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211話3人の王女と長い道のり

「それじゃあ、アルキア王子には姉が2人に妹がルティアなんですね!」


のんびりと会話をしていると家族の話になった。ルティアが1番下であることは知っていたが、王子が3番目に生まれた子であることは知らなかった。


「王都の疫病騒動の時は、母が重篤だったので2人の姉も戻ってきていたんですよ」


「もしかして、ご結婚されてるんですか?」


王女なんかは他国に嫁いだりするのがよくあることだ。


そしてレンの予想は当たる。


「ええ、1番上の姉は遠い国ですのでまた今度機会があったらお話ししますね。2番目の姉は、帝国の皇太子のもとに嫁いでいます」


何気に帝国に嫁に出しているんだな……と心で思うだけにしておく。



「帝国が今後どう動くかはわかりませんが、皇太子殿は人徳の厚い方ですので彼が皇帝になれば王国との結びつきも良いものになりますよ」


と説明してくれる。ということは、今の皇帝には問題があるのかもしれないなと思わずにいられない。


「王家というのも複雑なんですね」


お姫様なんて言えば響きは良いのかもしれないが実際の所、制限されるものが多いのだろう。


「ええ、そうですね。ですが、姉達はしっかりと前を向いて頑張っています。私も強くありたい」


誇らしげな表情でアルキア王子が言う。姉達への尊敬の念を感じた。


「もしかしてルティアにも婚約者とかいたりするんですか?ずっと俺達といますけど」


幼い頃から決めた相手とかいたりしないよな……と思う。


「ああ、ルティアでしたら大丈夫ですよ。妹には、好きに生きてもらおうって家族で話しているんです!姉2人もルティアを凄く可愛がっているので好きにさせたいって」


ルティアには、婚約者はいないようだ。上の王女様達もとても優しいものだな……とレンは思うのだった。


これからもルティアとは冒険なんかも出来そうだと思いつつ、レンは水を飲むと……


「ですので、レン殿がルティアをぜひもらってもらえたら良いものです」


「な!ッゴホッ、ゴホッ……」


レンは喉に水を引っ掛けてしまいむせる。


「大丈夫ですか?」


と言いながらアルキア王子が見てくる。


「エリアスとの結婚だってまだなのに厳しいですよ」


そこまでの人としての余裕はレンにはない。


「ふふ、まだ気が早かったみたいですね」


とアルキア王子は、笑っている。


「むぅ……」


とレンは唸りながら頭が痛くなるのだった。



「まあ、ルティアを欲しがる国もあるにはありますがね……ですので、ルティアを大事にしてもらえたらなぁと思ったのですがね」


若干、声のトーンを落としての発言だ。あまり良い話ではないのだろう。


「聖女見習いの存在も大きいのですか?」


「ええ、大きいものです。ルティアが完全な聖女になればその力を得たいと思う者もいるかもしれませんね」


確かに、聖女という存在は大きいと思う。勇者にも匹敵するだろう。


「何か起きそうな予感がするなぁ……」


ルティアを巡って争いでも起きなければ良いなと思う。自分は巻き込まれやすいので勘弁して欲しいものだ。



「2人の姉の話から大分逸れましたね。姉達もお母様を救ってくださったレン殿に感謝していましたよ!ぜひその内お会いしたいと」


「そうですね。楽しみにしてますよ」


と言い昼食をしまいながら立ち上がる。




エリアスが作ってくれたサンドイッチは、とても美味しかった。なんでも最近、ハルカとの修行に料理も入ってきたとのことだ。


少しずつ出来る様になってきているらしい……


ルティアとミラもやってみてはいるが……今後に期待とのことらしい……





「少し身体でも動かすか?」


とアルファードが声をかけてくる。馬車を引く馬を休憩させているためまだ時間があるのだ。


「そうですね!」


とレンが言いアルファードに続く。最近は、アルファードにも鍛えてもらうことが増えていた。


シンプルに強化系のスキルを切ってアルファードとは、組み手を行う。


「痛っ!」


攻撃を喰らいレン声を上げる。当然アルファードには敵わない。


「ババアも言ってたろ?少しでも元を上げないとな」


と攻撃は続く。


実力差で言えば子供とプロのスポーツ選手位のレベル差があるのではないか?とレンは思った。


『大変ですが、これはさらに強くなれますよ。頑張ってください、マスター!』


とナビゲーターさんの応援が聞こえる。無様は見せられないなと気持ちを引き締めて続けるのだった。



「よし、次はステータス外スキルだな」


と言いレンにスキルを発動するように言ってくるのでそれに従う。


「ふぅ」


と声を漏らしてレンは、スキルを発動する。真っ白に染まった髪が風に揺られて軽くはためく。


「あれから何か掴めたか?」


「全然ですよ。未だに消し去るのと、それを剣に纏うのくらいしか……」


レイがわざわざ教えてくれるというわけではない。言いたくても言えないような制限のようなものを感じる。


「まあ規格外のステータス外スキルだからな。多少の制限があってもおかしくはないだろうな」


とアルファードが納得する。


凄い物であれば当然多少のデメリットもあるようだ。自分でこのスキルの使い道は見つける必要があるのだろう。


「多分、暴走すればめちゃくちゃ強いと思いますよ?」


とレンが言ってみる。過去に王都でレンがなった状態だ。破壊の化身とでも言えるようなものでありエリアス達も止めるのに苦労した。


「俺が止めれなかったら世界が滅びるかもだから却下だな。さすがに滅亡の一端を担ぎたくはないな」


腕をバツの形にしてアルファードが言ってくる。


「ですよね、地道にやるしかないですよ」


「ああ、そのレンが言う暴走状態の強さをそのままに自我を保てれば敵なしだな」



暴走を克服するシーンなんかに憧れたことはあるが、道のりは長くなりそうだとレンは思うのだった。



その後も馬車の出発まで身体を動かしておく。まだまだリディエル神聖国への道のりは長そうだなと思いながらも励むのだった。

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