275話ルティア奮戦と帝国兵士襲来
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「何よ!あの量は……気持ち悪いわぁぁぁぁ」
空を飛んでやってくるデーモン……その数にルティアが悲鳴を上げる。夏の夜の光に大量に集まってくる虫のような不気味さだ。
「前線にいる奴らだけで凌げるわけもないか!みんな気をつけろ数が多すぎる」
と冒険者が言うのを聞きながらルティアは、杖を引き抜く。
「回復のために温存したかったけど……やるしかないわね!悪魔を焼き払いなさい、ファイヤージャイアント!」
ルティアが魔法で炎の巨人を生み出し、それをデーモンにぶつける。
「ガァァィァァ!」
デーモン達は、炎の巨人に飲み込まれて燃やされていくが、それでも数はなかなか減らない。
「ちっ、ファイヤボール!当たりなさいよ」
デーモンは気持ちの悪い動きで回避していく。
「俺達がいるのも忘れるなよぉ!」
「やってやらぁ!」
周囲の冒険者達も懸命にデーモンを狩っている。不気味な魔物に恐怖を感じるが、生きるために必死に剣を振っている。
デーモンに苦戦しながらも皆が懸命に戦っていた。
「嬢ちゃん危ねぇ!避けろー!」
近くにいた冒険者が突然ルティアに向かって叫んでくる。自らの頭上に気配を感じたため、横に回避する。
「危ないわね!」
体勢を立て直してルティアが言う。
先程ルティアがいた場所には、剣が刺さっており髪の短い女性がその剣を引き抜いた。
「あの装備、帝国兵士ですぜ」
と冒険者が言う。
「実力も高そうだわ……でもどうして私達を襲うのかしら?」
杖を構えて警戒しつつ質問する。
「私は、は、は………帝国、兵士!陛下のために、に、にィ……尽くすのみです」
黒いオーラを噴出しながら短髪の女性が言う。
「これってかなり不味そうよね……皇帝がディザスターだから、何かしらされたのかしら」
黒いオーラは、ディザスターのものと酷似していた。
「貴様らを……を、を、ころ……す、す」
目が虚でとてもではないが自我が残っているとは思えない。だが、剣を持つ姿には確実な殺意を感じた。
「デーモンもいて厄介だわ……だけど、こいつを止めなければ!」
ルティアは火魔法を周囲に展開する。戦わなければ、他の冒険者に被害が出るかもしれない。
ルティアがいる場所は、後ろの方なので極端に実力が高いものはいないのだ。
チラッと遠くの方を見ると、ギルド長であるフィレンが誰かと戦っているのが見えた。どうやら1対1のようで相手は黒いオーラを出しており今、目の前にものと同じなのだろうとルティアは思う。
「余り他の人のサポートは期待出来ないわね!やるしかない。ファイヤドール!」
周囲に展開した火魔法を火人形に変える。
「ころ……す!ころ、ころすぅ!」
不気味な敵に恐怖を感じるが、ルティアは戦う覚悟を決めるのであった。
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