220 教育実習生が来ました(その20)
<ドン!>
廊下を歩いていたら身体に衝撃が走った
目の前が真っ暗になる
ああこれが気絶か
深刻な状況なのに冷静になっているオレ
名探偵コ○ン君に出てくるとある登場人物になった気分だった
目を開けると真っ白な天井があった
「知らない天井だ」
言ったオレは悪くない
・・・この世界では少女が主人公だったとだけ言っておこう
まあ知っている天井なんだけどな
学校の保健室の
でも一体オレはなんでここにいるんだろう?
不思議で仕方がなかった
まさか起動実験に失敗したわけじゃないよな
ただ学校の廊下を歩いていただけだったはず
寝たまま周りを見舞わずと養護教諭がカーテンをあけて声をかけてきた
「あら起きたのね」
白衣を着ているが残念ながら金髪ではなかった
まあ高校だから先生でも染めるのはNGだわな
・・・白衣を着れるほどの才女なのに金髪なのには疑問を感じるのはオレだけか?
友達ならやめるように忠告してやれば良いのにと思う
ああ、飲んだくれだから言えないのか
自爆するからな
まあどこのマッドサイエンティストネタはさておいてなぜ保健室にいるのか聞いてみた
なんでも廊下の角で教育実習生のトドさんとぶつかったそうだ
そして見事にトドさんの巨体に押しつぶされて頭を打ったのだとか
そりゃ気絶するわん、ってトドさんに触られた?!
・・・死にたい
いやね俺は差別とかはしていけないって判っているよ
頭では
でもさすがにトドはないわ
生理的嫌悪感の方が先に出る
いや前々から思っていた
なんか近くに寄ったら汗の匂いで臭そう
触ったら汗で湿っていそう
いやブヨブヨして手触りが悪そう
マジで受け付けないわ
間違って触らないように絶対に近づかないようにしよう
そう心に決めていた
それなのにいつの間にかトドさんに触っていた
それどころかアノ巨体に潰されていた
触ったどころではなかった
オレは言いたい
「くっ殺せ!」
いや真面目な話だからな
本当にすぐにでも水道の所に走っていって顔を洗いたい
いやできたら制服も丸洗いしたい
それくらいだった
え?
そんなこと言って大丈夫か?
これは差別ではない
区別だ!
(と偉い皇帝が言っていたから多分大丈夫)
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いえねいつも思っているんですよ
リアルで時々見かけるトドさんに押しつぶされたらどうなるんだろう?
・・・決して自虐ネタではありません
今はBMIが標準ですもの




