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第28話:天才高校生は知名度がまた上がってしまったようです

 俺はドラゴンと別れた後、依頼内容を無事終えたのでギルドに報告に行くことにした。


 それにしてもあの龍、始祖龍様とか言ってたよな。なんだか偉い人に目をつけられた気がする。もしまたあのドラゴンが来たら仲良くした方がいいだろう。というかあいつはいい奴だと思った。 


 俺は王都の門を潜り、真っ直ぐギルドに向かう。俺の周囲の人達がおれをずっと見てくる。理由は昨日国王であるニコラスに鳳凰勲章を授与されたからに違いない。今思えばこの勲章をもらったことで王国民と認識されているのだろう。厄介ごとに巻き込まれる可能性もあるが、エアフルト公爵の娘であるリディアと学園に行く約束をしていたからどっちにしろ王国にはお世話になる。多少のことは目をつぶっておいてもいいだろう。


 そんな考え事をしていると、ギルドに着いた。

 扉を開け入った途端、ギルド内が静寂に包まれた。


 何も悪いことしてないのに悪いことをしたみたいだ。


 まあ、これも慣れか。


 そう思えば気が楽になった。


「すまない。並んでいないのなら道を開けてもらえないだろうか?」


「「「どうぞっ!!!」」」


 俺の目の前には受付までの道ができていた。


 ここを通るのは気が引けるが仕方がない。


 そう思い、不自然に思われないよう、できるだけ早く歩いて受付に辿り着いた。


「ケンタ様ですね。クエストを受注されてからまだそんなに時間は経ってないと思うのですが……」


「ドラゴン偵察任務なら終えてきた。ドラゴンと話をしたら帰ってくれた」


 俺は簡単に起きたことを説明した。


「「「ど、ドラゴンとしゃべった!?」」」


 なぜそんなに驚いているのかが分からなかったが話を進めるため俺はうなづく。


「あの、ケンタ様。ドラゴンがしゃべったというのは本当なのですか?」


「ああ、本当だ。鳳凰勲章に誓って嘘は言っていない」


「ええ。ケンタ様がそこまで仰るのなら信じましょう。しかしドラゴンが喋ったというのは聞いたことがありませんね……」


 と受付嬢が呟いていると後ろから声が上がった。


「もしかしてそのドラゴンって高位の存在じゃないのか? 高位のドラゴンは頭が賢いと聞いたことがある」


 男の冒険者はそう言った。


「なるほど、貴重な情報ありがとうございます」


 受付嬢は男に微笑みながら言った。


「へへ、こんなの当たり前っすよ」


 なんだか照れながらいっている。この男は受付嬢に好意を抱いているのだろうか。

 

「ギルドとしてはこの情報を各支部と共有したいと思っておりますが、ケンタ様はよろしいでしょうか?」


 別に隠したい情報でもないし俺は首を縦に振った。

どうやら冒険者個人の意見は尊重されるらしい。


「ギルドカードをお渡しください。今回の依頼料はギルドの預け入れ制度に基づいてそこに入れておきます」


 銀行にお金が振り込まれるということか。


「ああ、そうしてくれ」


 俺はギルドカードを返してもらい、そのままギルドを後にした。

【新作】


暗躍貴族~表は学生、裏は帝国暗部の期待のルーキーっていう生活が意外と楽しいのだが~


よろしくお願いします!



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― 新着の感想 ―
[一言] これ面白いからはやく続きが読みたい
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