温泉とリシリア
翌朝王都からクランドルの町に出発する
『温泉楽しみです』
エミールは笑顔で言うと
『温泉は初めてだから楽しみですね』
リリシャも笑顔で言う
『風呂には入っていましたが温泉は初めてで楽しみです』
ミリアもアニーに言う
2日後、クランドルに到着して宿を探し、噂の大きな宿を見つける
『いらっしゃいませ』
『部屋は空いているかな?』
『どのような部屋がよろしいですか?』
『7人ですのでどんな部屋がありますか?』
『2人部屋と大部屋があります』
『大部屋は何人部屋ですか?』
『8人部屋と4人部屋があります』
『みんなで同じ部屋で良いです』
『私は別の部屋で・・・・』
ルメイルは赤くなっている
『8人部屋と2人部屋をお願いします』
『え?高くなりますがよろしいのですか?』
『いくらですか?』
『料理を含めて合わせて1日金貨2枚です』
『3日よろしくお願いします』
金貨を出して渡す
『畏まりました。こちらが鍵です』
部屋に行き、準備をしてから早速温泉に入りに行くことにする
『温泉どうだった?』
『暖かくて凄く良かったです!』
『疲れが取れますね』
『フローネ先生も連れて来たかったです』
『お湯に浸かるだけでも良いのかな?』
『はい!体が温まるだけで凄く良いです』
ミリアが言うと
『お湯を作る魔道具を作れるか考えてみようか?』
『マルス!それ作って!!』
キリシアが大声をあげてしまう
『良いですね。本を調べましょう』
リリシャも微笑みながら言うと
『寮に送って欲しいかも・・・・』
エミールも言う
『寮にお風呂は作れないかな?』
『そうですね』
エミールは残念そうに言う
『この料理美味しいね』
『美味いね』
みんなで、美味しい料理を食べながら、アニーは店員に材料を聞いている。そしてメモを取り始めている
『アニー、作れそうかな?』
『任せてください。見たことの無い料理を食べるのは楽しいですし、作りたくなります』
アニーは嬉しそうに笑っている
翌朝、マルスはギルドでリシリアの情報を聞きにいく
『すいませんが、リベリアのギルドマスターから連絡が有ったと思いますが、情報を聞きに来ました』
『少々お待ちください。念のため、ギルドカードを見せてください』
マルスはギルドカードを見せて
『シルバー・・・・』
しばらくすると職員が手紙を持ってくる
『こちらが情報です』
『ありがとうございます』
マルスは手紙を読んでから、書いてあった店を探して中に入る
『いらっしゃいませ』
店主が言うと
『こちらにリシリアさんはいますか?』
『リシリア、客だ!』
『はじめまして、リシリアですが、何か用ですか?』
『フローネ先生は知っていますよね』
『師匠ですか?・・・・・』
表情が変わる
『リベリアから来ました。少し話したいのですが、よろしいですか?』
『はい・・・どのようなご用ですか?』
『魔法が使えなくなってフローネ先生の元を去ったのは事実ですか?』
『はい、そうです。今も身体中が痛いので魔法は使えません』
『理由を詳しく聞かせてください』
『え?何故ですか?』
『治療出来るかも知れませんし、先生はリシリアさんが最後の弟子ですから』
『え?治療が出来るかも!!そんな事無理です!最後の弟子?』
『もう弟子は取らないと決めています』
『うっ!師匠、ごめんなさい・・・・』
『事情を教えてください。お願いします』
『解りました。私は、冒険者と迷宮に潜りながら修行をしていましたが、体が重たくなっても迷宮に潜り、魔法が使えなくなり、冒険者は2人亡くなりました。そして身体中が痛くなり、今も体を動かすだけで痛いのです』
『ちょっと見ますね』
マルスは魔力視を使いリシリアの身体中を見る
『こんな状態で・・・』
『魔力を動かすことは出来ますか?』
動かそうとするが
激痛に顔を歪める
『無理ですね・・・ちょっと触っても良いですか?』
『はい!』
マルスは魔力を動かしながら様子を見る
『痛みはありましたか?』
『いえ!暖かっただけです』
『もし、魔法を使える様になったら、フローネ先生の元で修行をやり直しますか?』
『え?治るのですか?本当に!!』
『可能性は有りますが、魔法が使える様になるかは努力次第ですけど!』
『お願いします。夢がもう一度追いかけられるのであれば、何でもします』
店主が
『本当に治るのか?』
『痛みを無くすのは出来ますが、魔法使いに戻れるかは努力次第です』
『お願いします。娘を治してください』
店主も頭を下げる
『後で宿屋に来てもらっても良いですか?みんなに紹介したいので!』
『解りました!今から行きます!』
『治療方法は、魔力溜まりを少しずつ解消してから、後は魔力制御を自分で行ってもらいますけど、良いですか?』
『解りました!』
マルスはリシリアと宿屋に戻る
『マルス、その人は?』
『フローネ先生の最後の弟子のリシリアさんです』
『え?本当に?』
『初めまして、リシリアです』
リシリアは事情をみんなに話して
『マルス!!どうして先に相談してくれなかったのですか?相談してくれたら王都でゆっくりしないで早く来たのに!!』
リリシャが言うと
『マルス師匠なら治せます。私も治りましたので』
エミールが言うと
『え?治ったのですか?』
『はい!治りました!今年、魔法学院に入学します』
エミールは笑顔で言うと
『おめでとうございます』
『エミールの時より酷いから、考えていた最終手段使うけどね』
『私の時より酷いのですか?』
『そうだよ』
『マルス師匠、頑張ってください!』
マルスはランプを持ってきて
『念のため、魔法のランプに魔力を補充して貰っても良いですか?』
『解りました』
マルスは魔力視で見ているが殆ど動かない
『マルス、これで治すためには、やはり最終手段ですか?』
『それしかないね。だけど全部やったら魔力制御出来ないから、また大変な事になる。だから、主要なラインを治して、魔力制御で治していく方が良いよね』
『お願いします』
マルスは魔力制御と魔力視を使いながら、少しずつ魔力を動かし、治療を続けている。そして夕方になり片手が終わる
『これで片手に魔力を動かせるかな?』
『やってみます』
片手に魔力が少し集まる
『え?痛みが和らいだ・・・・』
涙を流し始める
『ランプに魔力補充出来ますか?』
『はい』
ランプに魔力を流し補充していく
『これが出来ればリベリアで生きて行けます』
『え?何故ですか?』
『ランプに魔力を補充する職がありますから』
『そんな事が?』
『リベリアに来てみれば解ります』
『解りました』
滞在中、リシリアが町を案内してくれて、楽しく昼間は過ごして、夜はマルスが治療をする。町外れで魔法を使えるか確認する
『・・・・・・アクアボール』
『・・・・・・ウインドボール』
『魔法が使えます・・・・ありがとうございます』
涙を流しながら頭を下げて言う
『良かったですが、魔力制御で後は治さないとダメなので努力が必要です』
『解りました。フローネ師匠の元で、もう一度修行します』
『ちょっと寄り道しますが一緒に行きますか?』
『もちろん御一緒します』
『フローネ先生、喜ぶね』
キリシアが言うと
『何て言うか楽しみにしましょう』
リリシャが微笑む
翌日朝、王都に向かって出発する。リシリアの両親は見送りに来てくれて、笑顔のリシリアを見て
『フローネ様によろしくお伝えください。娘を治してくれてありがとうございます』
両親は頭を下げて言う
『行ってきます。次に会うときは一人前になって帰ってきます』
リシリアは笑顔で言う




