308話ユニークスキルとエリアス覚醒
「新たなユニークスキルの力、試させてもらう。《インポート》発動!」
その瞬間、レンの身体から光り輝く球が6個飛び出していき外の方に飛び出していった。
『まだ、マスターの力のほんの少しですが、彼女達に力の恩恵を与える事が出来ます』
と言う。
「これって上手くいってるんだよな?」
自分には、あまり変化を感じないため実際の所よくわからない。
『もう少ししたら戦況が変わるかと思います。とりあえず、マスターは皇子を探しましょう』
とナビゲーターに言われたためレンは再び走り出す。
「ヒャハハ!さあ、さあ!もっとですよぉ!アヒャハハハ!」
サジャードがエリアスに向けて、連続攻撃を放っている。狂ったかのように剣を振るう姿はまさに、狂人だ。普通であれば戦うことも躊躇うかもしれない。
普通であれば、まずこの戦いについていくことは出来ないだろうが
「盛り上がっている所、悪いけどこの程度じゃ驚かない」
と言いながらエリアスも剣を振るう速度が上がっていく。
「ほうほう?やはり、親を殺された恨みですかぁ?頑張れば果たせそうですねぇ?ほら!ほら!もう少しですよぉ」
エリアスを挑発して油断を悟っている。だが……
「そう……確かにお前を恨んでいる。だけど、全てを奪われたから得られたものもあった。だから、私は復讐じゃない、今を守るために戦う!」
直後、球体が上にやってきてエリアスに光が降り注いだ。
「忌々しい……これもレン・オリガミの影響ですかぁぁぁ!」
とその様子を見ながらサジャードが声を上げる。ただ復讐に取り憑かれた者で有れば操るのは容易いとサジャードは思っていた。だが、目の前の少女は、それを超えてやってきた。
「これは……?いや、感じる。レンの力。本当にいつも私を助けてくれる……だから、レンを、ルティアを、ミラを、出会った大切な人のために戦う!」
光が晴れ、そこにいたのは背中に片翼を生やしたエリアスが立っていた。身に纏うオーラからもこれまでとは比にならない実力を窺わせる。
エリアスの手には、細剣が握られていた。それをサジャードに突きつける。
「ライトニング!」
これまでとは比べものにならない威力の雷を放出する。今までのエリアスでは到底無理な量だ。
だが、レンがユニークスキルにより力を与えたエリアスは、強力な力を振るう事が出来る。
「忌々しい……ガァぁぁぁぁぁ!忌々しィィィ!」
サジャードが別の剣を取り出す。
「それは、王都で見た……魔剣」
とエリアスが過去の記憶を振り返り呟く。
「一気に焼き尽くしてやりましょう」
サジャードが剣を構える。そして、力を解き放とうとした。
「だったら使わせないだけ……」
「ガァぁぁ……」
エリアスの剣がサジャードの腕を斬り裂いていた。魔剣を握った腕は、そのまま飛んでいく。
もう片方の手からの反撃がくるが
「ライトニング!」
素早い動きにより、あっさりと回避する。
「これだけの力……どうなってェェェェ!こうなったら使うしか無いですねぇ」
といいながら注射器を取り出す。そして打った。
「あれは!エリアス、危険よ」
と上空にいたマグノリアが声をかける。注射器に入っている薬には見覚えがある。自らも実験で他人に投与した事があるからだ。
薬を打ったサジャードの身体が膨張していくのだった。




