40 学園祭に行こう(その4)
クレープを食べた後は、Aさんに誘われて体育館に行きます
合唱部や吹奏楽部の発表があるそうです
クレープを食べ終わった時に生徒会のお友達から観客が必要だからと頼まれたそうです
特に断わる理由がないので一緒に向かいます
体育館に入ると空気が死んでました
何事?と思ったらスタッフらしき人が寄ってきて説明してくれました
出し物の間の準備のためにカラオケを用意した
そしたらどこかの男子生徒が英語の歌をノリノリで歌った
だれも知らなくてポカン
歌っている人はノリノリ
あまりの空気の読まなさで観客、スタッフ、演奏予定者等、マッシロに燃え尽きた、とのこと
ステージに目をやると何やら見たことがある人がいました
「一ツ橋の若様じゃん」
Aさんがポツンとつぶやきます
ああやっぱりそうですか
見間違いじゃなかったんですね
でもなんでいるんでしょう 【ライバルが行くならオレも行く!のノリです】
「すみません、うちの生徒です」
スタッフの人に謝りました
「いえいえ貴方のせいではないので・・・」
スタッフの人も慰めてくれます
「すみませんが次に何か歌ってもらえませんか?」
スタッフの人に頼まれました
そりゃこの空気は酷いです
ジャイアンリサイタルの後のような酷さです
スタッフとしてはなんとかしたいのでしょう
やれやれです
スタッフに連れられてステージの袖に移動です
そこにある選曲画面から歌う曲を選択します
若様が歌い終えた後の何とも言えない空気の中、ステージに向かいます
向こうからくる若様がオレに気づいて睨んでます
What?
「そんな小春日よりの~おだやかな日は~」
とっておきの持ち歌を歌いました
もとの世界で有名な歌です
こちらの世界では婿に行く前の心情を歌った神歌になってました(笑)
『グスッ』
『エッ、エッ』
とかが客席から聞こえてきます
短調の寂しげなテンポと歌詞の威力は凄いです
これには訳があります
こちらの世界での歌の傾向をさぐるため、ちょっと前に柔道部のメンツとカラオケにいきました
そして一通り持ち歌を歌いました
ジ●リとかの有名なアニソンならOK
深夜アニメの歌はNG
モーニング息子はOK
どうやらノリノリの曲はグループのみOKでソロはNG
だから若様は空気を凍らせました
まるでどこかの優等生のようです(笑)
精神と身体の両方が凍りましたね
バラード系はグループでもOKです
そんな中、オレが選曲した某曲は神歌レベル
だれが歌っても女は涙することがわかりました
だから今回の選曲です
ワカとは違うんだよ、ワカとは!、です
後日、『文化祭のプリンス』と呼ばれていると聞かされました
助けたのに黒歴史が増えてるじゃん!
orz




