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夜空に瞬く星に向かって 第二部  作者: 松由実行
第十三章 インターミッション ~ タイム・トラベラー
22/82

1. 輸送船「エピフィラム」


 

 

■ 12.21.1

 

 

 その途方もない、荒唐無稽な依頼を受けたのは、俺達レジーナのクルーが輸送船「エピフィラム」で思い思いに寛いだ時間を過ごしていたときだった。

 

 輸送船エピフィラム。

 今はもう滅亡してしまった銀河種族「テフレン」が数十万年も前に使用していたと聞くものを、機械達がコピーして再現した大型の輸送船だ。

 直径3000mのほぼ真球の形状を持つその艦は、赤道にあたる部分に二十四機のジェネレータを有し、緯度にすれば約70度付近(注:一周400度)にも十基ずつのジェネレータを配置された、輸送船にしては脚の速い、かなりバランスの取れたジェネレータ配置を持っている。

 北極と南極に当たる部分には格納型の砲座群が存在し、最大の口径約2000mmレーザーを筆頭に、数十門の砲座が普段は艦体内に格納されており、必要に応じて巨大な砲座ユニットごとせり出す構造となっている。

 

 球状の艦体形状を持った艦は、全方位に対して同質の推力と攻撃力を向けることが可能であるため、ある意味究極の艦体形状であると言われることもあるが、重力を推進力とし、宇宙空間での艦隊戦を主眼とする限りにおいては、それは全く間違っている。

 

 重力推進とは基本的に、船体周辺に空間の歪みを発生させ、乱暴な言い方をすれば、船体を無限に落下させることで加速させる推進方式であると言って良い。

 真空の宇宙空間であれば、船体をどちらに向けて落下させようが加速効率は変わらない上に、ただ進むだけであるならば船体がどの様な形状であろうと、船体のどこに重心があろうと、加速効率は全く変わりが無い。

 

 もちろん、宇宙空間をどこまでもただ真っ直ぐ進むなどという事は有り得ず、旋回や回転、方向転換などの効率と安定性、そして船体強度を考えるならば、重心は船体中央部に近い方が有利であるし、質量はできるだけ船体中心軸に対して均等に配置し、且つ中央に寄っている方が有利となるのは当たり前のことだ。

 頻繁に急激な進路変更と姿勢変更を繰り返す戦闘行動を行うならば、それはより顕著になる。

 そういう意味では、コンパクトにまとまっている球形の艦は有利であると言えなくも無い。

 

 だが、大口径の艦砲を搭載した巨大戦艦を戦線に並べ、力と力で殴り合う様な正面砲撃戦を行う場合、前方投影面積の大きい球状艦は、推進方向の軸線に沿って長く作られている投影面積の小さな一般的な形状の戦闘艦に対して大きく不利になる。

 逆に輸送艦として利用するならば、長さは3000mあっても横幅はその1/10程度しかない一般的な形状の船舶に較べて、直径3000mの球状艦の積載量は驚異的な量となり、長細い形状の艦では格納できない大きさの物も余裕で呑み込むことが出来る。

 その圧倒的な積載容積が、機械達がこの輸送艦を提供してくれた最大の理由なのだろうと理解している。

 

 エピフィラムはアステロイドベルトJ区九番地西地区の南方約1億kmの空間にあって、九番地のアステロイドと共に太陽を公転している。

 即ち、シャルルの造船所の南方すぐ近く、アステロイドベルトの加速度規制対象エリアのすぐ外側に停泊しており、北方以外からは加速度規制を受けずに接近できる上に、それなりにシャルルの造船所にも近く、何かあったときにすぐに駆けつけることが出来る。

 

 エピフィラムの停泊位置を決める際、外星系からジャンプやホールドライヴで戻ってきてすぐに帰還できるエッジワース・カイパーベルトの中や、ある意味太陽系中でもっとも安全な場所であると言えるイヴォリアIXの近傍などという候補地も挙げられたのだが、俺との親密な関係から今や外国のやくざや諜報機関から襲撃の対象リストに載せられているであろうシャルルの造船所の近くに居て、睨みを利かせているのが良いだろうというところに結局落ち着いたのだった。

 

 俺達の好きに使って良いと機械達から言われ、実質上KSLCの本社、かつレジーナとシリュオ・デスタラの拠点となったエピフィラムではあるが、公式には地球軍と共に太陽系防衛にあたっている機械達の防衛艦隊のうちの一隻となっており、その管轄エリアがアステロイドJ区に設定されているのだ。

