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289話撤退とフェレンスへ

本日3話目です!

「おい、マサト!撤退するぞ。こりゃあ駄目だ。ガキ共は、口封じに殺す」


レンと刃を交えるマサトにシャンが声を上げる。シャンがカラミィ達を突破して双子の方に向かっていた。


シャンやマサトが逃げるためには、黒髪の双子を一緒に連れて行くことは無理だろう。だが、ここに残せばスティグマの情報を晒すことになるため消すしかないのだろう。


「マジックボックス全放射!そして、魔力弓!」


シャンを狙うためには目の前のマサトが邪魔になる。マジックボックスの形を剣に変えてただひたすらにマサトにぶつける。


そして、アイテムボックスから取り出した弓を構えてMPを込めた矢を作り即座に放つ。



「ぐぅ……」


矢は的確にシャンの足を捉えて転ばせることに成功する。必中のスキルがなくとも当てることは出来る。命中率的にいえば、フィレンには及ばないだろうが……


シャンを追い越して双子を拾い上げ距離を取る。


「やらせないぞ!」


「チィ……」


舌打ちするシャンの元にマサトが降り立ち、抱え上げる。そして、彼らはそのまま撤退していった。


マサトもノーダメージというわけでもなく、確実にレンの攻撃が効いているようだった。






「悪い、遠くまで吹っ飛ばされてやっと戻ってこれた!レン、起きたのか!」


怪我をした様子のアルファードが走ってきた。致命傷はないようで安心だ。レンが目覚めていたことに驚いている。


「通りでマサトだけこっちに来たわけだね。あんたもいれば、倒せたかもしれないね」


ネーヴァンが言う。


「そりゃあ、悪いな。だけどな、あいつ強すぎるんだよ!戦いを長引かせることは出来るが、最後はあいつが勝ちそうだ」


王国最強の冒険者でも難しいようだ。


「そうだ!エリアス達はどこにいるんですか?眠ってた間に色々と進んでるし……」


「ああ、エリアス達ならフェレンスにいるぞ!ルティアやミラもだ。帝国がディザスターに滅ぼされて、対応に向かっているがモンスターパレードが起きているらしい」


簡単にカラミィが説明してくれる。


「とんでもない状況ですね……俺もフェレンスに向かいますね」


「ああ、なら私の転移で飛ばそう。座標が多少ずれるのは勘弁してくれよ」


と言う。


「助かります、あ、それと」


と言いながらレンは双子を見る。


「ああ、私達で拘束しておくよ」


「あと、俺がスキルを使えないようにしときます」


とネーヴァンに答えてユニークスキル《ロック》を使用する。魔法を使われて暴れられても厄介だ。



「よし、それじゃあフェレンスに向かって跳ばすぞ。改めて、MPを消費してるから座標がずれるのは許せ」


とカラミィが言い魔法を発動する。




「ここは……〈マップ〉」


スキルを発動して現在位置を探る。フェレンスより、少しばかり離れた場所のようだ。


「急ぐぞ!」


と言いながらレンは空に舞い上がるのだった。






「前線にいる人数が減ったから後衛に来る魔物が増えてきたわね」


フィレンが矢を射りながら呟く。エリアス達が頑張っているが、それにも限界がある。



「ふぅ……不味いわね。この前よりは戦えるけど……さっきの帝国兵士との戦いで疲れが来てる」


フィレンも帝国兵士を破っていた。だが、その分疲労が溜まっている。


空を飛ぶ魔物が迫ってくるため矢を構えるが、魔法が降り注いで魔物を蹴散らしていった。


「誰が……」


後衛にまだこれだけの魔法を使えるほど疲労してない者いないはず。と思い見上げると


「間に合って良かった、ギルド長」


と眠っていると聞かされていたレンが空を飛んでいるのだった。

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