356話喪失と挑発
すっげぇ短いです!
「助かったのかしら……」
空を見上げながらフィレンが呟いた。空にあった魔法陣もすでに消えている。5度に及ぶ恐ろしい攻撃が終わった。だが、そのための犠牲はとてつもなく大きく、変えがたいものだった。
「お母……さん、レイ……」
ボーッとした表情でレンが呟く。悔しさから足元の土を強く握りしめている。諦めきれず、レミを見るが結果は変わらない。
『ステータスが完全に崩壊しています……彼女の魂もここにはもうありません……』
ナビゲーターの言葉に身体の力が抜けるような感覚があった。
「ほっほっほ、まさか生き延びるとは思わなんだ」
「ベルゼ!」
フィーズがすぐさま剣を抜いて斬りかかるが、
「カオス」
「ぐぁ!」
闇に反撃され、後ろに飛ばされるが、それをクシフォンが受け止める。
「無茶するのじゃ……」
「申し訳ないありません」
クシフォンは、怒りを噛み殺しながらベルゼを睨む。
「ほぅ、随分と落ち着いておるのぉ?父親が死んだとは思えん様子じゃ!」
「貴様!クシフォン様がどんな気持ちでおられるか!」
「乗せられるならフィーズ……化け物の戯言なのじゃ」
拳を握りしめてクシフォンが言う。本当ならば今にでも殴りかかりたい気持ちだがぐっと抑えている。
「それに対してレン・オリガミはなかなかの落ち込み具合じゃな!それじゃあ、母親も悲しむものよ」
「は……?」
レンがベルゼを見る。
「お主が弱いから母親は死んだんじゃよ」
「お前が奪ったんだろ……」
レンが静かに立ち上がった。
「レン……」
エリアスが抑えようとするが、彼女も限界のためあまり動けない。
「絶対に許さない!」
フラフラの体の身体でレンがベルゼに攻撃を仕掛けるのだった。




