わし 権力闘争
〜〜〜サンアンドムーン国首都〜〜〜
ユウスイ愛国党代表「くそう!!新自民党の亡国の姫は何でもアリか!!このままではマルス様に顔向け出来ん!!」
ガリア愛国党副代表「各州の街頭調査では愛国党7%共鳴党19%極維党14%新自民党42%です」
ユウスイ「ポッと出の新自民党にここまで差を広げられるとは…なんだあのDaDaDaDa大統領とか、ふざけてるのか!!」
ガリア「まったくですな、しかし…不正選挙しようにも浮動票が多くないと難しいですからね」
ユウスイ「極維党と新自民党は連立の可能性はあるのか?」
ガリア「分かりませんね、極維党は近付きたいでしょうけど、新自民党がこのまま伸びれば、議席の過半数は取れそうですし」
ユウスイ「新自民党の金の出所を探れ、必ず何か出る、そこを叩く」
ガリア「分かりました」
〜〜タクト州タクトアミューズ支社〜〜
タクト「マルクス王国から10億マルクス振り込まれた」
ミストリカ「白旗かしら?ツキノ様の人気ビビって今のうちに懐柔しようとか?」
タクト「いや…大型乙種の開発を急げとの命令書が来た、エッジ重工の技術者も派遣するともな」
ミストリカ「???」
タクト「たぶん戦争だな」
ミストリカ「え?また?」
タクト「たぶんな…」
ミストリカ「どこの国とよ?」
タクト「さぁ?…俺に金を寄越す時点で焦ってる、十中八九レガシィ大帝国だろうけどな、それか同盟を組まれて包囲網を作られたとか」
ミストリカ「もう戦争はうんざり」
タクト「てかお前はなんでいるんだ?ツキノの警備は?」
ミストリカ「働き過ぎだって言われて休みをもらったのよ!!」
タクト「ふーーん」
コンコン
マール「マールです」
タクト「入れ」
ガチャ…
マール「タクト親分、クラシキ組のサンアンドムーン国での勢力の拡大は順調です」
タクト「そうか、芸能興行に建設事業と金融と事業を伸ばすか、出資法が無いサンアンドムーン国では金融業を伸ばすチャンスだな」
ミストリカ「また悪巧み?」
タクト「事業計画と言え」
マール「あと各州で浄化学会員とクラシキ組員が少しモメてますね、私はマルス自由都市でヨミ様にお世話になったので、少しやりづらいです」
タクト「なんでモメんだよ?」
マール「建設利権とかですね」
タクト「ヨミー総合建築か、浄化学会や共鳴党の支持母体だな、つまりヨミー総合建築で働いてる狂信者の仕業か…」
マール「どうしましょうか?」
タクト「ヨミー総合建築の事務所に銃でもぶち込んで、何人か攫って半殺しにしとけ、死んだら死体はアスファルトに混ぜて道路にしろ、証拠も出ないからな」
マール「良いんですか?お父様の会社ですよ?」
タクト「あんな腑抜け親父なんか怖くない」
マール「分かりました」
タクト「あと、ツキノの警備をさらに強化しとけ」
マール「それは勿論!!では失礼します」
バタン…
ミストリカ「完全にヤクザね…」
タクト「この国ではマスコミも作ってるから世論操作も余裕だ、マルクス王国は完璧な情報統制してるからな、この国は自由だ、勢力を伸ばすならこの国しかない」
ミストリカ「はぁ…いつか地獄に落ちるわよ」
タクト「本当に地獄があれば良いな、それに死んでから考える」
ミストリカ「ポジティブ過ぎでしょ、あとツキノ様を休ませてあげてよ」
タクト「アイツが休まず働いてるだけだ、俺も休めと言ってる」
ミストリカ「ツキノ様…大丈夫かしら」
〜〜〜わし私室〜〜〜
わし「カレンよサンアンドムーン国は再来月から総選挙の公示日だ選挙前の出口調査はどうなってる?」
カレン「はい愛国党6%共鳴党21%極維党12%新自民党51%になってます」
わし「げっ…そんなにかよ…」
カレン「共鳴党は浄化学会の学会員数が伸びて順調ですが、極維党支持者や選挙に興味無かった国民が新自民党に流れてますね」
