クラス
この春から中学に上がったヤマタノオロチは入学式を終え、クラス分け表をもとに、1年1組へと移動していた。
「オ・ロ・チ・ん!」
「うわっ──と、タケちゃん!?」
「そっ、正解」
タケちゃんことヤマトタケルとは、小学校からの幼馴染み。
脅かそうと、こっそり後をつけていたのだ。
「もぅ、脅かさないでくれよ」
「直ってねぇな、ビックリすると浮き出るそれ」
頭は1つだが、オロチの尾は8つある。
この尾は昔から驚く度に、オロチの眼と同じ眼が浮かび上がるのだ。
「仕方ないじゃん、誰だって癖はあるよ」
「オロチんはまだまだ子供だな」
「うっさいな」
「──そう言えば、俺たち同じクラスみたいだぜ」
「ふぅ……だね」
席に着くなり、タケルは大欠伸。
(遅くまでゲームしてたんだろうな)
最近見せびらかせに来たのを、オロチは思い出す。
「スサノオとイザナギは2組だってさ」
「みたいだねぇ」
「美男子二人がいないのは好都合だぜ」
「誰か狙ってるの?」
「知らねぇのか?クラス分け表ちゃんと見ろよ」
必要ないと思って丁寧に折り畳んだ表を見直す。
(どの子のことを言ってるんだ?)
恋愛感情に疎いオロチでは、名前だけでは誰が有名なのかは分からない。
「どれ……?」
「ツクヨミさんに決まってるだろうが!」
「へぇーそう」
「そうって、お前……はぁ、まぁいい。とにかく、ツクヨミさんは上品でお嬢様って言われてる存在だ。あとは、そうだな……コノハナサクヤさんも可愛い系だぞ」
「ふーん」
(僕には無縁の話だね──ん?この人は……)
「ねぇ、タケちゃん」
「なんだよ?」
「アマちゃんいるじゃん」
「つっ………」
アマちゃんことアマテラスは、オロチとタケルの幼馴染み。
小学校卒業前に、タケルがアマに告ったのだが、撃沈している。
「俺が粉砕骨折したのを思い出させるなよ」
「だってあれはタケちゃんが悪いじゃん」
(振られたからって支離滅裂してハグする方が悪いよね)
「ちっ……あぁそうだよ俺がわりぃょ、だからあの件は忘れろ、アマとはもう終わったんだ……」
「始まってもなくない??」
不貞腐れるタケル、丁度その時、教室の戸も開く。
担任教師と思われる人物が入室してきた。
(でかい!)
(デカっ!)
(ビックサーイズ!)
誰もが驚愕したのはその腹だ。
お相撲さんのように膨れている。
「どうもぉ、この度担任となったぁ、恵比寿だぁ」
・・・・
「んんぅ?返事かないぞぉ、皆起きてるかぁ」
・・・・
「ふむぅ、では───暑いなぁこの部屋……ふぅ、では解散とするぅ」
「えっ、もう!?」
「なんだ起きてるじゃないかぁ」
「当たり前ですよ、開眼しまくりです」
「よぉし、先生のことは“ちゃんエビ”とでも呼ぶようにぃ、ではか〜いさん!」
「本当に!?」
突如として始まったHRは一瞬にして終わりを告げる。
そして、オロチの楽しい愉しい学校生活が始まりを迎えたのだった。
どうも、おはよう、こんにちは、こんばんわ、おつかれさま(・∀・)
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