表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

163/196

プロローグ

新章、プロローグ的な何かです。

 ソロ本戦でハントさんに即殺されてから、大体1週間程が経過した。その間にゲーム内でやった事と言えば、【領域射撃】と【連射】のレベルを上げるために再び朱雀と会いに行ったり、他の玄武、白虎、青龍の3種から固有スキルを取得したり……第八の街の解放条件でもある遺跡の探索をしたりと色々としたが……今俺は、とある理由にて始まりの街の噴水前にて、良く分からない変装アイテムの様な物を使って待ち合わせをしていた。


 イベント後、2回程行った部活にて伝えられた雫先輩のゲームへの参戦。雫先輩曰く、レイナさんとの会話を受けて楽しそうだったから誘われた事もあったし始めてみようと思った……という、レイナさんの弓への執念の様な物が感じられる物だが、色々とレイナさんのリアルの都合なども合わなかったのか、姉が嬉々として関わろうとしたのでそれを阻止する為にも俺が初期の案内、クランへの勧誘の様な事を行う事になってしまった。


「……弓使い増えたな」


 弓に限らず、変な投擲武器や弩などもチラホラと見えるが……第二陣が始まった事で俺が最初期に感じたような、【遠距離物理】の不遇さはあまり感じられなくなっていた。

 まあ、それのせい……とは少し違うが、有名になってしまった俺は変装のような事をしなくてはいけなくなったのだが。何故か姉がフレ以外に有効な変装用アイテムを持っており、それのおかげで大事には至らなかったが、変装アイテムを受け取るまでは森から森への移動時などが凄い煩わしかったのは記憶に新しい。

 精霊も14種、全属性の精霊が集まり、全てを中級に進化させる事に成功している。ヤミだけはつい先日ようやく上級に進化したのだが、中級へと進化させるのに比べ数倍以上時間がかかったので他の精霊達はまだまだ先となるのだろう。


「え、おい!!噴水に触れれば称号が手に入るぞ!!?」


 そんな事を考えている矢先に聞こえた声に、周囲が沸き立つ。俺が初めてログインした頃にそんな行動を取っていたプレイヤーはいなかったと思うので、それが新要素なのか最初からなのか分からないのだが……俺も噴水の近くにいたので、手をのばす。


====================

称号【五神に触れし者】を獲得しました。

▼報酬▼

STP5

SKP5

スキルレベル限界上昇チケット×1

10000G

====================


「……?」


 噴水に伸ばした手が、固まる。


「え、おい!!神の調べだってさ!ってか、PK禁止ゲーなのか!」

「え、これみんな入手した称号は同じなの?」

「称号ってこんな簡単に手に入るのか?……いや、ランキング最上位見たらそんなものか」

「ヌルゲーか??」

「へー……称号数でステに滅茶苦茶差がでそうだな」


「……え?」


「神の調べって何だよ噴水が神様か?」

「レンジ、だよな?……おい?」

「ようやく1個か……姉貴まであと──」


 五神。四神である朱雀、玄武、白虎、青龍に追加する形で麒麟が入ってくるそれだが……まさかこのタイミングでそんな称号を取得できるとは思ってもいなかった。麒麟が封印されてるとされていた王都墓地区の地下は破壊されていたので、既に麒麟は死んだか何かしている物だと思っていた。この称号が正しいとすると噴水の中に麒麟がいるわけで……と、覗き込んでみるが麒麟を見つける事は出来なかった。見えたのは水面に映る慌ただしく駆け去っていく同年代ぐらいの少年と……、


「……あ」

「はじめまして、か?とにかく、雫だ。よろしく頼む」

「あー……雫先輩、アバターとか作ってないんですね」


 現実の見た目との差が無い、黒髪黒目の雫先輩だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ついに雫先輩参戦!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