エピローグ
こうして、パフア専門校を騒がせた事件は収束。
竜怪人となった男を尋問した上で、彼を送りだした反政府組織のアジトをアストライアは逆探知によって突き止め、戦闘部隊に送り出し制圧。密かに生産されていた違法薬物の押収にも成功した。
コミュニケーションを取るようになった夜叉。彼がもたらしたデータは本郷博士の想像を上回る奇天烈な情報が記載されており、数日間ほど寝込ませるほどの内容だった。
その後、復活した博士は今回の事態を重く受け止め、夜叉専門の対策チームとしてニューエイジに新しい役割を持たせるように。
しかし、依然たる様子で夜叉は唐突に姿を現し、地球人・ネイバーを守る為に行動する。少し変化があるとすれば日中、夜間に限らず頻繁に出現するようになったことか。
頻度の高さを怪しむ官僚。活躍を多く見られて喜ぶ住民。
高危険度のインベーダーすら歯牙にもかけない夜叉の活躍は、反政府組織の行動を抑制する。彼らからしてみれば、やりにくいことこの上ない存在だ。
大々的に何かが変わったようには見えないまま、日常は進んでいく。
これまでも、これからも。
もしもゲートの被害に遭って、助けを求めて涙を流す時は、空を見上げよう。
きっとそこには、フレスベルグに身を包んだニューエイジの三人。
そして──燃えるような赤いマフラーがトレードマーク。ヴィンテージヒーローが立っているはずだ。
『さて、頑張るか』
『おう! 儂らの力、見せつけてやろうぞ!』
『あーっ、まーた夜叉が先に始めてるよぉ!』
『やむを得ん。急ぎ参戦するぞ!』
『まったくもう……これよりニューエイジは夜叉との共同戦線を張ります! 各自、速やかに状況を開始してください!』
『『了解!』』
彼らは戦い続ける。
隣り合わせの世界を守る為に、生きとし生ける命を繋ぐ為に。
これにてヴィンテージヒーロー・ニューエイジ! は完結です。ここまでお付き合いいただいた読者方に感謝の念を!
元々別サイトのコンテスト用に考えていた作品でしたので、所々描写不足な部分もありますが、短編としてキリが良いのでここまでにします。
話のタネはいくらでもありますが、とめどなく書き続けてしまいそうですし。
少年漫画的ニチアサヒーロー感を楽しみたい読者に打ってつけの展開と、いくらでも盛り込めそうなヒロインを出せてよかったです。
読み返すには丁度いい文字数ですし、これからもお楽しみいただけたら嬉しいです。
長々となりましたが、この辺りで失礼します。読了、まことにありがとうございました!




