ロケットランチャー。命中すればガレオン船を一撃で粉砕できるだけの威力があった。
〔ボディアーマー類〕
概要:地球における現代軍のヘルメットやボディアーマーや戦闘服などの装備と概ね用途やデザイン性も同じ物。色はブラック系色とグレー系色で統一されている。
上記の装備は共和国軍が運用していた軍事装備である。主力の兵装として使用され、最も多く生産され最も多く使用された。その性能は驚くべき事に地球国家の歩兵装備の性能よりも非常に優れた物だった。銃の命中精度自体は地球国家の銃と大きくは変わらなかったものの、例えば、オールド9アサルトライフルは非常に大きい銃であるにも関わらず、その重量は弾薬を含めても自衛隊が使用している主力小銃と同程度の重量しかなかった。これは銃本体や弾に未知の軽量合金素材や未知の樹脂素材が使用されていた為である。大きさに比べて軽い銃であったが、それでいて耐久性は非常に高く様々な環境下でも使用できた。故障は殆ど無かったとされる。弾薬に使われた液体火薬も地球における既存の銃火器用の火薬よりも高性能だった。また、装填システムも地球における依存の銃火器の装填システムよりも高い技術が使われており地球の一般的なアサルトライフルよりも装弾数も多かった。ボディーアーマー類にいたっては地球国家の物よりも防弾性能面や軽量面で優れていたとされる。また戦闘服に関しても、一見すると地球国家の戦闘服と変わらぬ素材でできた戦闘服の様にも見えたが、防菌面や防カビ面など、主に衛生面で非常に優れた性能を持っていた。1週間から2週間に渡って連続で着用を続けても衛生的に着用できた。
これら共和国軍が使用した優れた歩兵装備はエウストピア大戦後、地球国家でも採用される程の優れた性能を持っていた。マダガスカルとスリランカは警察と軍が主力の歩兵装備として導入し、日本においても、一部のボディーアーマー類についての導入が防衛費削減の面から国会などで議論された。
驚くべき事に、共和国ではその成立時(古代の時代)から上記の技術的に優れた装備が使われており、共和国はこれらの優れた装備によって周辺諸国を圧倒し強大な巨大国家を形成した。なお、共和国では古代からこれらの装備が使われていたが、これらの物品がどの様な化学的メカニズムで動作するか等は殆ど分かっていなかった。これらの物品は確かに共和国が生産していた物品であったが共和国が自力で生産していたとは言い難い物品であった為である。
また、共和国で使用されていた一部の言葉は地球国家の言語学者を困惑させた。上記のオールド9アサルトライフル、オールド9ショットガン、トルネードN3機関銃、アークロケットなどを見ても分かる通り、エウストピアは異世界から地球へ転移してきた地域であるにも関わらず、共和国では何故か地球の英語の単語と非常に良く似た単語が使われていた。これらは主に、軍事関連の単語で固有名詞として多く見られた。以下は上記以外で共和国軍で使用されていた英単語に極めて酷似した単語一覧。
〔キャノン / ターレット〕
概要:前500年頃の共和国軍における投石機の古称。現在は軍事用語としては使われていない。前500年以前は、映像資料を含む様々な史料によって共和国軍では投石機の事をキャノンやターレットと呼んでた事が考古学的に分かっている。しかし、前500年頃までに次第に使われなくなり、キャノンやターレットの単語は現在の男性器を表す単語として使われる様になった。
〔スペースデストロイヤー〕
概要:共和国の海洋軍が運用した軍用のガレオン船の総称。地球においてガレオン船の武装には大砲等が使用されたが、共和国軍においては、大砲が存在せず、代わりにトルネードN3機関銃が配備され、海戦においてはトルネードN3機関銃やオールド9アサルトライフルが使用された。
〔スペースバトルステーション〕
概要:共和国の海洋軍が運用した地球における戦列艦に当たる構造の船の総称。地球における戦列艦は大砲が主兵装として運用されたが、共和国軍においては大砲が存在せず、代わりにトルネードN3機関銃が配備され、海戦においてはトルネードN3機関銃やオールド9アサルトライフルが使用された。
〔スペースプラットホーム〕
概要:共和国の海洋軍が運用した地球における空母と同じ運用用途の船の総称。地球における第二次世界大戦期の空母の様な艦体形状(ただし、艦橋の様な構造物は無く、また艦全体は木製かコンクリートで作られた)に、地球におけるガレー船の一種の五段櫂船の様に多数のオールが備わった様な形状をしていた。動力には魔法によって全自動で動作する巨大なオールが使われ、オールによって推進し、飛竜を載せて航空戦力として運用した。なお、飛竜を載せる事以外では輸送船としても使われた。全長は80mから最大で280mクラスまで様々であり、100m以上の大きさを持つスペースプラットホームは共和国の海洋軍において最大級の大きさに分類される船体だった。また、全高も最大級の大きさに分類された。
〔スペースファイター〕
