21 料理部に入りませんか?(裏)
夏休みが終わった2学期の初日
柔道部の合宿でおさんどんをした男子生徒がいたとのウワサが校内を駆け廻った
主に運動部関係でだ
男マネなんてものは野球とかの人気の部活だけしかいない
いても1人か2人、それも彼女がいるからというけしかrいや不純な理由ばかり!
うらやましい、いや、けしからん?
そんな女ごころの嫉妬心満載の、いわば柔道部吊るしあげようぜ!
ついでにウチの部にも降臨してもらおうぜ!の掛け声が女生徒中に広がった
運動部の女子といえば脳筋、超肉食系女子の代名詞
当然、各部とも力任せに噂の男マネに突撃しようという雰囲気なった
しかしストップがかかった
各部の軍師である
昔の運動部ならいざしらず、現代のスポーツは頭を使わないと勝てなくなってきている
一例とし野球部をあげてみよう
昔は150kmの剛速球があれば勝てた
しかし現在では100kmくらいの緩いタマとの緩急取り混ぜた投球が要求される
またそれだけでなく、内角、外角、高め、低めの配球
カーブ、スライダーといった多彩な球種
ストライク、ボールのカウント
それらとバッターの得意不得意の組み合わせが勝敗を決めるといっても過言ではない
相手チームとの壮絶な頭脳戦を制したモノだけが勝利者となるのだ!
日ごろそんな頭脳戦に明け暮れる各部の軍師達が情報収集の末に出した答えがこちらだ!
(1)柔道部のように危機になった男マネを救い、マネジを頼む<2匹目のドジョウ作戦!>
部活を休ませた部員を護衛に使う、もちろん部員は日替わりで!
(2)部員が少ないせいで廃部の危機に陥っている料理部に情報を流し恩を売り、合宿の際に臨時のマネジをしてもらう<恩返し作戦!>
もちろん、料理部の部長に話す時にはさりげなく恩を売るのは忘れずに!
各部の壮絶な隠れた戦いが勃発した
激しい戦いの末、軍師の働きもあり共同戦線を張ることになった
そんな策に見事に嵌った料理部の部長は当然、次のセリフをいって勧誘した
「料理部に入りませんか?」
そのセリフが発せられた時、周りで隠れて聞いていた運動部女子達は
<ヨッシャー>
と己たちの作戦が順調に行っていることに歓喜したとか、しないとか




