37話　ハロウィンイベント

1 >>　アバターがおる

2 >>　ガチに現実基準ワロタ

3 >>　耳と尻尾ガチコスプレ？

4 >>　たまにピコピコ耳動くし、尻尾もユラユラしとる

　スマートレンズの端にはライブ配信を見に来た人のコメントが表示される。ポップアップ形式だとコメントで画面が埋め尽くされるから不便なんだよね。本当に少ない人数で会議とかするなら、見落とし防止でそれもありなんだろうけど、何人来るか分からないライブ配信では悪手。

　元々ネットに上げて日が短いので、今の所リアルタイム視聴してくれてるのは100人くらいだな。滑り出しとしては悪くないし、少なくとも100人は今の姿を認識してくれたと考えるなら成功とも言える。

「コメントは拾えるものは拾って、拾えないモノはごめんなさい。巫女がいるって事はここは神社ですよ〜。神聖な気持ちでお狐様を崇めましょう。」

5 >>　美少女確定！諸君！美少女が確定した！

6 >>　パンツ脱いだ！

「は～い6の人、パンツ脱いだなら裸踊りしてアマテラスさんを引っ張り出して下さいね〜。今は18時で多少暗くても頑張れば天ノ岩戸が開くかもしれませんよ〜。さて、何をするわけでもなく病室からの引籠り配信ですけど、なにか質問とかあります？」

7 >>　質問・・・、ガチの患者？

8 >>　おいくつ？何千歳設定ならのじゃロリ希望！

9 >>　ゲームでのフレ申請今からでもOK？

10 >> コスプレの素材おせーて

「患者の所は狐に憑かれてるので、それの療養と言いつつ不死の病なので患者と言うか被検体？」

「ツキちゃんそれあんま言ったらダメ！」

「ぬぉ！おのれ晴明！術でワシの言動を抑制しておるのじゃ！って、今のはハルくんです。声だけの出演でお金貰おうとするせこい陰陽師ですね。基本的にハルくんには従いますよ？封印とか殺生石コースは怖いのじゃ！」

11 >>　流れる様なのじゃロリありがとうございます！

　　　 ありがとうございます！

12 >>　おのれハルくん！

　　　 術で縛ってイヤらし事するんでしょう！

　　　 エロ同人みたいに！

「エロ同人はいいとして、歳は30歳ですね。なので宅飲み配信と言うか病室でヤサグレでストゼロ配信はあるかもしれませんよ？えっ？病室では禁酒？ちょ！取り憑かれた以外は私は健康！と、コスプレじゃなくて取り憑かれこの姿なので脱着不可ですね。フレの申請はあんまり？基本的に野良なのでガチでイベントする人は避けましょう。時間指定されてもいない可能性があります。」

13 >>　合法ロリ？

14 >>　30歳・・・、ロリババ扱いにも困る歳だな

　　　 キャラ付けとしてよかったの？ロリマダム

「キャラ付け？う〜ん、存在証明としてやってるから年齢は別に？街でも耳と尻尾は付いたままウロウロしてるし、怖いのはノミシラミにガムとアメとか？尻尾丸刈りとか泣ける・・・。」

　香水買ったからノミシラミはいいとして、それよりもガムとかがくっつく方が怖い。ガムな油に溶けるからオイル漬けだし、アメなら温水とかで洗い流す？なんにせよ気を付けるポイントは増えたな。

15 >>　なんで顔出し？本当に神社の巫女さん？

「耳と尻尾が生えた人がいる。これを伝えたかったからですね〜。取り憑かれたら男の人も生えるかも？神社は廃れた神社全般に勤めてるので特定の神社にはいません〜ん。見つけたら大麻を振ってあげましょう。チャチなお賽銭を打ち返すために！」

16 >>　この巫女ガメついぞ！

17 >>　|▼メ)つ⑤＜全財産です！信じて！

18 >>　収益化してないから今のうちに遊べ遊べ！

19 >>　|▼)つ『一万円』

　画面端にはいくらと書かれた遊びコメントが増える。100人から120人へ。ちびっと増えたからいいか。ぼかすべき所はぼかすけど耳やら尻尾については積極的に話す。ある意味これが本題で外を出歩く為の第一歩。今回ライブ配信をするに辺り敷田さんと話して互いに織り込んだ部分だな。

「40の人が何人って聞いてますけど何人でしょうね？答えは亜人で妖怪ですよ〜。尻尾も10本あるのでかかってこい九尾の狐！とか強気ムーブが取れるのよね。好物？畑のお肉ではなくて本物の肉ですね、大食いなのでいっぱい食べますよ？」

50 >>　これからログインする？19時から多分ハロウィン

　　　 イベントやるけど

「ハロウィンイベントには参加しますよ〜。今年は何貰えるんでしょうね？領地防衛戦も近いし最後の踏ん張りどころと言えば踏ん張りどころ。因みに今回はソロかフレと遊ぶので、フレ申請はごめんなさい。成り行き共闘はあると思いますけど、基本的にはイベントを楽しみましょう！では早速！」

　耳にイヤホン突っ込んでゲームにログイン。ヘッドギアタイプのマシンを使ってもよかったけど、基本的にスマートレンズでゲームしてたし、顔出しと言う事で今回はイヤホンだけ。スマホと連動させたからスマートレンズのみでゲームしてた時よりも音はクリアだし、動きもスムーズな気がする。

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「はい！と言う訳でオーランドです。本人基準なので見た感じ本当に私がゲーム内と現実にいる感じですね。」