概要:共和国の空中軍が運用した飛竜の総称。共和国軍においては1頭辺りの飛竜に飛竜を操る騎手が1人か、もしくは2人が乗って運用された。飛竜は口からの火炎によって目標を攻撃した。飛竜は地球における戦闘機や攻撃機の様に運用された。
〔スペースバイク〕
概要:共和国の地上軍が運用した地竜の総称。共和国軍においては1頭辺りの地竜に、地竜を操る騎手と、射撃手の、計2人1組が乗って運用された。射撃手は主にオールド9アサルトライフルで武装した。
〔スペースニュークリアトーピドー〕
概要:共和国の空中軍が運用した誘導グライダー爆弾の総称。大型の飛竜に石油などの可燃性液体を満載した非動力の無人のグライダーを牽引させ、目標の街、城、要塞、陣地などに目掛けて切り離した後に滑空させて突入させて、機体に備えた発火装置によって可燃性液体を燃焼させ攻撃した。機体はある程度は魔法によって誘導制御が可能な様に設計され、気象条件が良好であれば狙った対象に誤差100m以内で突入できた。
〔バトルドロイド〕
概要:共和国の海洋軍が魔法によって使役した海魔の総称。共和国軍では数種類の海魔を使役した。共和国の海魔はエウストピア大戦においては、大戦の中期前半までは海戦などに投入されていたが、中期後半以降には、海戦から連合国に対する通商破壊や撹乱作戦に活動がシフトした。共和国の海魔は地球国家を含めた連合国から最も恐れられた共和国軍の攻撃方法として戦争の終盤まで利用された。なかでも、ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの怪奇小説”インスマスの影”に登場する”深きものども”の様な外見をした、強靭な身体能力と凶暴な性格を具えもつ、人よりも一周り大きい程度の、小型サイズに分類される海魔(ナク=ナクア)は、地球国家の水中ソナーでも、発見が困難で、攻撃や接近を予見する事が非常に難しく、「虎ノ門海運コンテナ船・エバーグリーン号乗組員惨殺事件」(※後に数十匹もしくは百匹以上のナク=アクアによる襲撃があった事が判明した襲撃事例)や「小松市海魔襲撃」「デルフト島海魔襲撃」にも代表される様に、地球国家を含めた連合国の艦船や沿岸部の地域を脅かし続けた。共和国の海魔部隊の規模はエウストピア最大の規模を誇り、共和国の海魔による通商破壊や撹乱作戦による影響は、地球国家側から見れば文明度の明らかに劣る勢力との戦争であった筈のエウストピア大戦が長期化する大きな要因のひとつとなった。
上記の単語はいずれも装備の名称や総称として使われた。これらの単語は古代の時代から使われていた事が分かっており、共和国成立時にはすでに使われていたと考えられている。しかし、上記の単語はいずれも語源ははっきりとしておらず、共和国において、何故、地球の英語に類似する様な単語が誕生したのか、また使用されているのかは一切不明である。共和国語は地球におけるラテン語と似た体系の言語であるが、英語に酷似する言語はこれらの固有名詞以外では一切見られない。それどころか、現在のラテン語体系に近い共和国語が成立したのは前3600年代‐前3000年代頃の事であり、それ以前の共和国では地球の言語とは類似性の無い独自の4つの異なる古代言語が使用されていた事が言語学的にも考古学的にも明らかとなっている。現在のラテン語体系に近い共和国語は4つの古代言語が統合された結果、奇しくも偶然生まれたものだった。つまり、前3600年代‐前3000年代より以前、その時代においては、エウストピアにおいて一切、他に地球の既存言語と似た言語が存在しなかったにも関わらず、英語と類似した幾つかの単語が何故か共和国において存在していた。
これら上記の一連の奇妙な事柄から、これらを有していた共和国軍と地球国家が戦ったエウストピア大戦は、戦時中、地球国家側から別名、奇妙な戦争と呼ばれた。その理由は主に技術水準が古代ローマから中世ヨーロッパ程度にも関わらず、技術水準に大よそ見合わない装備を共和国軍が平然と使っていた様子から、従軍関係者を中心にこの様な呼ばれ方をする様になった。
※2034年にユニオンパレス市内で撮影された極めて一般的な標準装備を身に纏った共和国軍兵士の魔法写真。この写真は非常に不鮮明だが、オールド9アサルトライフルを、ボックスマガジンの箇所を持って、抱えて持っている覆面姿の兵士の姿が写っている。兵士の着ている装備から非常に現代地球的なボディーアーマー類である事が分かる。なお、この写真の兵士は顔に覆面を付けているが、覆面を付ける兵士は稀であった。
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黒色球
黒色球とはエウレーピア大陸のユニオン地方のトロイ山脈の地下巨大鍾乳洞の深部に存在する未知の超高度技術で作られた工業生産プラントの事である。少なくとも共和国の成立時にはすでに存在し、共和国が歴史の表舞台に登場する時点から利用され続けた。共和国を世界帝国にまで成長させた最大の要因であると評価されている。
地球国家にとって最もその存在が奇妙に捉えられている共和国の所有した物品である。
