表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めれば異世界!ところ変われば~【Kindle本で1巻発売中】  作者: 秋吉 美寿(あきよし みこと)
ルミアーナの逆襲?
171/228

170.ダルタスに届いた招待状

 結婚式も終え、その後の事件も落ち着き、ようやく普通の?生活にも慣れてきたころである。

 一通の招待状がダルタス宛に届いた。


「同窓会の招待状?」ルミアーナがダルタスに尋ねる。


「ああ、騎士学科時代のな…」


「ひょっとして…あのクンテ・ダートも…?」


「あいつは、これないさ。さすがに国外追放の身の上じゃあな…。まぁ一緒にいたツェンは来るだろうが」


「へぇ?で、ダルタス様、行くのですか?」


「そうだな…。やっと最近、溜まっていた仕事も一段落して休みも取れるようになってきたし。ルミアーナは、どうする?」


「え?ついてっても良いのですか?」


「そうだな、結婚していない者はともかく結婚している者はほとんどがパートナー連れでの出席だな」


「へぇ?変わってる」


「そうか?普通だぞ?」


 そうか、この国ではそれが普通なんだ?とルミアーナは思った。


「皆、ご自慢のパートナーを自慢したいんだろう」


「ダルタス様のお邪魔にならないのなら勿論一緒にいきたいわ 」


「じゃあ、決まりだ!日程は今週末、場所は郊外にある学園の近くだ」


「まぁ、じゃあネルデア様のお屋敷の近くね?せっかくだしネルデア様のところへ泊りで行くのはどうかしら?久しぶりにネルデア様にお会いしたいし!」


「あ、ああ、ルミアーナがいいなら訪ねてみるか?」


 少しひるんだ様子のダルタスを不思議に思ってルミアーナが訪ねる。


「あら、ダルタス様はご自分のお母様に会いたくないの?」


「いや、会いたくないとかそう言う事ではないが…ずっと離れて暮らしていたし、どう接していいかわからないというか…」


 そう、ダルタスは母が自分の為に出て行った事までは知らないし、自分が行くことで母が喜ぶとは思っていないのだ。

 そして大人になった自分も母が恋しいというほどの気持ちは正直なかったので戸惑っていた。

 今さらどう向き合えばよいのか…。


「ふぅん?普通に母上って呼んで普通に泊めてって言えばいいんじゃない?騎士見習いにも訓練場を開放して、行きずりの騎士を泊めてくださる位だから私達が急に行っても、きっと歓迎して下さるわ」


 あっけらかんと言うルミアーナにダルタスは、拍子抜けした。

 そして、じつに明快で簡単なことのように言うルミアーナを頼もしく思った。


「う~ん、そうだな。お前がそう言うのなら…」


「うふふ…楽しみね!色々と…」


 ルミアーナと話していると物事が実に簡単で単純明快に思えてくる。

 悩んでいるのも馬鹿らしい。

 そう思うと確かになんだか、楽しみに思えて来る。


 同窓会も母との再会も…、

「ああ、そうだな」とダルタスは笑顔で答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