わし「まずいな…サンアンドムーン国のマスコミを使って、何か不利な情報を流さないとな」
カレン「アミズ新聞社やアミズ放送が人気を博してますね」
わし「アミズ?SHK(サンアンドムーン放送 協会)はどうなってる?」
カレン「アミズはタクトアミューズの関連企業です、SHKはちょっと固いみたいですね」
わし「タクト帝国でも作る気かよ」
カレン「新自民党ツキノ代表に黒い付き合い暴力団と金と言う見出しで叩きますか?」
わし「証拠はあるのか?」
カレン「巧みに隠してますが、証拠など無くても良いでしょう」
わし「うむ…戦時を理由に選挙公示日を伸ばすか?」
カレン「レガシィ大帝国からの宣戦布告があれば良いのですが、こちらからだと混乱しませんか?知らないフリをした方が戦略的にも良いかと」
わし「うーーーむ…選挙期間が上院下院ともに15日間だからな、残り70日間でひっくり返すのは至難だな、投票率も高そうだから、不正選挙もしにくい」
カレン「不正選挙用に住民を大量に送り込みますか?あと新型ペスト蔓延作戦が間に合うと良いのですが」
わし「いや…このままツキノが盟主でも良い、本来はその予定だったしな、それにある程度の自立は早い段階で達成して欲しいのもある」
カレン「とりあえずやるだけやるって感じですね」
わし「まぁそうじゃな、ある程度の政治的な影響力は欲しいからな」
コンコン
アキナ「アキナです」
わし「入れ」
ガチャ…
アキナ「西部開拓地の開発が一通り終了しました」
わし「どうじゃ?」
アキナ「好景気もあって、建材も伸びてますし、カジノもなかなかの盛況ですね」
わし「そうか、では聖カトレイア国で不正してる高官を探してカジノに招待しろ」
アキナ「政府高官ですか?分かりました、しかしどうしてですか?」
わし「聖カトレイア国の高官の中には不正に得た資金をどうしようか困ってる奴もいる、そこでカジノを使ってマネーロンダリングをさせる」
アキナ「どうするのですか?」
わし「聖カトレイアは金貨や銀貨かマルクス紙幣が流通してる、不正の金は金貨が多いだろう、カジノに行くと言えば堂々と大量の金貨を持ち込める」
アキナ「ふんふん…」
わし「カジノで金貨をチップに換えマルクス紙幣に替えてマルクス銀行に預けさせ、本国のマルクス銀行に送金させればよい」
アキナ「な…なるほど、しかし金貨や紙幣を持ち出しの際に関所でチェックされますよ」
わし「政府高官用に偽の領収書屋を作ってやれ」
アキナ「国家ぐるみですね…」
わし「後は帰りに堂々と領収書を持って関所を通れば良い」
アキナ「それは、殺到しそうですね、政府高官と言う事は、やっぱり噂で聞いたんですけど、戦争の可能性があるとか聞いたんですが本当ですか?」
わし「まぁな…だから政府高官を金でズブズブにする、マルクス銀行に多額の金を預けてた政府高官達は戦争反対するだろう」
アキナ「確かに…」
わし「新型ペストも流行るから、避難ついでに資金洗浄に来いと手紙を出すのじゃ」
アキナ「新型ペストですか!?それも最近噂になってますね…新型ペストが流行るから?なんで分かるんですか?」
わし「超有名な占星術師が予言してた、それに新型ペストは抗菌薬で治る、問題無い」
アキナ「分かりました…今度紹介して下さいその占星術師を」
わし「ん?なんか悩みでもあるのか?」
アキナ「あ…いえ…カジノの件、了解しました、では失礼します」
バタン…
カレン「新型ペストの真実は話さないんですね」
わし「まともと言うか、人間的な正しさを持ってる人間も必要じゃろ」
カレン「あら、マルクス王国の高官は皆悪党みたいな言い方ですわ」
わし「わはははははは、今回は外交と悪巧みで戦争を回避してみせる、悪党のおかげで国民が1番得をするじゃろ」
カレン「まぁ確かにですね」
次回に続く…




