表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/55

第9話 今後の方針


 目が覚めると、俺はベッドの上にいた。


「知っている天井だ」


 どうやら俺が倒れた後、ララたちは俺を宿まで連れ帰ってくれたみたいだ。感謝の意を伝えようと思ったが、周りに姿が見えないことから既に影へと帰還したと考えられる。


 カーテンを開くと、既に太陽は沈んでいた。

 どうやら数時間以上、眠っていたようだ。


「過労は身体に良くないな。これからはちゃんと眠ろう」


 まだ頭がボーッとするので、モゾモゾと布団の中に横になる。

 さぁ、2度寝を楽しもう。



 ◆



「さて、これからどう進化させようか」


 次の日の早朝、早起きした俺はさっそく悩んでいた。


 ララたちは配合を繰り返すことで圧倒的に早く進化できることはわかった。

 だが、だからといって無闇に配合を繰り返すと、逆に弱くなる可能性もある。


 つまり今後は配合素材にも、気をつける必要があるのだ。

 適当に配合しまくって、通常の進化先より弱くなることだけは避けなければならないからな。


「伸ばしたい能力に向けて、配合素材を選べばいいんだろうな」


「ドラァ?」


「リリが攻撃と敏捷に長けているからな、後2匹は被らせない能力にしないとな」


「ガブゥ!!」


 リリが俺の頬を舐める。

 見た目は変わっても、中身はまるで変わっていない。進化前と同じく、子イヌのように懐っこいな。


「ララは……そうだな。生命力と防御力に特化した、『タンク』にするか」


「ドラァ?」


「竜種は進化すれば身体がデカくなる。デカい図体に強固な防御力と潤沢な生命力が備われば、皆を守る盾に……いや、壁になれるだろう」


 それに加えて身体がデカいのだから、必然的に攻撃力も高くなる。竜種はブレス攻撃も備わっているため、防御面だけではなく攻撃面に関しても問題がなくなる。

 ララをタンクにすれば、最強になれるのだ。


 と、なると必要な素材は……土属性系や甲虫系、あと鋼鉄系になるか。

 土属性のドラゴンはイメージ的にダサいから却下。鋼鉄系は俺のレベルが足りなくてテイムできない。となると、甲虫系を素材にするか。

 まず初めはカナブンやビートルなどの甲虫系と配合して、俺のレベルが上がれば鋼系などのより強固な魔物と配合しよう。


「ピキー!!」


「ルルは……回復系にするか」


 タンクとアタッカー、2つが備わったのだから残るは回復系だ。


 回復系の魔物はどの系統にも存在する。

 ゴブリンならゴブリンプリースト、リザードマンならリザードマンプリーストなどだ。

 とりあえず、『○○プリースト』と付いている魔物であれば、例外なく回復系になる。


 ルルを回復役にすれば、俺のパーティは完璧になる。

 アタッカーはリリ、タンクはララ、回復役はルル。三者三様、役割が分担された最強パーティだ。


「よし、方針が決まったんだ。早速だが、テイム兼レベル上げに向かおう」


 追放されてからこれまで、俺は適当な依頼を受けてその辺の野山でザコ魔物を狩る日々を過ごした。

 賃金は安く、疲労は溜まる。この生活はあまり長く続けない方がいいと、倒れてようやく気づいた。


 だからこそ、そろそろ新たな一歩を踏み出す必要がある。

 これまでは全員ステータスが低く、レベルが低かった為に踏み出せなかったが、今は違う。

 

 リリは進化した。

 通常の進化よりも、圧倒的に強く。

 ララとルルも、同じく進化するだろう。その日は近いハズだ。


 今の俺たちならば、踏み出せるハズだ。

 そう、"迷宮"に挑む時が、やってきたのだ。


「本日午後、早速挑もう。大丈夫、俺たちなら問題はない」


 目指すは初心者向けの迷宮、『パルパリ迷宮』だ。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


下にある☆☆☆☆☆から、

作品への評価をお願いします。


『おもしろかった』『続きが気になる』と

思った方は星5をお願いします。

『つまらなかった』『もう読まない』と

思った方は星1をお願いします。


ブックマークもお願いします。

このページの上下にある『ブックマークを追加』から行えます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