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第61話 ギャル友と待ち合わせ

 翌日。今日も俺は一人で駅前に来ていた。

 今日の約束の相手は天内さんだ。

 連日別の美女と約束のあるって、なんか悪いことをしている気分になる。

 いや、悪いことではないはずだ。……悪くないよね?


 待ち合わせまであと十五分ある。

 なんだか緊張してきた。いつもは学校の空き教室か俺の家でしか会ってないし、いつも制服か俺のシャツを着ていて、私服姿を見たことが無い。

 やっぱりギャルっぽい服なんだろうか。

 露出多め? それか体のラインが出るようなぴったりめの服かな。

 そわそわと待っていると、人混みがざわついた。なんか昨日もあったな、こういうの。



「うわ。何あの子……」

「え、可愛い」

「あれって天内さん?」

「本当だ。えー、なんかいつもの印象と違うね」

「可愛すぎ……」



 聞き耳を立てると、どうやら天内さんが来たみたいだ。

 というか、天内さんの知り合いが近くにいるらしい。そりゃそうか。ここ駅前だし……しまった、その可能性を考えてなかった。

 天内さんが来たら、直ぐに場所を移動しないと。



「あっ! パイセン、お待たせー!」

「あ、うん。待ってない……よ……?」



 人混みの先からやって来たのは、予想通り天内さんだった。

 でも恰好が印象と違う。

 ミニスカのタートルネックのワンピースで体のラインが強く出ている服装に、大きめのサングラスを掛けている。

 が、思ったより全然露出が多くない。

 天内さんのことだから、胸元の開いたギャルっぽい服装で来ると思っていた。

 天内さんは俺の傍によると、恥ずかしそうに頬を掻いた。



「えへへ……なんか恥ずかしいね。改めてデートするのって」

「そ、そうだね。……って、やっぱりこれデートなの?」

「あったりまえじゃん。せっかくのデートなんだし、私は気合入れまくりだよ」



 そんな気合を入れられても、俺がたじたじになるから困るんですが。

 反応に困っていると、少し遠くからこっちを見ていた二人組の女子が、性格悪そうな顔で何かを話していた。



「ねえ、天内さんと一緒にいる人って誰かな? 結構イケメンじゃない?」

「彼氏とか……」

「でも天内さんに彼氏がいるって聞いたことないよ」

「じゃあパパ活? それか売り……?」

「あー、そんな噂聞いたことある」

「不潔~」



 む。そんな根も葉もない噂を話すなんて……ここに正座しろ、説教してやる。

 二人の方に向かおうとすると、手で制して天内さんがそっちに向かっていった。



「ねえ、あんたたち。私が彼氏(、、)とデートしちゃいけないわけ?」



 ちょっと天内さん? なんで今彼氏を強調したの?

 彼氏じゃない、彼氏じゃないからね?

 そんなこと聞かれたら、天内教ファンクラブにがっつり目を付けられちゃうでしょ。

 天内さんは腰に手を当てて二人を睨み付ける。

 圧のある言葉と物腰に、二人の女子は気まずそうに目を逸らした。



「え。いや……」

「そ、そんなこと言ってないし……」

「ふーん。ま、私が可愛いのは私が一番よく知ってるし、それを嫉妬するあんたらの気持ちもわからなくはないよ。でも嫉妬する暇あったら自分を磨けば? まずは内面からね。あんたら、性格が可愛くないから。可愛くない性格が顔面にまで現れてるからね」



 激辛辣ディス。

 ほら、女子二人も顔真っ赤にしてるじゃん。

 これ以上、火に油を注ぐのはよろしくないな……仕方ない。



「こら」

「ひゃん!」



 天内さんの頭を軽くチョップすると、可愛い声を出して涙目になった。



「ちょ、パイセン何するの!」



 何するのはこっちのセリフだ。全く……。

 俺が二人に向き直ると、目を逸らされた。



「ごめんね、二人とも。でもあんまり噂を信じないで欲しい。天内さんがそんなことをする子たちじゃないって、少し見ていたら分かるでしょ? 同じ学年なんだしさ」

「っ……ふんっ」

「あ、待ってよ……!」



 言い返せないのか一人が逃げるように立ち去ると、もう一人も慌ててついて行った。

 あの反応を見るに、明らかに天内さんへの嫉妬だろう。可愛いもんね、天内さん。

 人間の性質上、上にいる人間と自分を比較すると、どうしても嫉妬が生まれる。

 だから劣っている自分を少しでもよく見せるために、上の人間の悪い噂を鵜呑みにする。

 その劣等感を自分を磨く活力にすれば、間違いなく何かしらの分野で大成するだろうに……。



「ふう……余計なお世話だったかな、天内さん」

「い、いえっ。……庇ってくれて、ありがとう……です」

「いやいや。俺、ああいうの許せないんだ」



 俺も学校の成績が常に上位だから、陰口を叩かれることが多かった。

 それに学年一の美女であるソーニャとも仲がいいし、悠大とも親友だ。二人のおかげで直接的な攻撃はないけど、ずっと「なんであんな奴が」と言われてきた。


 俺の努力を知らない奴が何を言っている。

 俺があの家(、、、)から逃げ出すために、どれほど努力したか知らないくせに。


 当時はずっとそんなことを考えていた。

 今は陰口も少ないし、むしろ頼られることの方が多くなった。

 だから、ああいった変な噂を鵜呑みにして他人を陥れようとする奴は許せない。



「……行こう。今日は天内さんが案内してくれるんだよね?」

「う、うん。……えへへ。なんかちょっと……ううん、超嬉しいよ。庇ってくれてありがとう、パイセン」



 天内さんは俺の腕を抱き締め、幸せそうな笑みを俺に見せた。

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