121、旦那ちゃんと嫁ちゃんの誰がトイレの蓋を開けたままにしたのか~推理(文芸)~
確信犯(笑)。
「きゃああああああっ!」
乙女のつんざく・・・コホン・・・いや、嫁ちゃんの絶叫が部屋中に響いた。
「旦那ちゃん!」
嫁ちゃんが、旦那ちゃんを睨んで怒りを露わにしている。
「どうしたの?」
「どうしたもこうしたもないわよ!あーたー、便所の蓋開けたまんまにしていたでしょう。危うく便器に尻餅つくところだったじゃないっ!」
「あーた?そんなバナナ。俺って証拠がどこにあるの」
旦那ちゃんはシラを切った。
「旦那ちゃんが、蓋を開けて立ちションするでしょ」
「ノンノン、嫁ちゃんがオシッコ散らばるから駄目、座りション厳守と言われてから私してませーん」
「旦那ちゃんしかいないでしょ」
「立ちションしてないもーん」
旦那ちゃんは幼児化して、嫁ちゃんの追求を受け流す。
「寝ぼけてとか・・・やってない?」
(はう・・・身に覚えがある・・・明け方、もよおして・・・やったような・・・だが、しかし、威勢をきって言った手前、認める訳にはいかんのだよ)
「いや~俺じゃないと思うなあ」
「じゃあ、誰がするのよ」
「嫁ちゃんが、夜中に夢で前世男だった記憶を思いだしてやっちゃったとか」
「んなことあるか・・・ん・・・くんくん匂いますな」
風向きが変わる。
「なにが?」
「ズバリ犯人はやはり旦那ちゃん、あなただ」
「なにを根拠に・・・」
「あなたのそのキレの悪いお〇んちん・・・おパンツに匂いがついてますよ」
ドキリ。
「そして便所の床に落ちた黄金の雫・・・匂いが完全一致します」
「なな、アッチョンブリケっ!」
明らかに動揺が隠せない旦那ちゃん。
「めしとったり!」
嫁ちゃんの右手が唸りをあげ、旦那ちゃんのゴールデンボールを握りしめた。
「ごめんなさーい!」
ちゃん、ちゃん。
たまにあるような・・・。




