154 ハンバーガー始めました(その2)
<ガチャガチャ>
レジのボタンを押すけれど反応が無かった
「あれ?あれ?」
何度も押してみたけれど反応が無い
まるで屍のようだ、って機械ですから!
「そこはこう押し込んで打ってみて?」
オレが心の中であらっらららぎ君のように一人突っ込みしていると、店長さん(29歳♀)が横から手を伸ばして教えてくれた
<ムニュ>
何か柔らかいモノがオレの背中に当たった
・・・天国って地上にあるんだ
この時のオレは多分世界一の幸せ者だった
ちょっと今の状況を説明しよう
オレはハンバーガー屋でバイトを始めた
レジ打ちをしていると、特定のボタンだけを押すことになる
誰もが注文するベストセラー商品のボタンは一日に何度も押すから壊れるのは当然だ
早い話がTVのリモコンのチャンネルボタンと同じだな
・・・ところで最近のリモコンって壊れやすくね?
完全に押せないと修理交換になるが、微妙に反応しないことがあるってところがミソ
不況による企業の経費削減はココまで及んでいるのだよ
オレが押しても反応しなくてレジ打ちができずに困っていると店長が後ろに立ち、腕を伸ばしてボタンを押してきた
「こうやるといいですよ」
ちなみに店長は唯一の正社員である
この手のファーストフードの店員の99.89%はバイト
世間を知らない学生を最低賃金同然でこきt<ゲフンゲフン>貴重な労働力を提供してくれている
そのおかげで世の中の経済が回っているんだな
まあ今回はオレもそのお助けマンの一人ということだ
オレはバイトを始めたばかりなのでイロイロと覚えなければならないことが多数ある
そんなわけで店長さんが手とり足とり腰とり教えてくれている
今回は教えて貰う時に、たまたま背中に柔らかくて温かいものが押し付けられた、とういわけだ
<プニュ>
聞こえないはずの音が聞こえてきたオレの頭はマンガ脳
仕方がないじゃない、本当に聞こえてくるんだもの ←本当です
これが冒頭のシーン
え?
どこかの14歳のモー<ピー>のように一次的接触はしない?
ハンバーガー屋のカウンターって広いようで案外小さいんだよ!
レジ打ちや出来上がった商品のトレーや袋を渡すためにカウンター内にいると、後ろを人が一人しか通れないほどの狭さ
狭く見えないように内装に工夫がなされているのを知るのは立ったことがある人だけである
立って見て初めて判る事実ってやつだな
それに店長さんは立派なモノをお持ちです
初めて面接を受けた時、マジ驚いた
制服を着ていても自己主張する存在感
拘束具(制服)が『裏コード、ビースト』とか言わなくても今にもはじけ飛びそうな逸品
思わず目がいきそうになったけれど、そこは自制した
いわゆる『見ちゃだめだ!見ちゃだめだ!』
・・・本家ほど2年ほど歳くってるけど言ってもいいよね?
そのおかげ(?)か、無事に採用された
鉄の自制心を使ったことに自分で自分を褒めてやりたい
蛇足だが、目の前にいるときに目を向けないだけだからな?
店長の目線が他に行っている時には見ていないとは言っていない
見ていることがバレなければいいんだよ
なにせオレの彼女には一生縁のなさそうなもの
だって平たい胸族なんだもの(笑)
ここは拝む、一択でしょう
あれ?
ひょっとしてオレは『巨乳をこの手に』とかいうフレーズは一生使えないのか?




