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13 意味ができました。

大変、大変遅くなりました!!すみませんです!!


えっと、経営関係は詳しくないので「ん?」と思うこともあるかもしれませんが…さらっと読んで頂ければと思います。



「…エヴァ…聞こえるか…?」


甘い、優しい、私を呼ぶ声。


「エヴァ…?」


なんで、どうして、こんな声で私を呼ぶの。


「…ディ…ディセル…兄?」

「エヴァ。そこにいるのか?いるなら鏡に触ってくれ。」

「えと、こう?」


言われたとおりに、鏡に触れてみる。

すると、ぼやけていた鏡に鮮明に彼。ディセル兄の姿が映りました

「…な、なんで?」

「なんでとは?ああ、この鏡のことか?アリアスに頼んで設置してもらった。」

「あ、そうなんですか。って、そうじゃなくて…なんで会話できてるんですか?魔法?」

「まあ、そうだな。その鏡に俺の魔力をくっつけておいて、こちらからも魔力を飛ばして結びつけた。

エヴァが言っていた『でんわ』なるものの仕組みを少し真似てみた。出来るものだな」


…おそらく、それは貴方が優秀だからだと思いますが…


「一方通行なのが、問題だがな。で、元気だったか。エヴァ。」


そうか、こちらからは連絡できないのですね…と思っていると、心配そうに体調を聞かれました。

最近、皆に心配をかけている気がします。


「だ、大丈夫ですよ。ちょっと寝不足なだけで…」

「…顔色が良くないな。そんなに化粧水を作るのは大変なのか?」


なんで、知っているのでしょう?


「ちゃんと報告を受けている。」


誰からーーー!?


「で?」

「…大変は、大変ですよ。抽出しにくいものも含まれているし・・・まあ、材料はハーブ園や森、もしくはお庭の花々でも手に入れることはできるけど…一人では、やっぱり作れる量は少なくて…でも、せっかく欲しいと言ってくれている人達がいるんだから、頑張りますよ!王妃様も手伝ってくれる人を紹介してくれるそうですし…」

「そうか。…なぁ。エヴァ。お前のハーブやオイル…どうせならこの国の特産品にしないか。」

「はい?」

「まず、城の薬師たちにエヴァの作っているハーブの効能や化粧品の作り方を伝授し、先生となってもらう。そこから、人を雇ってもっと量産できるようにするんだ。これなら、女性も雇用出来るだろ。さらに、商人と話し合い国中で販売できるようになれば、いずれは世界中で取引ができる。もちろん製作にあたり、お前にも動いてもらう事になるが…。王家御用達のブランドだ。売れれば、国も豊かになる。売り上げの一部をお前に。それでもかなりの儲けになると思うのだが、どうだ?」


ど、どうだって…


「ああ。学校をつくるのも良いな。作るだけでなく、お前がよくやってくれたマッサージなどの学校やお店をつくるのも、ありだ。」


…そういえば、この世界でリラクゼーション系のお店を見たことないなぁ…

魔法があるからだと思っていたけど…魔法以外の癒しも必要ですよね?

ああ、そうしたらフランチャイズみたいにすれば、いいんじゃないかな?

なんだか大きな話になってきたけど…

「国のため」となるんなら、これが「私がこの世界に来た理由」になるかもしれません。

特に、勇者とか巫女とかそんな世界に必要な理由はなく、飛ばされた私。

その私が、国の為になにかできるとしたなら。

それが、「私」がこの世界に存在する理由になるかもしれない。

…大変だとは思います。つまりは社長になって、新しい事業を起こすのですから。

でも、ディセル兄もついていてくれるし、なんといっても国で一番の薬師さまたちや人々が集まる場所で、堂々と仕事できる。

…怖いことは沢山あるけれど、やりたい。やってみたい。


そう、思ってディセル兄を見るとものすごい極悪なくらい甘い笑顔で私を見つめていました。

…軽く死ねそうです…


「…決まったようだな。」

「はい。よろしくお願いします。」

「こちらこそだ。悪いがお前の店を国直営とさせてもらう。お前はそのままこの城に留まってもらう事になる。ハーブ園に研究や作業ができる建物をつくらせるから、そこをお前の職場にしてくれ。できるまでは、薬師たちと一緒の職場になるが…」

「大丈夫です。」

「…必要なものをお前の店から運んでこい。そのまま、店として使うことになるだろうが、お前はこの城に引っ越してきてもらうから…そのつもりで。」

「はい!」


…あれ?もしかして、それって…お城に住むってことだよね…?


「…これでいつでもお前に逢えるな。」


…って、ええええええと。そ、ソウデスネ??


「一緒の部屋でも…」

「いやいや、無理ですから。」

「…っち。まあいい。」


今、絶対顔が赤いと思います。ああ。もう。


「エヴァ。」

「は、はい?」

「近くにいてやれないのが、今ものすごくもどかしい。…こちらのことが落ち着いたらスグに戻る。それまでは…大変だと思うが頑張ってくれ。もちろん薬師たちには連絡しておく。ああ、王や王妃にも言っておくから、安心しろ」

「…はい。大丈夫です。ディセル兄も、大変なのでしょう?無理、しないでくださいね?」

「ああ。さて、もう寝ろ。本当に顔色が悪い。急いでやらなきゃいけない事でもないんだから。まずは体調を整えろ。…明日も連絡するから」

「はい。ありがとう。ディセル兄。」

「いや。じゃあまた明日な」


そういって、鏡から光が消え、ディセル兄の姿も消えました。


そうっと、手をふれてみる。

そこには、さっきまでとは違う私が映っています。


…ディセル兄…ねえ。

あなたはどうして私にこの世界での『理由』をくれるの?

この世界に飛ばされた時も、あなたは『此処にいていい』と言ってくれた。

生きる意味を、くれる人。


時には冷たくて、怖くて、ちょっと変態で。

でも、いつでも居場所をくれる、優しくて、広い人。


…ありがとう。ディセル兄。本当に、ありがとう。


こぼれ落ちる涙と共に、恋心も胸に落ちるのを私は止められませんでした。

私は、また、彼に恋に落ちる。


それが、叶うことの無い恋だとわかっていても。

落ちてしまったのだから、しょうがないと、初めて思えた日でした。



読んで頂きありがとうございます!!


まぁ、ディセルのエヴァ逃がさない作戦始まり始まり〜!的な回でした。


少ない知識を振り絞ってますが、おかしなとこがあったらすみませんm(__)m


感想お待ちしてます!!

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