黒色球は地球の既存のいかなる技術よりも高度な技術である。日本の著名な学者や技術者や研究機関の他、幸運にも偶然、異世界転移事件時に日本、マダガスカル、スリランカにいて転移に巻き込まれなかった世界各国の有能な学者や技術者によって研究がされたが、その仕組みや原理や構造や素材すらも判明していない。
また、黒色球が一体全体、いつ、いかなる時に、いかなる文明によって、この明らかにエウストピアの文明水準に合わない工業生産プラントが作られたのかも一切分かっていない。共和国においては古くから古代共和国人が発明した偉大な遺産であると考えられ神聖視されてきたが、これが事実であるのか、事実でないのかも不明である。
黒色球はその名の通り黒色の球体形状をした直径20mの浮遊する球体である。光沢のある表面をしており、その材質はレーダーや通信の一切を反射し、さらに原理は不明なれど、黒色球は外部から直接触れる事が困難で、生物、非生物を問わずに、黒色球と物体が接触した場合、接触した物体は急激に腐食し原型を留めなくなってしまう現象が発生する。この為、黒色球の内部構造を知る試みは現在に至るまで成功していない。
なお、黒色球から生産された物は黒色球から出てくる時は一切の腐食が発生しないが、生産後に黒色球と接触させた場合は腐食する。
黒色球は直径120mの球状フロアの中央に存在し、球状フロアからは十字状に幅20mの菱形形状の枠型をした通路が直線状に200mに渡り伸びている。黒色球からは、十字状に菱形の通路に向けて長さ210mのベルトコンベアが黒色球本体から伸びており、合計12のレーンが存在する。不可思議な事に外部からベルトコンベアと黒色球の接合部を確認した場合、ベルトコンベアは黒色球の表面と完全に結合している様に見えるが、ベルトコンベアはまるで黒色球の内部から出てくるかの様にしっかりと駆動する。
なお、菱形形状の通路の壁面には全体が用途不明の機能していない謎の電子機器類で占められており、その外見構造は日本のSFアニメ作品や漫画作品の松本メーターに類似した様な外見となっている。
日本の大学による地中レーダー探査調査では、黒色球のあるフロア及びベルトコンベアのある通路を含めた、直径520mが、球状にフロアや通路などの空間を除いて全ての空間が大量の用途不明の機能していない電子機器類で埋め尽くされている事が判明している。なお、この直径520mの球状は、完全な球形形状ではなく、所々でかなりいびつな形状となっている。
黒色球は外部から特定の音波を照射すると、照射した日時から98時間に渡って活性状態となり、休むことなく、オールド9アサルトライフル、トルネードN3機関銃、ボディアーマー類、弾薬、付属部品を、それぞれ種類別に(例えばオールド9アサルトライフルであれば、オールド9アサルトライフルのみ)特殊軽量樹脂素材製の箱の中に梱包材と一緒に納められた状態で、黒色球からベルトコンベア上にまるで黒色球の内部から出現しているかの様に生産する。98時間の活性状態の終了後でも連続で何度でも活性状態にする事が可能である。
製造品の加工や組立過程は一切不明で、そもそも行われているかすら不明である。さらには原材料があるのかないのかも一切不明で、外部からの観察では原材料を一切使わずに無尽蔵に内部から大量の工業製品を生産しているかの様に見える。
黒色球は少なくとも数千年間に渡ってオールド9アサルトライフル、トルネードN3機関銃、ボディアーマー類、弾薬、付属部品、特殊軽量樹脂素材製の箱、梱包材を生産し、その生産量は天文学的な数値に達した。少なくとも地球上でこれまで作られた如何なる工業製品よりも大量に量産された。
これらの黒色球で生産された物品はいずれも非常に強力で、さらには製造コストもかからず、無尽蔵に生産ができた事から、古来より共和国軍の主力兵装であり続け、共和国の力の源たり続けた。黒色球はこれらを生み出す余りにも共和国で重要な戦略的装置であった為、「トロイ山脈と黒色球を制する者が戦いを制す」という言葉も生まれた。この言葉は、共和国において過去に何度も内戦や内乱が起こったが、一部を除いて多く場合、トロイ山脈を勢力圏に抑えていた側が勝利を得る事が多かった事から軍事的に黒色球がいかに重要かを示す標語として生まれた。
黒色球はエウストピア大戦後、連合国によって接収され、地球国家による管理、研究を受ける事になった。現在においてもオールド9アサルトライフル、トルネードN3機関銃、ボディアーマー類、弾薬、付属部品、特殊樹脂製の箱を生産し、新共和国や地球国家の支援を受けている国家、地球国家などに向けて生産を続けている。
黒色球の詳細は「黒色球」の記事を参照。
近年の最新の調査で黒色球の表面上に文字の一文らしきものが彫られている事が判明した。発見された文字はこれまでエウストピアで確認された既存の文字とはいずれも合致しないものだった。しかし奇妙な事に発見された文字は地球におけるデンマーク語に酷似していた。以下は黒色球の下側面で発見された文字の一文。
「Hvem er I?」
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