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異世界でスローライフを(願望)  作者: シゲ
11章 帝国満喫
302/444

11-15 シュバルドベルツ帝国 シシリアお勧めのお店・3

さて、アインズヘイルの冒険者ギルドで行われていた、最後は男同士で肩を組むようなあれはあれで楽しいむさ苦しい飲み会ではなく、美味しくて楽しい華やかな飲み会もそろそろお開きだろうか。

シシリアも俺の腕を取りながら寄り掛かって普段からはかけ離れた大人しく可愛らしい寝息をたてて寝てしまい、ミゼラもあのまま横になって寝てしまった。


ソルテはちびちびと飲んではいるものの、おそらく飲もうという意識があって飲んでいるのではなく、最早手に持った飲み物をたまに口に運んでいるにすぎないだろう。


アイナは頬を紅くしながらすぅすぅと座ったまま落ち着いた寝息をたて、そんなアイナに寄り掛かるようにしてレンゲが大口を開けて眠っている。


シロとセレンさんはシラフ同士で食後の超巨大デザートに二人で挑むのを楽しんでいるようで、誰かが帰ろうと言えばこの会も終わりそうな雰囲気、な訳なのだが……。


「んふふふ。策士はお宝がやってくるまれ待つのれす!」


俺の左側にはシシリアが肩に寄り添って寝ており、右側にはミゼラがいた。

だが、ミゼラは先ほどセレンさんを押し倒して寝てしまい、俺の右側が空いている状況になった。

そこに、すかさずやってきたウェンディである。


「ウェンディ……酔っぱらってるだろ」

「酔っぱらっていましぇん!」


びしっと真っすぐに手を当てて、んんー! と、目を瞑る仕草をする人は酔っぱらっているんだよ?


「えへへへ!」


唐突に屈託のない顔で笑って、ドキッとさせる娘は酔っぱらっているんだよ?

おそらく、ウェンディはミゼラから席を奪う訳にもいかず、かといって俺の横で飲みたい……という気持ちを抱えながら待っていたのだろう。


で、思った以上にお酒もおつまみも美味しくて、本当は素面のままここに来るはずだったのに出来上がってしまったと……。

あーもう可愛いなあ……。


「ご主人様ぁ、飲んれますかぁ?」

「ばっちり飲んでるよ」


ウェンディの頬は紅色に染まり、首筋から鎖骨のあたりが赤らんでいて、胸の付け根の方まではほんのりと赤く、お酒を飲んで熱くなったのかしっとりとした肌が艶めかしく映る。


普段よりもゆっくりとした口調で、呂律もちゃんと回っていない。

俺は酔っぱらってはいるが、まだ思考できるだけの理性は残っている。だが……ウェンディは今、思ったことをそのまますぐに口にしてしまう状態だろうか。


「んんー……美味しいおつまみ、美味しいお酒、隣にはごひゅじん様と二人……んふふふ……幸せれす」


右肩にすりすりと子犬の様に顔をこすりつけてくるウェンディさん。

いつもの俺ならば酔っ払いはささっと寝かして差し上げるところなのだが、こうなってしまったウェンディを放っておくわけにもいかないだろう。


「あ……むぅぅぅ」


ぷくーっと頬を膨らませるウェンディ。

その視線は俺の左側……俺の腕を抱きしめるようにして寄り掛かって寝ているシシリアへと向いていた。


「おっぱい…………私やアイナしゃんのじゃご満足いたらけませんか?」

「そんな事は無いです。大大大満足です……」

「もう。ごひゅ人様はおっぱいを押し付けられたら、すぐ鼻の下を伸ばすんれすから……」


いや、それはほら……男にとっては抗えな……ああ、やめていや、やめてほしいわけもないのだけど、ぐいぐいと対抗意識を燃やして押し付けるだなんて嬉しい事を……。


「ほら弱いれす……。誰のれもいいのれすか……?」

「ウェンディのはっていうか、アイナとウェンディは特別というか……」

「れもれも、シシリア様のおっぱいに腕を挟まれて喜んれいるれはないれすか……」


いや、喜んでというか、振りほどくのも可哀そうだし、俺にとっても良い状態だし……。

うん、俺言ってること最低だな。

でも心の持ちようは全然違うんだよ?

