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いきなりですが捕まってしまいましたぞ!

当作品は星花女子プロジェクト第11弾参加作品です。今回もよろしくお願いします。

 二学期始まりの日。


華視屋流々(かしやるる)。高等部2年2組、写真部所属」


 淡々と我のプロフィールを読み上げるのは須賀野守(すがのまもり)。今年新設の国際科に入学してきた後輩で、風紀委員に所属している。


 我はこの風紀委員たる須賀野殿のお世話になっている。言い換えれば捕まってしまったということだ。


 風紀委員から注意を受けるのは何も初めてのことではないし、というかしょっちゅうだ。だけど今回は相手が悪すぎる。


 なにせこの須賀野殿、鬼軍曹というあだ名をつけられているほどの名物委員なのだから。


 カーテンを締め切った風紀委員室。灯りはデスクライトのみと、まるで刑事ドラマの取り調べシーンのようなシチュエーションの中、我は鬼軍曹から尋問を受ける。


「何でここに連れてこられたのかわかるな?」

「いやあ、何がなんだかですぞ……」

「貴殿に盗撮されたという訴えがあったのだ。貴殿は中等部時代から盗撮を繰り返し厳重注意を受けること12回、反省文を書かされること2回。私がここに入学し風紀委員となった折、まず聞かされたのは貴殿の悪行からだった。そして今日、あろうことか始業式の日に15回目の犯行を働いた」


 まだ暑さ厳しい折。風紀委員室はろくに冷房が効いていないものだから、我は汗をダラダラと流す。


「証拠はあるのですかな?」

「それを今から聞き質す。さっき貴殿のカメラを調べたのだが、SDカードが見当たらん。まさか入れ忘れたということはあるまい。どこに隠した? 言え」


 須賀野殿がデスクライトをこちらに向けてきた。古い刑事ドラマだとここから拷問じみた苛烈な取り調べが始まるパターン。しかし鬼軍曹とて無茶はすまい。暴力沙汰を起こしたら学校にいられなくなるし。ここは何としてもシラを切り通すしかない!


「そのまさかですぞ。我とて失敗することもあるのです」

「ほほう、あくまで否認するか。まあ良い。口が認めぬと言うのなら、その体に聞いてやろう」


 鬼軍曹須賀野殿は歯を剥き出しにして、なんともおぞましい笑みを浮かべた。笑うというのは本来は威嚇行為であると何かの本に書いてあったが、須賀野殿の笑みはまさしくそのような意味を持っていると我は感じた。


 華視屋流々16歳。来月末が誕生日だが、その日を無事迎えられる気がしなくなった。

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