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192話対エリアスと即死回避

『私がレンに勝たせてもらいます!なので、私が勝ったら結婚を前提に付き合ってください!』



「なるほどね、予想通りだ…………えええええええええええええ!」


レンの叫び声が響き渡る。そして困惑する。


『なんと、なんとエリアス選手がレン選手に告白したぁ!これは……この試合は一体どうなってしまうのか!』


「いいぞぉ!」

「頑張れ、ねーちゃん!」

「チクショウ、爆発しやがれ!」



観客も突然のエリアスの告白に、盛り上がり始める。エリアスも恥ずかしそうにしている。



「レン、どうするか……聞かせてもらっても良いかな?嫌なら断っても……」


とエリアスが緊張した様子で聞いてくる。


「良いのか?エリアス。俺なんかで……」


レンも聞き返す。心臓がかなり素早く動くのを感じた。今、目の前で起きてることは現実なのか?夢じゃないよな……と思わずにいられない。


「他の誰でもない、あなたとじゃないと嫌だ」


その瞬間、レンはエリアスの言葉、笑顔に心を奪われたような気持ちになった。


「まさか……こんなことになるなんてな」


自分が、結婚を前提に付き合って欲しいとまで言われるとは思わなかった。多分自分は、鈍感なのかもしれない。


「レン、良い?」


「これは、ルティア達も噛んでるのか?ふっ、……そうだな、全力で掛かってこい!俺も、負けないからな」


みんな、エリアスの応援をしていたのもこれが原因なのかもしれない。レンは、エリアスに答えつつ考える。


「わかった!これまでみたいに私も簡単に負けたりしないからね。いくよ、フェンリル……」


「そりゃ、使ってくるよな。俺も気をつけないと負けかねないぞ」


エリアスの雰囲気が変わったのを感じて、レンは武器を取り出す。


『それでは、準決勝第1試合始めてください!』



「はぁぁぁぁぁぁ!」


試合が始まった瞬間にエリアスが、レンの目の前にあっさりと迫る。


「この素早さ、これまで戦ってきたのと比べ物にならないな……」


レンも自らのスキルを使い、エリアスの攻撃を受け止める。


『フェンリルの加護であらゆる能力が上がっていますね。予想ですが、まだまだ強くなりますよ』


とナビゲーターさんが解説する。これ以上強くなるのは、仲間としては嬉しいものだが恐ろしくも感じる。



徐々にレンの剣が押され始めた。お互いの剣がぶつかり合いガチガチと音を立てている。


「肉弾戦は、厄介だなぁ!フラッシュ」


「くっ、眩しい!だけど……」


エリアスが目を塞いだためレンがすぐさま斬りかかる。しかし、エリアスはレンの攻撃に対して目が見えない状況でありながらも対応してくる。


連撃をしっかりと防いで距離を取られてしまう。


「俺も手数を上げていくか。黒炎、蒼炎付与」


レンは、もう一本剣を取り出して魔法を付与する。


「さあ、楽しみましょう。ライトニングアロー!」


エリアスが、矢をつがえて放ってくる。放たれたのは三本だ。その直後に走り出していたのが見える。


黒炎を付与した方の剣で三本の矢を弾き、いつの間にか後ろに回っていたエリアスの攻撃を蒼炎を付与した剣で受け止める。


「食らいなさい!」


エリアスが短剣を投げながら後退する。


ブンッ!


と音を立ててレンの頬を短剣が通過していく。


「痛っ!」


少し声を出しながらレンは、エリアスに詰め寄るが武器を大剣に切り替えていた。


「それそれそれ!」


大剣を剣2本で受け止めるが、さすがに大剣と直剣では出ているパワーに差がある。レンが押され気味だ。


「凄いもんだな。フェンリルの力か……」


着地したレンは、エリアスの赤い瞳を見据える。いつもの優しい様子と違い、力強い闘志を感じる。



「そろそろ、致命打が欲しいですね。覚悟してくださいね」


エリアスが武器を細剣に持ち替える。


「何を仕掛けてくる?」



レンがエリアスに注目しているとエリアスが構える。片手で短剣を持ち、クラウチングスタートのようなポーズになる。


『エリアス選手が仕掛けそうです!レン選手防げるか?』



「ライトニング!」


エリアスに雷が纏う。まるで獲物を狙うような獣の様にすら感じた。


『マスター!』


「なっ!」


ナビゲーターさんですら反応が遅れた。



レンの身体に勢いよく刃が突き刺ささり貫通する。場所は人の心臓がある位置だ。


「かはっ……」


自らの口に鉄の味が広がり、血が溢れるのを感じた。


『動きが見えなかった!だがエリアス選手の剣がレン選手の心臓を貫いている!これは、エリアス選手の勝ちかぁ!』


実況の大興奮の声が聞こえる。観客も盛り上がりがすごい。特にレンとエリアスの試合は、最初のエリアスの宣言もあり結果が気になっている。


「私は、あなたに勝つ!」


「俺も負けられないな!」


身体に……心臓に刃が突き刺さっているにもかかわらずレンは笑うのだった。



『これは、レン選手剣が心臓に突き刺さっているにも関わらず生きている!一体どうなってるんだぁ!』


「凄いぞ、あのにーちゃん」

「人間かよ!」



「よいしょ!」


レンが強めに蹴りを放つとエリアスが細剣を身体に残したまま、少し後ろに飛ぶ。


「仕留めたと思ったけど、さすがレンだね」


「さすがに次に食らったら死ぬけどな」


即死回避スキルのお陰でレンは、今の一撃を耐えることが出来たが次に食らえばレンの負けになるだろう。



「なら、もう一発狙わないとですね。レンのハートを」


「なかなか重いジョークだな……ナビゲーターさん、力を使うぞ」


レンの髪が金色に変わる。



『レン選手が変わったぞ!これは、さらなる激戦を目にすることが出来そうだ!』


会場にもざわめきが走る。レンの変化に驚いた様だ。


「お互い、変身してのぶつかり合いだね」


エリアスが剣を抜きながら言うのだった。

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