裏・空白の国 その頃あの人は①
ご無沙汰しています!
ううーん!スランプです!すみませんm(__)m
なんとか、書きましたが…書き直すかも知れません。
人気のない暗い森の中、ディセルは第二騎士団の隊長であるシーウェンのみを連れてある場所を目指していた。
そう、エヴァと過ごしたあの森の家に。
「ディセル様」
「ああ。もう、来ているようだな。」
「はい。」
ディセルは、この家である人物と落ち合う約束をしていた。
ここは、ディセルのテリトリーであり、時渡りの魔女の加護もある場所。
だからこそ、密かに人と会うには最適な場所なのだ。
静にドアを開けると、中からは暖かい光が溢れていた。
外からは、誰も居ないように見えていることから、完全にこの家が結界で守られていることが解る。
「遅いわよ?殿下。せっかくこの私が、動いてあげているのに。」
その声に、ドキッとする。
・・・久しぶりだ。声にも魔力があるかのような艶のある声の持ち主。
「お久しぶりです、師匠。」
「あら、まだ師匠なんて呼ぶのね?殿下。それで?可愛いあの子は何処?連れて来ていないの?」
「・・・連れてきてません。あいつはあいつでやるべき事を見つけたから。今はそれに集中させたい。」
「とか言って、あの子を彼に逢わせたくないだけでしょう?まったく、心が狭い男なんてモテナイわよ?」
「たった一人にもてれば十分です。」
「あらあら、ふーん。もう、決めたの?」
「ええ。」
「貴方が、あの子を連れずに此処を出たときは、まだ決めきれていなかったのにね。正直がっかりしたわ。あの時は。」
「…やはりご存知でしたか。」
「私を誰だと思っているの?」
「失礼、時渡りの魔女殿」
「ふん」
そういって、真っ黒な長い髪をばさりとかきあげる美しい魔女。
にやりと笑うその顔にディセルは正直、鳥肌がたつ。
…だから嫌なんだ。この人は。
ディセルが苦手とする人物がこの世に2人いる。
自分にとって、師匠と呼べる人物。
この世界でもっとも尊い森の番人と言われる魔女の中の魔女と、時渡りの魔女と言われるこの人。
ハルカ・アベノ
エヴァを、いや。永遠をこの世界に連れてきた張本人。
「言っておくけど、あの子を泣かせたら承知しないから。」
「…泣かせませんよ。大体、あいつを置いて出て行った貴方が言えることですか」
「貴方がそれを言う?ったく。しょうがないじゃない。私は忙しいの。大体、あの子を連れてくるつもりなんてなかったんだから。
まさか一緒に来ちゃうなんて思いもしなかった。でも・・・貴方にとっては、私は恩人でしょう?あの子をこの世界に連れてきて、出逢わせてあげたんだから。と、それより。待っているわよ。彼。早く話ししちゃいなさい。」
くいっと指で奥を指す。
それを見て、はぁっと溜息がでる。
「…やはり、最悪の事態になってた訳ですか」「ええ。本当に最悪の事態よ。私だってあの方に言われなかったら、気がつかなかった。正直よく間に合った、と言う感じ。申し訳ないけど、彼の騎士は間に合わなかった。というより彼の騎士のおかげで間に合ったというべきかしら。」
「…そう、ですか。彼は?」
「大丈夫よ。彼は彼であの魔の巣窟で正気を保っていられたほどの人物だもの。
ちょっとやそっとのことでは折れはしない。」
「そうですか…」
ハルカは言った、『魔の巣窟』と。
と言うことは、思ったよりも魔が侵攻しているのかもしれない。あの国は…。
戦に…なるかもしれないな。
重い溜息が出そうになるのを堪え、ディセルは彼の元に行くのだった。
「よう。ディセル。久しぶり」
そう笑う彼を見て、ほっとしたのは内緒だ。
「久しぶりだな。思ったより元気そうだな。ロッド。」
そこに居たのは、ローリュエンナの皇太子でありディセルの友人でもある男だった。
ついに出てきたお師匠サマー!!
ついでに、世界で起こっている事もチラッと出てます。
また新キャラ出てますが…ついにアイウエオ順の名前から外れました(笑)
というのも、違う作品とリンクしている為です。
いつか、その作品もアップしようと考えています!
ともかく、裏・空白の国は早めにアップします!




