245話しばしの休息と嫌な遭遇
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「ふふっ、賑やかね!」
と言いながらやってくるのは、フェレンスギルド長のフィレン・アーミラだ。
「お久しぶりです」
「久しぶりね、エリアス」
すぐさま声をかけたエリアスに嬉しそうにフィレンが答える。旧知のハルカにも手を挙げて答えている。
「早速で申し訳ないですけど、話し合いを始めましょう」
「そうね、ギルドに来てくれるかしら?ルティア様とミラは……相変わらずね」
未だに組み合ってる2人を見て、フィレンは苦笑いを浮かべる。
「早く行くよ!」
エリアスが言い、ポカンと良い音が鳴った直後にルティアとミラが頭を押さえる。ゲンコツだ。
「「いたーい!」」
「遊びに来たんじゃないんだから!」
とエリアスに言われては反論も出来ない。
ちなみに、現在エリアス達がいる場所はフェレンスの門の外だ。日も暮れ始めていた。
「カラミィから跳ばしたって連絡をもらって、慌てて来たわ」
と言いながら、門を通り抜ける。ギルド長のフィレンがいればあっさりと通れるものだ。
「まあ、事態が急ですからね。それにしてとフェレンスに来るのは久しぶりです」
周囲を見渡しながらハルカが言う。彼女は、そうそう王都を出ないのだ。
「そういえば、レンはいないのかしら?」
とフィレンが聞いたため、ギルドに向かいながら説明するのだった。
冒険者ギルドのフィレンの部屋に入り、それぞれが椅子に座る。
「失礼します……え、エリアス!」
と言い、お茶を持って来たのはアリーだった。
「アリー、王都以来だね!」
「うん、あ……失礼しました!」
アリーは、エリアスに話しかけてから職務中だと思い出して周りに謝罪する。
「気にしないで、そういえば急で話してなかったわね!エリアス達は当分こっちにいると思うから」
とフィレンが答える。
「そうなんですか!」
アリーは、フランクな上司に感謝しつつ嬉しそうに自らの仕事に戻るのだった。
「神聖国でのディザスター、それでレンが昏睡状態……そして帝国が崩壊したと」
整理するように、フィレンが言う。
「ええ、そしてここフェレンスが1番帝国に近い……であれば、相当の警戒が必要になります」
「偵察も、危険だけど必要よね。フェレンスも少しでも防備を固めないと……」
悩むようにフィレンが答える。
「それに、探している人がいるんです。恩人を」
エリアスが付け加える。大切な人なのだ。どうしても探さなければならない。
フィレンは、エリアスの言う恩人がどれだけ彼女にとって大切かわかるため頷く。
「とりあえず、夜になるから休みなさい。休息も大事だからね」
すでに宿の手配は行なっている。今から動いてもあまり良いことは無さそうなので休んでもらうことにする。
「では、休ませて貰いましょう。フィレンは?」
ハルカが聞いてくる。
「私は、ギルド長としての仕事が多いのよ。すぐには休めないし、考え事も多いわ」
と答える。
「では、私がお手伝いしましょうか?休息は必要としていませんので」
これまで喋らなかったナビゲーターが言葉を発する。
「それはありがたいわね。頼めるかしら?」
レン曰く優秀だと聞くナビゲーターの力を借りられると嬉しく思うのだった。
「はぁ……はぁ……フェレンス……まで、遠い」
帝国を少し離れた場所で地面を這うように移動する人物がいた。
全身に怪我を負っており、すぐにでも休んだ方が良いと思えるものだ。
「ディザスター……1人じゃ相手が悪すぎた……ライがいてくれたらなぁ」
つい弱気になって死者に縋ってしまった。光明の魔女、レミ・サトウは、すぐに気持ちを切り替える。
「どう……にか生きない、と」
と言うが、あまり力が入らない。
今、ここでスティグマにでも遭遇すれば、殺されるのは間違い無いだろう。
「無様ね、光明の魔女」
今の姿を嘲笑うかのような声が聞こえた。
「誰!」
力の入らぬ身体で声の方向を見ると、レミにとって会いたく無い相手がいた。
長い髪にヴァイオレットの瞳の女性が立っていた。
「おま、え……は、マグ、ノリア!」
最悪のタイミングに、どうにか立ち上がろうとするレミにマグノリアは静かに歩み寄るのだった。
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