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210話出発と馬車でのひと時

新章開始です。

「それじゃあ、行ってきます」


王都の外、そこでレンはエリアス達に挨拶をする。ついにリディエル神聖国に向かう日がやって来たのだ。


「行ってらっしゃい、レン。気をつけて行ってきてね」


と言いながらエリアスがバスケットを手渡してくる。お弁当を作ってくれたらしい。


「ありがとう!」


とレンは喜びながら受け取る。親以外に弁当を作ってもらうことはほとんど無いため嬉しくなる。



「お兄様をお願いね、レン」


「帰ってくる頃には強くなってるからね」


ルティアとミラが言う。


「ああ、俺の役目をしっかりと果たすよ。みんなも修行頑張ってくれよ!」


みんな、それぞれの師匠のもとで引き続き鍛えることだろう。帰ってくる頃には変化があるかもしれない。



「そろそろ参りましょうか、レン殿」


と兵士の1人が声をかけてくる。準備は出来ているためすぐに向かうことにする。


「じゃあ!」


とレンはエリアス達に手をあげて馬車の方に向かう。エリアス達も手を振って送ってくれた。



「レン殿、息子をよろしく頼む」


国王もわざわざ王都の外まで出向いてくれており、レンに声を掛けてくる。


「はい、アルキア様を無事に王都まで連れて帰ってきます」


と挨拶する。


「向こうは、冒険者を良く思わない者もいて嫌に感じるかもしれないが許してくれ」


「いえ、報酬も頂いてますしそれくらいなら耐えれますよ」


冒険者ギルドのない国で、聖騎士が支えている場所だ。興味が大きかった。



「陛下、無事役目を果たして帰って参ります」


とアルキア王子が国王に頭を下げる。


「ああ、朗報を聞かせてくれ」


国王が肩を叩きながら静かに言う。



「それでは参りましょうか」


と言った兵士にレンは見覚えがあった。


「ノックスさんじゃないですか。ノックスさんもリディエル神聖国に?」


「ああ、私も選ばれたんでね。これからよろしく頼むよ、レン君」


ノックスさんは、ベテランの兵士だ。確かに良い人選がなされていると思った。



馬車は、10人乗り位の大きさで1人馬の手綱を取る兵士以外は中に5人が乗っている。奥の方で王子は何やら読んでいる。




「なんか、私も乗せて頂きすみません」


と言ったのは、聖騎士の鎧を着た人物だ。


「リディエル神聖国出身なら、良い道も知ってるだろうしな。気にすることはねぇよ、カルナール」


とアルファードが言う。カルナールは、武道大会でアルファードに敗れた人だ。国王の声かけで道案内になってくれている。


「武道大会で活躍された人が2人も乗ってて緊張が……」


と呟く。確かに、レンとアルファードは決勝戦でぶつかり合ったが緊張するほどだろうか?とレンは思うのだった。


「気楽に行きましょうよ。着くまで数日は、掛かる訳ですし」


仲良く行きたいなと思いながらレンはカルナールに声をかける。


「ええ!よろしゅく、お願いしましゅ」


と噛みながら言ってくる。そんなに緊張することないのにと思うのだった。



『左ですね』


とナビゲーターさんの声が頭に鳴り、レンはアルファードの手にあるカードの内、左側の物を取る。


「よし!上がり!」


「な!なんでわかったんだ!」


と手札にジョーカーを持つアルファードが唸る。現在、レン達は馬車の中でトランプのババ抜きをしている。この世界でも既にトランプは広まっておりルールもレンが知っているものと変わらなかった。


「レン殿はお強いですね。ギャンブルの経験でも?」


と一緒に参加していたアルキア王子が言ってくる。


「いえ、自分は賭け事はしませんので。あくまで運が良かっただけですよ」


と答えておく。実際は、ナビゲーターさんのお陰なのだ。


「そうなのか、妹も……ルティアも運が良くてな!ゲームをするとなかなか勝てんのだ」


「ははは……彼女は、結構賭け事が強いですよ。全財産をかけたりしてましたし」


とこれまでのことを思い出しながらレンが言う。


「な……あいつ、そんなことを?全く誰に似たことやら。大胆な所はお母様か……」


と驚いた表情を見せる。ルティアのギャンブルは、当然予想外だろう。後でルティアから文句を言われそうだが当分会わないからいいだろうとレンは思うのだった。




のどかな草原を前にして一行は休憩に入った。昼食時間のようなものだ。


レンは、エリアスからもらったお弁当を開けた。中身はサンドイッチだ。


「ヒュー、良いねぇ。可愛い嫁さんの手作りご飯じゃねーか!」


と横からアルファードがからかってくる。


「まだ結婚してないですから。からかわないでくださいよ」


「レン殿とエリアス殿の試合とても素晴らしかったですよ。特に最後のプロポーズが凄かった」


と思い出すようにアルキア王子も話し出す。


「そうだぞ、これまでの武道大会の歴史に残る名試合だったな」


うんうん、とアルファードが頷く。



「そういえば、アルキア王子はご結婚とかはされないのですか?」


王族であれば、結婚の必要も出てくるのだろう。


「私にも婚約者がいます。近いうちに会うことが出来ますよ」


と答える。


「やはり婚約者がいらっしゃるんですか!」


「リディエル神聖国の神女様って言われてる人だ」


とアルファードが言う。


「神女様ですか……凄そうですね」


神様絡みの人なのだろうなと思っておく。



その後も昼食を取りながらも一行は、会話を楽しむのだった。

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