タミルトッリ ‐ ウィキパディア

ウィキパディア-フリー百科事典

ページ/ノート

―――――――――――――――――――

タミルトッリ

―――――――――――――――――――――――――――

タミルトッリ（共同語：தமிழ் தொட்டி）とは、テルース２の各地で発掘されるドームによる侵攻時に当時のテルース２の人類がドームに対抗して運用していたと推測される戦闘用四脚歩行兵器の事である。

―――――――――――――――――――――――――――

概要

搭乗者１名が搭乗し運用されたと予想される装備であり、犬の様な骨格形状をした４本の足を持つ。全長は３ｍ程で、全高は１．７ｍ程。全体的に非常に無骨かつ重厚な機械的外見をしている。搭乗者は機体胴体に当たる部位に搭乗し、両手足が入る穴に両手足を入れる搭乗方式だったと推測されている。胴体の背中に当たる部位には武装がアームによって備え付けられていたと考えられ、無骨で重厚かつ機械的な外見のクロスボウの様な形状をした装備の他、ランチャーの類と推測される筒の存在が確認されている。なお、胴体には搭乗者を保護する様な装甲の類の存在は確認されていない。

ただし、搭乗者は何らかの装甲服の様な類の装備を装着した上で搭乗していたと考えられており、発掘調査時にはタミルトッリの側からスコープやヘルメット、マスク、酸素チューブ、防弾服の様な形状の装備が一緒に発掘される事もある。これらの装甲服の様な装備の存在は搭乗者がテルース２の人類（新地球における獣人）であった事も示しており、尻尾や耳などの身体構造に配慮した構造が確認されている。

タミルトッリはこの犬の様な骨格形状を見ても分かる様に高速での歩行移動が可能であったと推測されている。高速で移動し敵に対して攻撃を加える様な運用がされていたのではないかと考えられている。

このタミルトッリはテルース２各地の共同体の伝承などで僅かながらに記録が残っており、ドームに対する人類側の装備として運用された事が分かっている。しかし、それ以外の点は多くの面で詳細が不明な兵器でもある。現在まで残る各地の共同体の伝承にも詳細は殆ど語られていない。

まず、現在発掘されているタミルトッリの武装に関して、ランチャーと思わしき構造物は文字通りのただの金属の筒であり、照準装置や発射に関わる装置が一切発見できていない。また、クロスボウの様な形状をした装備に関しても、これが本当にクロスボウなのか、そうでないのかも分かっていない。さらには武装だとされるものの、給弾構造や連射構造も見られない。クロスボウの様な形状をした装備本体の上部には長方形構造の箱の様なパーツがある事も多いが、これにも内部には何もなく、ただの空洞であり用途は一切不明である。

さらには、タミルトッリ全体を構成する各種アームに関してもアームの構造自体はあるにも関わらず、そのアームを動かすモーターの類やエネルギー伝達の配線類。それどころかタミルトッリにはそもそもの動力類などの機械部品が一切確認できていない。あくまで確認できているのはタミルトッリを全体構成する各種金属部品のみである。この金属部品も特殊な合金で構成されてはいるものの、単なる金属の塊であり、可動箇所がある以外は電子工学の類の痕跡が一切確認できていない。

これは、タミルトッリの発掘時に一緒に発掘される事もある搭乗者が装着していたと思われる装備類も同じである。外見上から用途の推測ができる事はあっても、その装備が機能する為に使われている技術は不明である。

この様に、タミルトッリはテルース２の各地で発掘されているものの、タミルトッリがどの様に運用されていたのか、どの様に動かしていたのかは全く分かっていない。

タミルトッリの運用方法や動かし方に関しては世界各国の大学や研究機関が調査を続けているが、有力な詳細を解明した例は皆無である。日本の研究機関や大学による仮説では現在、ナノマシンやそれに類する未来科学技術による駆動説が有力視されているが、これを立証する証拠は皆無であり、あくまで推測の域を出ていない。

一方でタミルトッリが科学的な産物ではなく魔法的、魔術的な技術の産物ではないかとする仮説も出ている。ナコタス継承国のイースタル大学のサリーマン教授はそれまでの科学的な見地からの調査ではなく、魔法学及び魔術学的な見地からの研究を行った。サリーマン教授はゴーレム等の存在を例に挙げて魔法や魔術を使えば機械を利用しなくても、この様な構造体を動かす事は可能であるとし、また、武装に関しても、高度に発達した魔法や魔術的な装備である可能性を指摘した。

しかし、このイースタル大学の仮説については否定的な見解が非常に多い。これはテルース２の人類からは魔法や魔術を行使する因子が一切確認されていない為である。また、現地の文明に関しても新地球との交流前は魔法や魔術が一切存在しない純粋な科学技術文明である事が分かっており、さらには考古学的調査においても、過去の時代も純粋な科学技術文明であった事が分かっている事からイースタル大学の仮説への否定的な見解に繋がっている。

いずれにしても科学的、魔法的、魔術的な様々な見地からの研究が行われているが、合理的な説明はいずれの場合でも見出せていないのが現状である。

―――――――――――――――――――――――――――

名称

タミルトッリという名称は、タミルトッリの本体にそもそもの名称が記載されていた為にそう呼ばれている。通常はதமிழ் தொட்டி（日本語表記：タミルトッリ）という記載の後に識別番号と思われる数字が書かれている。

―――――――――――――――――――――――――――

発掘

タミルトッリはテルース２の至る所でその姿が確認できる。多くは戦闘で破壊されたと推測されており、発掘されるタミルトッリの大半は大きく破損した状態で発掘される傾向にある。しかし、故障もしくは別の何らかの原因で放置されている物も多数が見つかっている。