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第95話 それでは競技開始

 競技の舞台は、この日のためだけに特別に用意された専用のフィールドだ。

 普段は屋外の訓練場として使用されている場所を、この期間だけ、対抗戦用に作り変えているのである。


 毎年、少しずつその様相が異なるフィールドだが、今年はどうやら滅びた都市をモチーフにしているらしい。

 あちこちに崩れかけの家屋があって、遮蔽物に利用することもできそうだ。


 このフィールドを囲むように足場が組まれていて、そこが観客席となっている。

 フィールドよりも高い位置にあるため、競技の様子がよく見えるようになっていた。


 この同一のフィールドを利用し、全五種類の競技が行われる。


 エデルたちのいるシャルティアのクラスは、A~Fまで組がある中で、最後のF組だ。

 すでにどの競技にどの生徒が参加するのか、事前の作戦会議によっておおよそ決めているが、出場者は直前まで変更が可能なため、状況に応じて柔軟に対応する予定である。


「うふふ、いよいよねぇ、シャルティア」


 緊張の面持ちで競技のスターをと待っていたシャルティアに、C組の担任であるラーナが声をかけてくる。

 余裕を感じさせるのは、やはりそれだけ自信があるからなのだろう。


「……そうですね。あなたが屈辱の罰ゲームで涙目になっているのが、今から楽しみです」

「その言葉、そっくりそのままお返しするわぁ」


 軽く火花を飛ばし合ってから、それぞれ自分の生徒たちのもとへと向かう。


「それでは最初の競技を始めたいと思います! 司会進行兼実況はこのわたくし、十五年目の中堅教師、バルリットが務めさせていただきます! さあ、各クラスの出場者たちは所定の位置へ!」


 会場に響き渡るその声を受けて、第一種目の出場者たちが、フィールド上、等間隔の六か所に設けられたスタート位置へ移動した。


 どの種目も、六つのクラスが一斉に争うのである。

 いわば六つ巴の戦いで、それゆえ戦略も非常に大事だった。


「さあ、では召喚士のバングリア先生、お願いします!」


 呼ばれて出てきたのは、召喚魔法を専門としているこの学校の教師。

 彼が魔法を発動すると、フィールドの各所にあらかじめ用意されていた魔法陣から、次々と魔物が出現した。


「「「ブヒイイイイッ!!」」」


 豚頭人身の魔物、オークである。

 その数、およそ百。


「最初の種目では、各クラスにオークの討伐数を競っていただきます! より多くのオークを……あ、洒落じゃないですよ? ごほん、最多数のオークを討伐したクラスに十ポイント! 二番目のクラスに五ポイントが加算されます!」


 各種目で、一位が十ポイント、二位が五ポイントを獲得できるようになっている。

 それ以下はゼロポイントで、最終的により多くのポイントを入手したクラスが優勝だ。


「制限時間は三十分! それでは競技開始っっっ!」


 競技がスタートすると、各クラス一斉に動き出す。

 だがその戦略は様々だ。


 各生徒がバラバラに動いてオークを討伐していくクラスもあれば、一塊になって行動するクラス、あるいは複数のチームに分けて戦うクラスもあった。


 なお、出場者たちは、あらかじめ受けたダメージ量を判定するための魔導具を装着している。

 これが一定値を超えてしまうと、強制退場になってしまうのだ。


「ああっと! 早速、一人目の脱落者が出た模様です! フィールド各所に控えている教員に回収されていきました!」


 脱落すると、そのまま医療班のもとへ運ばれ、そこで治療を受けることができる。

 ただし再びフィールドに戻ることは許されていない。


 もちろんフィールド内にいる仲間を、回復魔法で治癒することも許されていて、受けたダメージ量がその分、リセットされる仕組みになっていた。


 そんな中、全クラスが同じフィールドにいるため当然ではあるが、鉢合わせするクラスが出てくる。


「どちらの一つの集団として動いていたB組とD組だぁぁぁっ! この競技では、敵クラスの妨害も認められています! おおっと、両クラス、戦いを避けて距離を取った! やはり他のクラスのことも考えると、共倒れは避けたいところ! 一方、二つのチームに分かれたA組、その片方のチームが、単独で動いていたE組の生徒に猛然と襲い掛かるぅぅぅっ!」


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