やっぱり二人は特別だし、ただ……シシリア様はボリュームが……ね?


「もっともっと大きくないとらめれすか? むむむ……もっと、大きく……頑張りまひゅ!」

「いや、それ以上頑張られたらショックを受ける子達がいるからね? それに、ウェンディのサイズやその他もろもろに文句などあるはずもなく……」

「らめらのれす! もっとごひゅ人様に好きになってもらって他のおっぱいに目移りしないようにしないと……。今日れ会った娘とも良い雰囲気れしたし……。ああいう可愛い娘がお好きなのれすか?」

「いやいや……光ちゃんとどうこうなる事はないって……。ただ、流れ人なのに俺と同じで戦闘スキルもないから、ちょっと親近感がわいただけだよ」


それに……なあ。

まあ、ともかく俺があの子とどうこうなる事はないだろうと言えるのは間違いない。


「ごひゅ人様はモテモテれすから……。ごひゅ人様がそう思わなくても女の子の方から積極的に来てしまうのれす……。女の子は強かれ、恋に邁進するんれすから……」


ぷっぷくぷーと更に頬を膨らませてそっぽを向いてしまうウェンディ。

ちょっと子供らしくて、なんだか普段の皆のまとめ役のようなウェンディらしからぬ行動を微笑ましく思ってしまう。

ああ、でも甘えてくる時は結構子供っぽかったりもするか。

つまり、これは甘えているのだろう。


「ウェンディ」

「なんれすか?」

「愛してる」


言葉にしないと伝わらない……とは言いつつ、酒が入っていても少しだけ恥ずかしい。

でも、伝えたい気持ちなのは間違いないし、俺以上にウェンディが恥ずかしがっているのでその甲斐は十分にあっただろう。


「ぁぅ。突然……もう……ずるいれす……。なんれ真面目な顔で言うんれすか。なんらって許して差し上げたくなってしまいます……ずるいれす……」


少し悔しそうに、でも頬が緩むのを止められず、ジョッキのラガーに逃げるようにして呷るウェンディさん。

そんな姿も愛しくて、俺はウェンディに微笑みかけつつ、ちょっと意地悪をしたくなってしまう。


「返事はなし?」

「…………愛してます。愛しているに決まっているじゃないですか。ご主人様よりもずーーーっといっぱい愛してます」

「それはないな。俺のが強い」

「嘘ですー! 私の方が絶対強いですもん。負けませんもん!」


確固たる意志のせいか呂律が戻ってきているが、未だに酔ってはいるようだ。

とはいえ俺も最早頭が物理的に重く、そろそろ起こしておくのも首が億劫になってきた程に酒が回ったみたいだ。


頭をなんとか起こしつつ、片目を閉じてそこからいかに俺がウェンディを愛しているか、ウェンディが俺を愛しているかの談義が繰り広げられ、最終的には夜の話にまで派生していき最早お互い止められなくなった頃。