 もともとその区域を管轄していた別の巡洋艦と交替する形でJ区南方に配置されたらしい。

 攻撃力だけを較べるなら巡洋艦には大きく劣るが、戦略物資の供給能力、指揮能力、簡易的ではあるが他艦を補修する能力を考えると、攻撃を中心に行う艦隊のすぐ近くに輸送船が存在することの優位性はわざわざ説明するまでもないだろう。

 そういう意味では、ソル太陽系防衛の艦隊の中に混ざってエピフィラムがここに存在することは、それなりに大きな意味がある。

 

 そして機械達の艦は太陽系に駐留している同盟国の艦であるため、その個々の艦の運用方法は地球連邦政府の口を出すところでは無く、輸送艦とは言え武装度が高めの艦が穴を作ること無く太陽系防衛の任務に当たってくれているならばそれで良いらしい。

 そしてエピフィラムの船籍は機械達が保有している。

 即ち、地球政府にとってエピフィラム艦内は、ソル太陽系の中にあっても機械達の法が適用される他国だ。

 

 他国領である輸送艦がその巨大なペイロードを有効に活用して物資の取引をしようと、懇意にしている商人や運送業者が頻繁に訪れていようと、互いの都合を考えてそれらの業者が艦内に簡易事務所を設置しようが、その事務所のスタッフが艦内に寝泊まりしていようが、それらの艦船の航路となる太陽系内で有効である地球の法律に抵触しない限りは、他国の艦船の運用状態に口を出すものでは無い、というのが地球政府の公式な立場であり、そして汎銀河戦争に名を連ねる多くの国々での慣用国際法でもあった。

 

 こうやって誰がどう見ても機械達が俺達に便宜を図ってくれた形で供与されたエピフィラムは、ソル太陽系内において治外法権の領域を確保しつつ、公式にも安定した立場を得ながらアステロイドベルト近傍に停泊し続ける事が出来る事となったのだ。

 

 ちなみに、「エピフィラム」というのはスナック「蘭」のママさんであった、小石川 美姫の命名だ。

 美姫が好きな花である「月下美人」の学名「Epiphyllum oxypetalum」からとっているそうだ。

 レジーナの正式名称「Regina Mensis II(月の女王)」がラテン語である事から連想した、という事だったが、下町最下層のスナックで働いていたヤクザの情婦とは思えないセンスだった。

 地球船籍であれば同名の民間遊覧船が存在したが、機械達の船でそのような名前が付いているものがある筈もない。一発で決定した。

 

 さらにちなみに、だが。月下美人を英語では「夜の女王 (Queen of the Night)」と言い、花言葉が「艶やかな美人」「儚い恋」というものの他に、「危険な快楽」というものもあるそうで、それを言ったときの妖しげな美姫の笑顔は、さすが姐さん、とでも言うべきものだった。

 レジーナが十二の月を統べる王達の頂点に立つ女王であり、エピフィラムはこの宇宙全体の星空からなる夜という概念の女王という意味があるのも、なかなか捻りが効いている。

 クニや他の若い衆が、美姫に頭が上がらないのも納得できた。

 

 エピフィラムの話に戻るが。

 エピフィラムには今まで宇宙空間で生活したことの無い、どころか宇宙空間に出た事さえ無い十一人の地球人が住むこととなった。

 艦内に住んでいる限りは、水や空気その他様々な物資に不自由することなどはあり得ないが、もともと地上にしか住んだことの無いヒトがいきなり宇宙空間の、閉鎖された艦内に長く住み続けるのは精神的にかなりの負担となる事が予想され、そして本人達もそれを肯定していた。

 ので、直径約1200m、高さ100mもの巨大な空間を割いて、エピフィラム艦内には地球上の環境が再現してある。

 約1/3を美姫の生まれ故郷である会津の古い街並みに似せた居住区、居住区の端に僅かばかりオフィスビルの様なものが建っており、ここにKSLCの本社事務所を置いてある。

 残る2/3は地球上の何処かにありそうな架空の風景が広がる自然区域となっており、遠景に雪を被った高山が投映され、その反対側にはやはり投映と組み合わせた森と湖が広がっている。

 

 何とも無駄なことを、そこまでやらずともと思われそうなKSLCスタッフのための環境だが、実はこれ全て機械達が操るナノマシンで出来ている。

 