82 >>　改めて現実基準スゲー

83 >>　と、言うかフルスキャンの精度ってここまで高い？

84 >>　アバター作る時は速攻弄るから分からん

　　　 寧ろ、現実基準者の方が少ない

85 >>　虚構と現実がリアルリンクw

86 >>　次はフレ狙うかな？

　　　 リアル美少女と遊べるなら楽しそう

87 >>　なお、その美少女はカンストしている模様

　　　 逆に年上の綺麗なお姉さんから手取り足取り

88 >>　おねショタ？でも見た目はロリ

　　　 初心者講座してるし、教えてくれるのはありそう

「初心者講座は思い付きなので、普通にチュートリアルやった方が身の為ですよ？ただし、私は私の事を棚に上げるものとする。」

100 >>　ツキちゃんなして？

「いや〜・・・。知ってる人は知ってるんですけど、私ってメインストーリー終わってないんですよね。寧ろチュートリアルも適当にやってメインストーリーの始まりにさえ立ってないかも。え〜と・・・、コレコレ。」

　ポンと表示させるのはストーリー進行度。見事なまでに灰色で1章さえ攻略済みになってない。時間ある時にストーリー楽しみながらやろうと思っていた結果がこれなのよね・・・。基本的にトラブルオンラインのメインストーリーはキークエストを攻略したりして進む形式なんだけど、キークエストをくれるNPCに話しかけない限りキークエストが受注出来ない。

　その代わりと言うか、プレーヤー側が勝手に攻略するのはどこまでもOKなので、キークエスト放置したまま最新マップやらラスボスが降臨するらしい場所へも行ける。まぁ、流石にそれでラスボスが降臨する事もないんだけどね。

「ツキさんや、ワシは笑った方がいいか？」

「うん？お疲れ様ですフロムさんに篝火さんも。笑うって面白くもないのに笑いたいんですか？鏡みます？」

「ナチュラルに罵倒するって中々高度ですねツキさん。フロムさんはツキさんの配信見てて、現実基準って言ったら笑う？のところに反応してるんですよ。」

「あ〜・・・、喜べフロムさん！美少女がここにいるぞ！脳液下さい。」

「なんで脳袋コース選ぶんだよ！そこは巫女的に壺だろ！」

「そっちの方が嫌ですよ！なに好き好んて罪人と壺に入らなきゃいけないんですか！」

146 >>　脳液？壺？

147 >>　フロムゲーの話だな

148 >>　フロムゲー好きなら分かる会話

「フロムさんもツキさんも話が濃すぎますって！一応コレも配信と言うかライブで流してるんですよね？」

「流れてますよ篝火さん。ただ配信拒否設定してるとぼやけた篝火さんやら棒人間の篝火さんが表示されますね。」

「別に僕もアバター弄ってるから撮影された所でって話ですよ。と、言うかツキさんは勇気ありますね。わざわざ顔出しまでしてますし。」

「存在証明ですからね。何なしても自然体でどうぞ。」

「うぉーーいーー！！」

「なんが偉く肉体派なエルフが野太い声上げて走って来とるぞ？サクラが見たら喜びそうだ。」

「あぁ、多分ハヤトさんかな？イベントって事でログインしてたんでしょう。」

　割とフレはインしてるけど、ここに来るかは微妙。なにせゲームを楽しみたいのであって配信に映りたい訳ではない。それに、そもそも配信してるって知らない人もいるしなぁ・・・。

「ツキさんお久しぶり！まさか顔出し配信するとは驚いた。」

「お久しぶりですハヤトさん。美少女っぷりに驚いて下さい。」

「いや、あんた30なら少女じゃないんじゃ・・・。」

180 >>　それ以上はいけない！

「ハヤトさん始めまして。篝火と言いますが、それ以上はいけない！見て下さいツキさんを！きっと30歳と言うのは建前で本当は美少女だと僕は信じてます！」

「お、おう！そうだな。これが夢で希望でファンタジーだからな！」

「しかしツキさんや。年齢暴露ってよかったんか？黙っとれば推定美少女と言うか、美少女で押し通せたろ？」

「どうせ生体データとかの登録で詐称しててもバレますからね。言いふらす気はないと言うか、大体のフレは私がそれくらいの歳って知ってるし。」

196 >>　1人が美少女(？)だと分かると

　　　　全員にその可能性を求めたくなる

203 >>　分かる！

　　　　実は美少女チームなんじゃないかと言う妄想が！

204 >>　ワシっ娘、僕っ娘、俺っ娘に私っ娘

　　　　どれを選ぶ？

「フレに見えてないからって怪しい会話をしない。」

「怪しい会話？なんじゃそれ？」

「コメント表示してるんだけど、全員が美少女なんじゃないかと言う疑惑が・・・。」

「俺も美少女に！？なら見ろ！俺の顔は整ってるぞーー！！」

「ハヤトさん、それはエルフだからでは？」

「言うなよ篝火さん。今ここで美丈夫ならきっとそのまま美丈夫として扱ってくれる・・・、はす！」

「濃いフレだの。」

「野良のフレは結構濃い人が多いからなぁ〜・・・。」

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　運営からのお知らせです。

　ハロウィン限定イベント！憎きカボチャヘッドを

　ヘッドショットが開幕します

　フィールドに溢れるカボチャを大量収穫して

　限定アイテムや領地防衛戦アイテムを

　補充しましょう

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　運営からのアナウンスが流れイベントが始まる。さて、最初にやる事と言えば、当然交換レートの確認と何狙いかを決める事！アイテム交換系のイベントは順位を競うものじゃない代わりにレート次第では暴力的な数を要求されるのよね・・・。