「むう」


ジト目で頬を膨らませるシロが俺とウェンディの前で水を持ったまま見下ろしていることに気が付いたところで止まったのだった。

酔いを覚ませと……言ってはいないがよく伝わったよ。



さて、シロのおかげで酔いが少し晴れた訳だが……どうするかな。

シシリア、アイナ、ソルテ、レンゲ、ミゼラが寝ていて、更にはウェンディもすやすやと寝息をたてて寝てしまった。


つまり、起きているのはシロとセレンさんで、酒は残ってはいるが俺も一応自分で歩ける程度には起きている。


ほぼ二人で六人を馬車に乗せて帰るのか……。

馬車に乗るまでは起こしたほうが楽なのだが、この様子では起きそうもないよな。


「さて、どうしたもんか……」

「ん? 簡単な方法ならある」

「え?」

「ちょっと酷いけど……でも、これも鍛錬。うん。重要な鍛錬」


シロがそう言うと俺の前に立ち、アイナ達の方に視線を向ける。

そして……。


「「「ッ!!!」」」


シロが一瞬だけ、ほんの一瞬だけ息が詰まるような雰囲気に変わったと思ったらすぐに元に戻った。

それと同時に、アイナ、ソルテ、レンゲが飛び起きるように目を開き、すぐに武器や構えを取る。


「なに!? 敵!?」

「っ! どこっすか!」


先ほどまでお酒に酔っていたとは思えない程に機敏な動きだ。

鋭い眼光で周囲を見渡し、驚いた給仕さんが両手を上げるのは申し訳ないので後で謝っておこう。


「……いや、どうやら違うようだ」


アイナが呟き、三人がシロの方を見るとシロがこくんと頷いて返す。


「ん。少しだけ殺気を飛ばした。酔ってても動けるかどうか、ちゃんと見ておかないと」

「はぁ……動けるわよ。……ちょっと残ってるけど」

「そういうことっすか……。寝てようが酔ってようが動けるようにちゃんと師匠に鍛えられてるっすよー! っとと……」


ソルテは顔に手を当ててまだ火照っているのか眉根を寄せ、レンゲは自信満々に答えるも少しふらついてしまっている。

アイナも少し顔が赤い感じだろうか。


「ん。見ておいてよかった。起きられはするけど、少し頼りない」

「うむ。久しく試していなかったので少し残っているな……。シロ。すまない助かった。もう一度鍛えなおしておかねばな」

「そうね……。ちょっと自分でも不甲斐なかったわね」

「まあ、気づけて良かったっすよ。ふわあ……眠気も残っちゃってるっすしね……。最近快適に過ごせてるから、ついつい手の届かないところもあるみたいっすね」


三人は結構荒っぽく起こされたにも拘らずむしろ感謝しているようにシロにお礼を言い、それぞれが自らの足で外に出て馬車へと乗っていく。

アイナがウェンディをおんぶしてくれて、セレンさんがシシリアを担ぎ、シロがミゼラを担いで馬車に乗せ、セレンさんが御者をしつつ、シロが梁の上に乗って周囲を警戒しながら楽しい宴の帰路につくのであった。

ノベルス1巻&コミックス1・2巻重版しました!


念願のノベルス重版!

本当に、本当に皆さまありがとうございます!

この喜びと上がったテンションを7巻に持っていきます!


と、いうせっかくの状況なのですが、前回修理に出したPCが不良を起こし、戻ってきてから一ヶ月の間であれば初期不良扱いとなるとのことでまた出してきます……。

なので、またお休みをいただくかもしれません。

一応予備用のノートも探してこようと思ってます……。


遅くなってばかりで申し訳ないーー!

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― 新着の感想 ―
[一言] 感想返し返しになって申し訳ない。 なんかツイッターのリプ繰り返してる様な……。 ――殺意について どこかのアニメや小説に出てきた暗殺者は、人を殺すのにためらいどころか、興味も無い。ただ、仕…
2020/10/05 07:40 退会済み
管理
[一言] 何処かの剣豪さんの様なシロ、 二千年の歴史を誇る、武道の達人や 千年無敗の格闘術の人達と似たような、修行をしていますね、公園や駅前で寝ている人らには、解らない世界観でしょう、私も外で寝られる…
[一言] シ、シロが真っ当に護衛っぽいことを!?Σ(゜Д゜;) 食いしん坊&癒し系キャラだと思っていたのに!?( ̄▽ ̄) 楽しかったので文庫版をポチってしまった…決して剃毛プレイのイラストを見たい…
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