076 1日目終了
【魔導の紋章】用の講義を終えると、次は【剣の紋章】用の講義に向かう。
講義内容は初回ということで基本的な剣術についてだったが、これが思いの外興味深かった。
というのも、だ。
この世界の剣術は『クレオン』時代のものとは大きく異なっていた。
『クレオン』にはデスペナルティこそあれど、本当の死や痛みは存在しない。
そのためプレイヤーは多少のダメージを割りきった上で、それ以上の攻撃を与える剣術スタイルが基本だった。
しかしこの世界では基本は回避に重みを置き、安全志向の立ち回りとなっている。
これは俺にとってはかなり新鮮で、同時に今後のことを考えれば必要となってくる知識だった。
(邪神教と戦うことを決断した以上、いずれ強敵と切り結ぶ機会も訪れるだろう。この世界の常識を知っているかどうかでは、やりやすさが大きく変わってくる)
そんな覚悟を固めつつ、俺は講義から多くのものを学んだ。
ちなみに剣の講義ということで途中、ノエルに再会し、
『昨日は悔しくも敗れたが、次はそうもいかない。僕と立ち会え、ゼロス・シルフィード!』
と、再び決闘を申し込まれるという面倒な事態にも遭遇した。
まあ、なんとか回避できたからそれはいいとして(俺が剣のスキルを使っていたことを訊かれると思っていたが、それに関しての優先順位は低いようで何も言われなかった)。
そんな風に、アカデミー生活の初日は無事に終わりを告げるのだった。
◇◆◇
「「ん~~~!」」
放課後。
アカデミーを出て寮に帰って来た俺とシュナは、息を合わせたように両腕を上げて体を伸ばしていた。
「とりあえず、これで初日は終わりだな」
「うん。楽しくて、すごく一瞬だった気がするよ」
シュナは翡翠の瞳をキラキラと輝かせながらそう告げる。
ちなみに魔導の講義はもちろん、剣の講義も彼女にとっては新鮮だったようで、常に楽しそうにしていた。
「他にも魔導図書館だったり、魔法特訓ルームを利用できたりするんだよね?」
「ああ、また時間を見つけて行こう」
「うん! ありがとう、ゼロス。私一人なら、こんな風に王立アカデミーに通うのは不可能だったから……これも全部、ゼロスのおかげだねっ!」
パアッと、満面の笑みを浮かべるシュナ。
真っ直ぐな感謝の言葉は想像以上に気恥しく、俺は彼女から視線を外しながら、今後の予定について切り出す。
「明日は目当ての講義も特にないしダンジョン攻略に行こうと思うんだが、シュナもそれでいいか?」
「もちろん! ノアさんからも頼まれてたもんね」
「ああ。レベル上げと継承スキル、どちらも達成できるところに向かおう」
意見のすり合わせは終了。
こうして俺とシュナは翌日と、さらにその次の日もダンジョン攻略に向かうことになった。
そこで2人ともレベルが4つ上昇し、俺は2つ、シュナは1つの継承スキルを獲得するのだった。
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ゼロス・シルフィード
性別:男性
年齢:15歳
紋章:【無の紋章】
レベル:50
HP:500/500 MP:250/250
筋 力:88
持久力:66
速 度:84
知 力:60
幸 運:50
ステータスポイント:0
オリジナルスキル:【剣帝の意志】Lv.1
スキル:【パリィ】Lv.3、【スラッシュ】Lv.3、【ソード・ブースト】Lv.1、【マジック・アロー】Lv.1、【マジック・ボール】Lv.1、【ファイア・エンチャント】Lv.1、【ダーク・エンチャント】Lv.2、【キリング・フィスト】Lv.1、【索敵】Lv.2
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シュナ・トライメル
性別:女性
年齢:15歳
紋章:【魔導の紋章】
レベル:50
HP:400/400 MP:350/350
筋 力:54
持久力:58
速 度:70
知 力:100
幸 運:66
ステータスポイント:0
スキル:【マジック・アロー】Lv.1、【マジック・ボール】Lv.1、【マジック・ミサイル】Lv.2、【ファイア・エンチャント】Lv.1、【セイクリッド・エンチャント】Lv.2、【ダーク・エンチャント】Lv.2、【マジック・ストリング】Lv.1
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