チートレベリング
冒険者ギルドの”ギルド”と、
プレイヤー達の”ギルド”があってややこしかったので、
プレイヤー達のは”クラン”に変更いたしました。
ご了承下さい。
いつも読んでくださってありがとうございます。
ブックマーク、評価、感想等はとても励みになっています!
「…疲れたな」
今の現実の時間は9時前と言ったところだろう。それだったら、まだ眠る必要がない為、迷宮の攻略を続ける事にした…のだが、罠が思ったよりもストレスが溜まる。6、7層を攻略するのに1時間程かかった為、8、9層の攻略は明日に回すことにした。因みに、その間ずっと風精霊を召喚し続けたお陰か、精霊使いのレベルは3まで上がっていた。
「どうしようか…今は9時半ぐらい?」
落ちても良いのだが、罠で溜まったストレスを発散したかったので、深淵の森中層で闇精霊のクエストを達成すると共にレベルアップを大量にすることにした。
風精霊を使って、20分程で中層まで移動した俺は、速攻で隠密と気配感知を発動させた。一応、先程のレベルアップで溜まったポイントは気配感知のレベル上げとINTの強化に使っている。
「…やっぱここ意味わからんな」
そこで見たのは、2つの頭を持った狼の群れに蹂躙されているツインヘッドベアの群れだ。どうやら、狼もツインヘッドウルフという名前らしいが、移動速度などを考えるとよっぽど凶悪に思えた。
「取り敢えず、ここを原点にするか…」
それから、表層でやった事と同じ事を始めた。注意しなくてはいけない点は、50m程の距離だと巻き添えを食らう事、隠密を発動してても上手くやらないと気づかれる事、アサシンスネイクという存在に背後を取られない事。だ。
この中で最も重要なのは、最後のアサシンスネイクに背後を取られない事だ。何故なら、あいつはヤバすぎる。多分、このフィールド内で最強だろう。【気配感知Lv.9】を持ってしても、偶に見逃すような隠密性能。ツインヘッドウルフを一噛みで殺すことが出来るような攻撃力。その分HP、VITは低いようだが、背後を取られるというのは死を意味する。
なるべく生き残れる確率を上げる為にも、風精霊は召喚し続けているため、10秒で3MP取られる。まあ、それでもMP回復薬が無くても30分は耐えられるのだが、前回のことを考えると、MP回復薬は結構使ってしまうかもしれない。
2時間程かけて、散らすことまで終わらせた。その間にレベルは5、職業Lvは合わせて4上がった。そして、闇精霊のクエストを終わらせることが出来た。これで死んじゃ駄目縛りが消えた。日数的にはそこまで長くはないが、濃かったのでとても長く感じられる。
因みに、闇精霊はMPの最大値を1割増やすらしい。ただのぶっ壊れだ。クエストのクリア条件が厳しいのもうなずける。あ、火はSTRを1割だ。使う機会が無かった為、召喚は未だにしていない。
レベルアップ音は素晴らしかったが、どちらかと言うと疲労とストレスの方が溜まってしまったので、始まりの街に戻ってログアウトして眠ることにした。
※※※※※※※※※※
朝起きてすぐに朝ごはんを作るのに取り掛かり、速攻で終わらせて速攻でその他の事も終わらせてログインした。
今の時間は朝8時。人は思っていたよりも多かったが、俺が用が有るのは迷宮だ。人がいるとは思えない。案の定、第三の街には人っ子一人おらず、完全に貸切状態だった。
「よし。行くか」
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下級闇精霊の名前を決めて下さい
『 』
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…んと、何か良い名前は無いだろうか?…コクテンとか?いや、普通にヤミでいいや。呼びやすいし、名前としては有り得そうだろう。
「【精霊召喚:闇】『ヤミ』」
出てきたのは、全体的に紫がかった服装をしていて、紫の髪をしている女の子だ。勿論、大きさは手のひらサイズ。
…やばいな。ロリコンとか言われそうだ。全然そんな事無いのに…。
まあ良い。さっさと迷宮10層まで到達してしまおう。
「【精霊召喚】『ライ』」
それと、【気配感知】【罠感知】を常時オンにする。10秒で4MP取られるが、今の俺のMPはヤミの効果と合わせて1100ある。40分以上耐えられるから、きっと8、9層の攻略は終わるだろう。
終わった。時間にして30分。もう、ストレスが溜まるのは嫌なので全力疾走で進ませてもらった。
「…これがボス部屋」
そして今。俺は10層のボス部屋の前に居た。まあ、挑むわけがない。負けると分かっているような戦闘には挑みたくないのだ。
「よし。目標は達成したし別の事をするか」
何が良いだろうか?取り敢えず、何度か買い足してはいたが、矢の量が不安なので1000本程買い、MP回復薬も99個買った。それでもまだ全然Gは余っている。それもそうだろう。深淵の森中層の魔物達のドロップアイテムは99個までしか残していない。大きさの所為か、一部の魔物は一体が倒れるだけで沢山のアイテムをドロップしていたので、結構な数のアイテムを売り払っている。
…もしかしなくてもこれはプレイヤーに売った方が良かったのではないだろうか?まあ、過ぎた事は仕方がない。まだリアルの時間は8時半にもなっていない。約束の時間まではまだまだ有るので、今後とも売りつけることができそうなプレイヤーを探すことにした。
勿論、あては有る。ルトさんだ。




