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228話対魔門と真っ黒

「レン殿……とてつもない怪我だ……。妹にもなんと伝えたらいいのか」


アルキア王子が怪我をしたレンを見ながら呟く。周囲では、治療を行う者達が懸命にレンの怪我を治しているところだ。


「片腕を失くされるなど、とてつもない激戦を行ったのでしょう……どうにかして治さねば……」


神女が言葉を発する。彼女も神女としての祈りで少しでもレンの回復を早めようとしているのだ。



「それに、魔門が出現してしまった……ここからさらに荒れることでしょうね」


空を見上げ、アルキア王子が言う。



リディエル神聖国の上空では、今も確実に魔門が開いているのだった。






「早速、来やがったか……」


街の住宅地の屋根を疾走しながらアルファードが吐き捨てる。少し開いた魔門から悪魔の様な魔物がこちらに向かって飛んできている。


「王都でレンが戦った奴だな……ディザスターでないにしろ倒さないと厄介だ」


魔門からは、ディザスターだけでなく悪魔のような魔物も出てくる。アルファードからしたら大した敵ではないが、結界を守ることを考えると少しでも片付けて起きたい物だ。


「やってやるさ!」


と言い結界の近くにやってきた魔物達をアルファードは、斬っていく。やはりアルファードの実力が高く特に苦戦することなく倒している。



「放て!」


フェインドラの合図に合わせて聖騎士達が一斉につがえた矢を放つ。矢は、悪魔の魔物達に刺さり命を奪っていく。


聖騎士達によって張られた結界は、悪意あるものは通さないが聖騎士側の攻撃は通す様になっている。



「そろそろ、厄介なのが出て来そうだな……」


魔物を斬り捨てアルファードは、魔門を見る。


ガガガガガガガガガ……


リディエル神聖国の地上にいる誰もが大きく響く音を耳にした。音を立てて、それは完全に開ききった。



「ついに、開いてしまったか……マルテリア、お前は神に祈りを捧げろ!神女としての務めを果たしてくれ」


聖王が神女に声をかける。


「はい、お父様。この国を守るために……!」


神女の神に対する祈りが始まった。



完全に開かれた魔門からは、巨大な目がこちらを見ていた。




「ついに来ましたか……あれが、災厄……ディザスター。確かに、アルファードが敵わないと言うのが納得です」


フェインドラが魔門を見ながら呟く。


「聖騎士長、あんなのが相手で大丈夫なんでしょうか……」


「国も聖騎士も私が守る。みんなついて来てくれ!」


フェインドラの言葉に聖騎士達も最後まで戦う覚悟を決める。




キュイーーーーン!


魔門の中でこちらを見つめる目から光線が放たれた。


放たれた光線は、結界に当たり火花を散らす。ディザスターの攻撃に聖騎士達の結界は、耐えていた。


「心を強く持て!少しでも結界を長く持たせるんだ」



一度ディザスターの攻撃が止み、聖騎士達も一息つく。



だが、それも長くは続かない。事態は、一気に悪い方向へと動いていく。


魔門から何やら黒いものが結界に向かって落ちて来た。



「なんだ、ありぁ?」


とアルファードがそちらの方向に向かおうとすると、それは動き出していた。徐々に人型に近づきながらも真っ黒な者が結界の上に着地する。


「まさか!」


フェインドラが叫んだ瞬間に、黒い化け物が腕を振り上げ叩きつけると結界にヒビが入った。


「これはまずいな……」



この世界に、ディザスターが足を踏み入れた瞬間であり災厄の始まりであった。

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