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同類?

「ナオさんのリアルの方はどんな感じですか?特に女性関連は」

「女性関連ですかー…俺はあまり知らないですけど…よく話してる女子はいましたね」

「へぇー…他にはどうです?」

「んー…付き合ってるって噂されたりされてなかったり?」


 因みに、エナさんとの会話の間に数度程弓を使って敵を倒しているが、エナさんはあまり驚いた様子はなかった。それ以外の気配がほぼ無いやつも含めた4人は、大小の差はあれど驚いていた。ナオが驚いてるのは納得がいかないが、まあ放置だ。


 今はそれよりもミウさんの反応が面白い。俺が言ってる事は嘘ではない。よく話してる女子、まあナオはコミュ強だからそのぐらいはいるだろう。それに、噂なんて一人がしてしまえば定義上半分は当て嵌まる。この場に本人がいるような気がするが、無視だ。


「貴方とは仲良くできそうです」

「あ、やっぱ?俺もそう思います」


 そして、ミウさんの反応を見て楽しんでいたエナさんに協力したことで、パーティとしてはだいぶ輪の中に入りやすくなった、のではないだろうか?


「犬って好きですか?」

「犬ですか?…。……ええ好きですね。特に喜んでる時に振られる尻尾とかを見ると」

「あぁー。分かります。けど、耳も良いものですよ?偶に文字通り聞き耳を立てたりしますからね。あの耳が『ふにゃん』としてる時とのギャップが凄い良いです」


 獣人族の尻尾はあれは何処から出ているのだろうか?凄い気になる所ではあるが、垢バンは流石に嫌だ。自制をしっかりとしないと…。因みに、ミウさんの種族は多分狼人族。エナさんとハルト君がエルフで、ルファさんとナオが人族だ。多分。


 因みに、パーティの編成は前衛にミウさん、中衛にルファさんとハルト君。後衛に俺とエナさんだ。ハルト君が俺とエナさんの会話を聞いて少し引いてるような気もするが、気の所為だろう。今も普通にルファさんとミウさんと話してるから。頑張って話を繋いでいるようにも見えるが…。


「んー、これは連携の練習にはなりそうにないですね」

「そうですね…25層もそこまで練習にならないでしょうから…直接30層に挑むっていうのも有りな気がします」

「そうですか?…なら一度挑んでみるのも有りですね」

「そう言えば、30層のボスはなんですか?」

「わからないです。まだ挑んでないので…」

「へー…楽しみです」


 …30層のボスに勝てていないのかと思ったが、そういう訳では無いようだ。まあ、レベル50超え6人で40レベルのボスを倒せない理由がないからな。


「そういえば、今日出来ない方は大丈夫なんですか?」

「大丈夫です。本人には了承を取ってますし、何なら50層ぐらいまで一人で攻略してやると言っていましたので」

「へー、結構凄いこと言ってますね」

「ですよね。まあ、そういう訳で一切心配する必要はないんです」


 それからも、他愛のない会話をしながら迷宮の攻略を続け、30層の扉の前まで来た。道中にあった罠は全てナオが解除していてくれたので、楽に進むことが出来た。


「ナオはどうします?」

「んー…パーティには誘っておいたので、このまま入りましょうか」

「分かりました。あ、初手ぶっ放は有りですか?」

「有りです。ミウ達もそれで良いですね?」

「良いわよ…。初手で取り巻きがいたら全部を倒してくれるわけね」

「…よろしく、です」

「問題ないです」


 一応、一人以外の全員から了承を取ったため、俺が初手でぶっ放すことになった。ミウさんが扉を開けている間に火、風、闇精霊を召喚し、弓を構えた。

 中に入ってすぐに散開すると、魔法陣が13個現れた。とてつもなく既視感が半端ないそれだが、一応20層でもゴブリンジェネラルが出てきたことを考えると、オークジェネラルだろうか?


「【ハンドレッズアロー】【インパクト】【ブラスト】」


 狙いは中心の魔法陣以外の全ての魔法陣。形としてはドーナツ型に矢を飛ばした。【インパクト】、【ブラスト】共に10ずつ魔力を込めたので、2100MPを一瞬で消費した。


 現れた敵は予想通りオークジェネラル。そして、叫ぶ暇もなくジェネラル以外の全ての敵が消し飛んだ。


「「「うわっ…」」」

「凄いですねー…」


 よし。エナさんの驚きゲット。まあ、冗談はさておき、2回目のゴブリンジェネラルと戦った時にナオに教えてもらった情報によると、ジェネラルはナイトの数によって被ダメージを軽減するらしい。4体いる時は10割カット。ただ、動けない。3体の時は9割、2体の時は7割、1体の時は4割、そして、0体の時はダメージをカットできない。要するに、今は攻撃したダメージの分だけ、ダメージを与えることが出来る。


 要するに、レベル50超え6人の前に1体のレベル40キャラがいるわけだ。負け要素がない。





「…お疲れ様でした。まさかこんなに簡単に倒せるとは思いませんでしたが…」

「お疲れ様でした」

「正式にパーティに入ったりしませんか?」

「遠慮させてもらいます。一人のほうが楽なので」

「そうですか…」





 それから、夜ご飯で抜けなきゃいけなくなるまでに46層までの攻略を終わらせた。”迷”宮というだけあって、普通に迷いそうになったため、多分俺一人での迷宮攻略は無理だろう。今日参加できなかったパーティメンバーの人は本当に一人で50層ぐらいまで攻略するのか気になる所では有るが、頑張って欲しいと思う。…俺じゃ無理。


 因みに、ナオは途中から普通に参加していた。

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