387話決着へと内と外から
『ユニークスキル《フィルタリング》、《アンインストール》、《ハッキング》、《ロック》、《プログラミング》が返ってきました』
ナビゲーターの声を聞きながら、レンはベルゼの前に立つ。魔人を倒したことによりユニークスキルが全て返ってきたのだ。
「決着をつけよう」
「お主が死んで全て終わりじゃ!」
ベルゼが闇を刃状にしてレンを狙ってくる。
「《プログラミング》起動」
と言いながら、剣を引き抜く。飛んできた闇の刃を剣で斬り伏せていく。
「所詮は、人間。大したことなど出来ぬ!ワシの……我の姿を見よ!」
ベルゼの姿が変化していく。禍々しく、まるで邪神とでも言えるような姿だ。膨張した筋肉質な身体には刺青のように闇の紋様が広がっている。
「腕が6本も……こりゃ本当に化け物だな」
とレンは呟く。
『マスター、準備が整いました!』
「ああ、いくぞナビゲーターさん!」
『ええ、お互いに無事で切り抜けましょう』
「マキシマムマジック、ファイヤバレット!」
レンが魔法を一気に掃射する。強力な攻撃がベルゼに向かい……消える。
「効かぬと何度言えばわかる。いや、我の力に勝負を捨てたか?」
ベルゼにレンの魔法は食われてしまった。そのまま奴の力になってしまうことだろう。
「さーて、どうかな?マジックバレット!」
さらにレンは続けて魔法を放つ。そこには、諦めている様子など皆無。ベルゼには何がしたいのかわからなかった。
「全て消し去ろう。そこで最後を目に焼き付けるが良い!」
ベルゼが空に舞い上がる。
「させるかよ!ギルド長、力を借ります。ステータス外スキル」
弓を取り出して、ベルゼに向かって矢を放つ。放たれた矢は、ベルゼを狙うがあっさりと回避される。
「どこを狙っておる?レン・オリガミ」
「後ろを狙ってる」
ベルゼの言葉にレンが返した直後、ベルゼの背後に追尾してきた矢が刺さり大爆発を起こす。
「おのれ、最後までふざけてくれたものだな!虫如きが!食らうがいい、カオスマジック」
膨大な闇が現れ地上にいるレン達を狙う。
「不味いわ!みんな集まって、転移で移動するわよ」
マグノリアがエリアスを背負いながら言い、周囲に呼びかける。
「いや、大丈夫。俺達が守ってみせるから」
とレンが周囲を見ながら言うとベルゼの方を向く。
「さあ、あの時と同じ状況だ。どうする気だ?王国ごと全てを吹き飛ばしてやろう」
一度守れなかった時と同じだ。
「やってみろよ、出来るならな。マジックボックス展開!」
「ならば、喰らえ!フィフスフォールン!」
ベルゼが闇を降らせようとして……だが、それは不発に終わる。直後にベルゼが、頭を押さえた。
「一体何が……」
リータがベルゼを見て呟く。
「レン・オリガミ……貴様が何かしたのか!」
「言っただろ?ベルゼ。俺達が守るって!俺は1人じゃない。自分の中をよく見ることだな!」
「一体なにを……」
『こう言うことですよ。私がお前を内部から破壊する!』
「ぐぁぁぁあ!」
ベルゼの頭に響くのはナビゲーターの声。
『侵入完了、これよりベルゼを内側から、マスターが外側から攻撃します』
とナビゲーターが宣言するのだった。




