第██次検証実験報告書
やぁ、また会ったようだね。私だよ。
1年半ぶりだろうか……この1年半、記事のみの送信しかできずに本当にすまない。
前に約1年間、連絡ができなかったにも関わらず、続けてこれだ。
本当にすまないと思っている。
だが、言い訳をさせてもらえるならば、この1年半の間は君もそうだとは思うが私も、ある事で悩まされてきた。
今現在、全世界で起こっているCOVID‐19によるパンデミック騒動だ。
このパンデミックによる影響で、私の彼らからの逃亡生活も大きな影響を受ける事が避けられなかった。
各国の国境が封鎖され地域ごとの封鎖も全世界各地で起きた。
もちろんこれらは全て各国政府による感染症対策によるものだが、彼らはこの状況すらも利用し私を確保しようとしている。
おかげで私の逃亡計画は大幅な変更をせざるを得なくなってしまった。
もう何度、人の居ない僻地に身を潜めたのか分からない程だ。
殺虫剤と虫除けスプレーは肌身離せない。
この1年半の間、記事の送信こそできていたが、この様な直接的なメッセージを送るのは状況的に非常に難しかった。
苦しい言い訳にも見えるだろうが、できれば理解してくれると嬉しい。
そして、以前も言った通り、もしも君がこの1年半で私を信用できなくなったり愛想を尽かせたのであれば、もうこの話からは降りてもらってかまわない。
その場合は、前回のメッセージに書いた対処策をして彼らに察知されない対策をした方が良いだろう。
私は君に無理強いはしない。むしろ、私のわがままに君を付き合わせてしまっているからだ。
私は今でも君を巻き込んで悪いと思っている。本来ならば、巻き込んではいけなかった。
だが、できれば、このまま私に付き合ってもらえると嬉しい。
さて、ではここからは君がまだ、私を信用してくれているという前提で本題に移ろうと思う。
今回、これから君に送る資料は前回のメッセージで説明したのと同じく、私の研究チームが作成した資料ではなく、彼らが作成した資料を私が抜き取ってきた資料だ。
今後、恐らくは君に送る資料の中で私の研究チームが作成した資料を送る事はもうないだろう。
彼らの方が私の研究チームの研究よりも遥かに研究が進んでいる為だ。
君がウィキパディアを理解し真実に気づいてくれる事を祈っている。
以前よりは情報を多くだしているとはいえ、結局、情報の小出しには余り変わらないこの現状は君から見ても私から見ても流石に骨折れるとは思うが、どうか最後まで付き合ってくれると嬉しい。




