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木工開始?

 第三の街で、ダンシンさんに言われた通りに南方向を探していると、確かに共同生産場のような物が存在した。


「ここか…」

「ん?新人さん…って事はないか…」

「いや、生産に関しては新人なんですが、教えてもらえますか?」


 俺が入り口に突っ立っていると、後ろからタイミングよく人が来たので使い方を教えてもらうことにした。見た目は多分猫人族。見た目は完全に黒猫って感じだ。キャラが被ってる。


「え、良いけど…来たこと無いの?」

「初めてきたんで…矢を作れるんなら作ってみたいんです」

「…矢?無理だと思うよ。難易度結構高いし。まず、鏃を作るために、【加工】か【鍛冶】は必要だし金属も必要。まあ、それは無くても良いかもしれないけど、羽が必要でしょ?私はまだ鳥系魔物を見たこと無いから、羽が無いでしょ?それに羽を使えるように加工するのも【加工】か【裁縫】は必要だし、篦が必要だけど、しっかりとした真っ直ぐな篦を作るのはスキルレベルもDEXも必要。ほら、難易度高くない?」

「出直してきます」


 すげぇ。なんか唐突にスイッチが入って詳しく説明してくれた。ただ、【加工】も【鍛冶】も【裁縫】も持ってない。これは諦めるべきかもしれないな。


「あ、待って待って。せっかく来たんだし他の物でも作ってみたら?なんなら弓でも!矢を求めるってことは【遠距離物理】でしょ?私の友達も作れないかって聞いてきたんだ」

「弓ですか?」

「うんうん。それなら【木工】と【加工】だけで何とかなるし、難易度もそこまで高くないよ?ただ、樹皮で紐を作るか、深淵の森表層にいる蜘蛛から蜘蛛の糸を入手する必要が有るけど…」


 蜘蛛の糸?それなら何個も持っているが、弦にするのは無理な気がするが…。


「ま、まあ取り敢えずやってみれば?」

「すみません、加工も持ってな…いや、取ろうと思うんですけど、スキルレベルはいくつぐらい必要ですか?」

「分からないけど、蜘蛛の糸のレア度が3?だったから、蜘蛛の糸を使うなら最低でも3は必要だよ。使う木にもよるけど、それ以上必要になるかもだけど…。あっ!樹皮を使うなら話は別だよ?木のレア度だけで大丈夫。まあ、成功するってだけで品質は微妙なんだけどね…」


 3…ならギリギリ取れるな。4になると取れない。12SKPと痛い出費だが、いずれすることになると今しても問題ないだろう。


「教えてくださってありがとうございます。じゃあ、試してみますね」

「…もしかして蜘蛛の糸持ってる感じ?だったら…蜘蛛の目持ってたりしない?錬金で使いたいの」


 蜘蛛の目…持ってるな。色々と教えてくれたし、お礼にあげよう。ポイズンスパイダーの目とか、アサシンスパイダーの目とか色々あるけど、リトルスパイダーの目で大丈夫だろうか?聞いてみよう。


「リトルスパイダーの目で大丈夫ですか?それの上位種のも有りますが…」

「わざわざありがとう!でも、リトルスパイダーので大丈夫だよ。それ以上は多分扱いきれない。金額はどのくらいが良いかな?」

「あ、無料で大丈夫です。情報もくれたし」

「本当!?ありがと!じゃあ、フレ申請するね!」

「はい」


 それから、フレ申請を承諾してトレードを行った。サーヤさんと言うらしい。


「ありがと!んじゃ、またいつか!」

「あ、はい。ありがとうございました」


 それから、去っていったサーヤさんの後から俺も共同生産場に入ることにした。共同生産場は、部屋の大きさ、階級、炉等の有無を選択できるらしいが、始まりの街で取った木の大きさを考え、ある程度の部屋の大きさを確保するだけにして取った。勿論、使用料はあるが、そこまでは大きくなかった。


「よし、やるか」


 まずは、丸太を取り出して、木取りというのを行うことにした。木工の最初に覚える技能だ。ある程度明確なイメージを浮かべ、使用する道具を掲げてMPを使うだけで、勝手に切り取ってくれる。まあ要するに、スキルが無くても自力でやろうと思えば出来る。面倒くさいし、完成度はスキルを使用した方が高いので、スキル無しでやる人などほぼいないらしいが…。


 ただ、俺の場合は成功しなかった。いや、出来ているし、反りやすい板目材?とやらにはなったが、形が俺の考えているものとはズレているのだ。正しいやり方が分からないのでサーヤさんにメールで確認した所、そういうのは紙に書いてから行うべきらしい。確かに言われれてみればそうだったので、ギルドへ紙を買いに行き、すぐに戻ってきた。


 今回はしっかりと紙にイメージ図を書いてから行った。まずは木取りからだ。実際、書いてから行った結果全然精度が違った。その後も、木づくりという物や、墨付け、カット、研磨等を、書いたことを元に行い、最終的に何とか弓?の形にはなったような気がする。その後、【加工】を使って、多少はしなるように出来た。


「ボキッ」


…しならせて遊びすぎた。


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