288話レン対マサトとナビゲーターの確信
「おいおい……なんだ、お前ぇ。あの時とは、冗談にもならないくらいつえぇ」
あっさりと形成を逆転されてしまったシャンが正面のレンに声をかける。前に戦ってからそこまでの時間は経っていない。次は、殺すと誓ったのがこのザマだ。
「話なら後からたくさんしよう」
剣を携えシャンを無力化するためにレンは進む。だが、
「俺よりも強い奴がそこまで来てるからなぁ!」
と言いながら人差し指を上に向かって突き上げる。それに合わせて上を見ると、リディエル神聖国でも戦ったマサトが、今まさに魔法を放った所だった。
急な接近に、ネーヴァン達も対応が遅くなる。巨大な魔法が降り注ごうとしていた。
「レイ!デリート!」
レンが手を空に突き上げ、ステータス外スキルを放つ。直後、シャンがレンに接近してナイフを振るおうとする。
「もらった!」
「させるか」
父親と鍛えたことで対応力が上がっているレンは、シャンの攻撃を回避してさらに蹴りを放つ。
「ぐっ……」
壁まで蹴り飛ばされた、シャンは腹を押さえながらなんとか立ち上がろうとする。
「良くやったレン。こいつは私達に任せろ!」
とカラミィがシャンに向かおうとするがそれをマサトが許さない。カラミィが戦いづらそうな表情を見せる。
「近くで見ても本当にマサトだねぇ。それに強さは前より上がってる」
ネーヴァンは攻撃を仕掛けながら唸る。彼女でも相手がマサトだと分が悪いようだ。
自分がマサトの相手をするべきだろう……とレンは考える。相手をしていたと言われたアルファードがどうなっているかはわからないため不安はあるがやるしかない。
「俺が相手だ!」
横なぎに剣を振るいながらマサトに仕掛けると向こうもそれに答えるかのようにこちらに攻撃をする。
元々は、レンを殺すためにやってきたのだ。向こうとしては相手から来てくれてありがたいものだろう。
「見えてる、うぉぉぉぉぉ!」
マサトの剣を目で追うことが出来るのだ。リディエル神聖国では相手にすることが厳しかった。しかし、今は戦えている。
マサトの一撃一撃を剣で確実に弾き、こちらからも仕掛ける。向こうはレンの変化に若干驚いたような表情を見せる。
「フラッシュ!」
光魔法に弱いということは神聖国で戦ってすでにわかっていることであるため積極的に使うことにする。厄介な相手であるためここで倒してしまいたい。
レンは、冷静に相手を追い詰めていく。
フェレンス
「壊れましたか……」
ハルカは、破損したガトリングガンの残骸を放置する。ユニークスキルで作り出したものとはいえ、無限ではない。
多くの冒険者達がスタミナ切れで後ろの方に下がっているため現在戦えているのは、エリアス達と一部の冒険者のみだ。
「《アーカイバ》」
「《範囲選択》」
「「ファイヤ!」」
ルティアとミラの連携攻撃が魔物にダメージを負わせる。
「フェンリルの咆哮!」
その直後エリアスによって放たれた広範囲の攻撃により、魔物が一掃される。
森から出てくる魔物の数はかなり減っている。あと少しだが、それはなかなか遠く感じるのだ。
「大丈夫です、あと少し耐えれば……」
とナビゲーターが魔法を魔物に撃ち込みながら一同に向かって言う。
「マスターが来ます!」
確信を持った言葉にエリアス達は、気持ちが引き締まるのだった。
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