317話決着と帰還へ
身体強化したレンは、ディザスター目掛けて間を詰めていく。直後……
上空にあった魔門が焼失する。
「ありがとう、レイ!」
帰る場所を失ったディザスターは、レン目掛けて触手を伸ばして最後の足掻きを見せる。
だが、もうすでにレンにとっては敵ではない。大鎌を振り、切り落としていく。
「これで終わりだ、ディザスター」
触手の出所、黒い塊に大鎌を振り下ろして真っ二つにする。浄化が付与されている大鎌は、あっさりとディザスターを切り裂いた。
周囲に溢れていた黒いモヤも徐々に消えていく。時間はかかるだろうが、環境自体は良くなることだろう。
「やったみたいだね、レン」
「そっちもな、レイ」
2人はハイタッチする。男の友情みたいで嬉しい気持ちがあった。
『羨ましいものです』
とナビゲーターが言っていた。
レイを戻してレンは、みんなが撤退した場所に行ってみることにする。ナビゲーターが場所を覚えているためすぐに行けた。
レンが転移で現れると、一同は魔門が消えて晴れ渡った空を見上げていた。
「綺麗になったなぁ、とりあえずは大丈夫だろう」
と声をかけるとこちらに気付いたようだ。
「レン!良かった」
エリアスが向かってくる。ホッとしたようだ。
「心配かけちゃったか、ディザスターも魔門もぶっ壊してきたから大丈夫だぞ」
と答える。
「元帥は、どうなったの?あいつが来たのなら無事に済むとは思えないし」
マグノリアだ。元々の上司であり特に要注意な人物で有れば気にもなるだろう。
「ああ、今回のディザスターには特に興味がなかったみたいでな……帰って行ったよ。だけど、目的までわかった」
「目的……それは興味深いわね。どんなことを言っていたのかしら?」
目的と言うことで、フィレンの表情は険しいものだ。嫌な予感を感じ取ったのかもしれない。
「そうですね、それについても話さないと……厄介なことになりそうです」
メルフィーユが見ている帝国の皇子は、未だに眠っているようだ。顔を見てみると、それにしてもイケメンだなという感想を抱く。
「やっぱり顔面偏差値高すぎないか」
「なに言ってるのよ」
「いや、わかるよレン。私も美女ばかりで押しつぶされそうだからね!」
とミラが肩に手を置いて同情してくる。異世界人という同郷がいるのは嬉しいものだ。
「とりあえず、王国に帰ろうかな。皇子は、保護できたしディザスターも倒した」
とレンが告げる。
「メルフィも良いかしら?」
「お願いする、助かるよ」
フィレンの問いかけにメルフィーユが答える。
レン達は、王国へと凱旋するのだった。




