ソロ第二予選3
まじで短いです。
引き延ばそうかと思ったけど……水曜辺りにもう一回更新するんで許してください。
「【テンスアロー】【インパクト】【ブラスト】」
「【ウェポンブレイク】」
自分に爆風が届かない様に【テンスアロー】で攻撃をしてみるが、凄い速度で回っていた鎖鎌が歪に曲がって全ての矢を破壊した。
「我がぁぁぁあああ独楽ああぁぁぁ──……っに!寸分の隙も無しぃぃぃいいいいい!!!」
「……酔いは?」
「一周回ると爽かぁぁいぃぃい!!!……止まったら死にますけど」
「2つの意味で?」
「そうでぇぇぇええええすぅう!!」
わざわざ音を伸ばして変な言い方になっているのは腹立つものの、【独楽の理】が止まったら死ぬだろう事は分かった。通常時には使いづらいスキルだが、スキルのクールタイムが無くなるならばこういった1vs1には最適とも言って良いスキルだろう。
「使いたいとは思えないけど」
「Let’s KURUKURU!!!!」
「なんで巻き舌ッ……」
徐々に端へと追い詰められているのを自覚しながら、限界まで引き寄せて……、
「「【スカイジャンプ】」……なっ」
独楽の上空を飛び越えて逃げようとした矢先の【スカイジャンプ】同時発動。どういった原理かは一切分からないが、独楽が空中浮遊を始めて【スカイジャンプ】を使っていないというのにその場に留まって回り始めた。かろうじて【ショートワープ】を使って逃げる事が出来たものの、上を確保されたのはあまり嬉しくない。
「空中を浮遊すればぁぁぁあああ隙は無くなぁぁあああ……あ、MP切れた」
「……」
常時竜の息吹を使っていたのでMPが無くなるのは当たり前のような気もするが、その発言が演技な可能性もある。鎖鎌は竜の息吹よりも小さい範囲で回っているので先程よりも余裕が出来たのは間違いないが……どうしようか。空中浮遊をしてくれたおかげで俺が爆風で自爆する可能性も減ったと言って過言ではないし……。
「……」
「あ、ちょ、まっ……一言言わせて!!」
ちょっとアホを見るような目になってしまったのだが、それに気づいたのか独楽さんは機敏に反応を示した。と言っても回ってる事には変わりないし体も動いていないので声だけが焦っているという奇妙な状況だが。
「……我が名は独楽、自称人生エンジョイ勢の最先端をゆく者!!ネタプレイにお付き合いいただき、ありがとうございましたッッ。では、また本戦で!!」
「……え?」
花火というに相応しいような色鮮やかな爆発で自滅した独楽さん。流れるような自爆はネタとして確かな物が有るが、『自称』だし『また本戦で』とか言ってるし、何処までがネタなのかがいまいち把握しづらい。ただ……、
「……んー、価値なし?」
「あ゛?やんのかチーター」
自爆というネタらしい終わり方をした第2戦が終わった後に始まった第3戦。スーラと独楽さんによる戦いなのだが、始まる前の空き時間でスーラを見て呟いた独楽さんの一言は待機室にいた俺の所まで聞こえてきた。それに反応して顔を赤くしているスーラだったが戦闘は10秒もかからずに終了した。
言えるのは……ネタプレイは実力無いと出来ないんだな、という事。鎖鎌コワイという事だけだ。
本戦云々は本気の話らしいのは理解できた。
ヤラレ役いると短くなっちゃうんですよねぇ……




