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207話出発とディザスター

「てことは……俺の隕石の魔法とか全部受け取ってたんですか」


アルファードのステータス外スキルの効果を知り呟く。


「まあな、だけどあれだけの魔法の規模だとさすがに剣で捌けないからな。自分にも被害が出るのは覚悟しないといけないんだ」


いかにステータス外スキルであろうとも万能というわけでもない。レンのデリートもアルファードの攻撃に使ったら大量にMPを消費することになった。


「それにしても強力ですよ」


「まあ、便利だよな」


とアルファードが笑いつつレンから少し距離を取るように後ろに下がっていく。急に距離を取られたためレンは首を傾げた。


「どうしました?」


「レン、お前はもしかして全力を出さなかったんじゃないよな?何かしらのことで力を出していないのなら、ここで出してくれないか?」


戦いながらアルファードには、何か感じる物があったのかもしれない。確かにレンは、最も強力な力を出していなかった。


「確かに出してないものもあります。自分でも力を把握し切れてないからです」


と答えるしかない。


「ここなら出せないか?人もいないし、別に俺とまた戦えとは言わないからな」


と言う。距離を取ったのは、本当はレンの本気の力と戦いたかったからだろう。だが、使いこなせないと聞きせめて少しでも目にしたいと思ったのだ。


「わかりました。まあ相手がスティグマなら全力でこの力は、使いますけどね」


と言いながらレイの力を発動させる。


レンの髪が真っ白になりアルファードは、面白そうにそれを見た。


「ほぉ?金髪になったのと似た力か?」


「これは……みてもらった方が速いから、そうですね。あの岩にしましょう」


レンは、近くにあった人と同じくらいの大きさの岩に手を向けてスキルを発動する。


直後、岩が消え去った。


「は?岩はどこに行ったんだ?」


とアルファードは驚く。


「消し去りました。例えば人に使えば、その人を消し去ることも出来るはずです」



「それは、恐ろしいな……確かにあの場で使うのを控えるわけだ」


アルファードが腕組みしながら頷いている。分かってもらえたようだ。



「戦ってみたいけど、さすがに消えたくないからな〜。諦めるか、ハルカなら分からんけどな」


とニヤリとアルファードと笑う。


「いや、さすがにハルカさんでも……」


とレンは言いつつ、これまでのハルカを思い出しながら下手したらそれでも戦うのではないかと思い苦笑いを浮かべるのだった。





アルファードとは別れてレンは宿の方に戻ってきていた。そこでは、すでにレミが旅立とうとしていたのだ。


「お母さん、もう行くの?」


当然ながらレンは声をかける。


「ええ、またスティグマを追わないと……魔門なんて物を使うだなんてこれまで以上に危険さが増したわ」


とレミが答える。


「魔門について教えてくれないか?」


「わかったわ……歩きながら話しましょう」


とレミは、鞄を持ち上げて少しずつ歩き始める。それにレンも付いて歩く。




「世界には禁術っていう危険なものがあるの。魔門もその一つ」


「禁術かぁ……なんかミラが憧れそうな単語だよな」


とミラを思い浮かべて言う。


「絶対に使用してはいけないわ。当然ながら犠牲が伴うものだから……それに、レンは見たでしょ?魔門の向こう側を」


とレミがレンを見つめてくる。


「ああ、あれは忘れられそうにないな」


黒く巨大な魔物、魔物なのかもわからない不気味な存在がこちらに出ようとしていた。もしデリートが無ければこちらに入り込んだ可能性すらあった。


「魔門の繋がる先……こことは別の世界だと思う。そこに住む魔物を昔は、ディザスターと呼んでいたわ」


「ディザスター……」


レンは、母の言葉をただ反復する。


「あれがこっちに来れば王国は潰れ、世界が滅んでもおかしくはない。多分、私でも勝てないわ」


この前、修行を手伝ってもらって母の実力は知っているが、その母が勝てないと言うことはレンとしても厳しいものだと思った。


「スティグマは、またあれを出すんだろうか?」


「ええ、出すでしょうね。スティグマなら平気でやるわよ」


またどこかで今回のようなことが起きかねないのだ。



話しているうちに王都の外に繋がる門の近くにやって来ていた。


「スティグマ追ってだけど、またレンに会えて嬉しかった。それに素敵な婚約者も出来たんだものね!」


良く考えてみれば、エリアスへの告白は母にも聞かれていたのだ。なかなか恥ずかしいと思う。


「そうだな……」


とレンが言葉に迷っているとレミが続ける。


「エリアスと仲良くね!次に会えるのはいつか分からないし、下手したら死んじゃうこともあるからね」


相手はスティグマだ。命の危険は当然ながら伴う。


「そんなことを言われると寂しいな……」


とレンが言うとレミがこちらに向かって手を差し出して来た。


手には、綺麗なネックレスがあった。


「これは……」


「お父さんが、この世界の素材を使って作ってもらったのよ!レンへのお土産にするって。形見みたいになっちゃったけどね」


とレミが言う。


「俺が貰って良いのか?」


「あなたのよ、レン。お父さんも喜ぶわ」


と言いながらレンの手を取りネックレスを渡してくる。


「わかった!大事にするよ」


「ええ、それじゃあ。またどこかで会えるわよ」


とレミが言いながら転移を使用して消えていった。


レンは、もらったネックレスを首に掛けて母が去った後も少し立っているのだった。





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