 そもそもこの巨大なスペースは、戦術輸送艦として超大量のナノマシンを即時使用可能な状態でストックしておくための貯蔵庫であり、そこに保管してあったナノマシンの30%程度を利用して街並みや森林を形成しているだけなのだ。

 一度形状と性状の固定化を行ったナノマシンは、閃光を発したり高温を維持したりする様な極端な特性を持たせない限りは、その維持に殆どエネルギーを消費しない。

 古い日本の街並みと、それに隣接する宇宙船内にはあり得ない自然の風景を維持するために消費するエネルギーは、日本の平均的一般家庭数軒分でしかないと聞いている。

 直径3000mもの巨大輸送艦を支えるリアクタにとってその程度のエネルギー消費など誤差とさえ言えないほどのものでしかなく、全く気にする必要は無いとの事だった。

 

 そしてエピフィラムには、東京で生きていく場所を失ったもと伊島組の日本人達十一人の他にも住人がいる。

 エピフィラム本体を義体とする機械知性体、即ちレジーナ、或いはシリュエに当たる存在が、パミーナという機械知性体であり、同名の生義体端末だ。

 パミーナは艦体管制AIであると同時に、彼女が操り艦内で伊島組の連中とともに生活する生義体の名前でもある。

 つまり、ルナが独立した機械知性体としてレジーナから分離する前の、レジーナとルナの様な関係の生義体だ。

 ちなみにパミーナとは、モーツァルト作の歌劇「魔笛」に出てくる夜の女王の娘の名だそうだ。もちろんこれも美姫による命名だ。

 

 そしてパミーナの他にも女性体ばかり十名の生義体がエピフィラム艦内に存在している。

 彼女達は、地球の商取引法だの関税法だの、ソル太陽系内の航宙法だのといった知識にまだ乏しく、KSLCの業務に慣れていない伊島組の十一人をサポートする形でともに働いてくれることとなっている。

 それだけでなく彼女達は、普段は事務作業をこなしている旧伊島組の荒くれ共が、警備或いは輸送の仕事を請け負い出動するときに、その脚となり出張先での母船となる、エピフィラムに格納された二隻の全長150mの小型輸送船の管制AI兼操縦士となる。

 レジーナに較べて随分小型の輸送船ではあるが、機械達と地球人の混成チームが動かすことから、無用の軋轢を避けるためにその行動範囲をソル太陽系内に限定しており、そのためジャンプユニットやホールドライヴデバイスを搭載していないのでこの大きさだ。

 

 美姫とクニを含めた元伊島組の十一名だが。

 世の中から爪弾き者として追い出され、東京下町の最下層に吹き溜まっていた無頼漢達が、本当に俺の言うことを聞いてKSLCの社員としてちゃんと働いてくれるかどうか、実はかなり不安があった。

 余り良い言い方では無いが、彼等は充分な教育も受けておらず、まともな職に就いたことも無いものが多い。

 切っ掛けは様々だろうが、まだ子供と言って良い十代の頃からいわゆる社会の仕組みの中から外れてしまい、暴力だけを頼りに流れ流れて吹き溜まって、他に行き場もなくあの場所に集まっていた者達だ。

 警備員として実力行使を行う様な場面であればともかく、普段の地味な事務仕事に慣れることが出来るか、その技術を習得することが出来るか、正直に言ってかなり不安があった。

 

 しかし連中をまとめているクニの人柄が良かったのか、或いはとうとう本当に行き場が無くなって他に逃げていく先も無い崖っぷちに立ってしまったからか、或いはまっとうな仕事に就くチャンスだと捉えたか。

 意外にも全員が仕事を覚えようと、たいした不平不満も漏らすこと無く至極真面目に働き始めた。

 ありがたい話だった。

 もちろん、ともに働き丁寧に仕事を教えてくれる機械達の生義体が揃いも揃って見目麗しい若い女性だという事もあるだろう。

 

「そりゃおまあ、一流の傭兵団に雇うて貰えたいう嬉しさもあるじゃろう。それに、その傭兵団のオヤブンがアレじゃったけえ、そら文句も言わんようなるわ。」

 

「俺のことか? なんだ、その『アレ』というのは。それと何度も言うがここは運送会社だ。」

 

「おまあ、弾が飛んでくるのを気にもせずに歩き回るわ、躊躇い無しに中国人らぁぎょうさん弾くわ、ビルの壁ぶち抜くわ、正面切ってHASと撃ち合いやるわ。それがおまあだけじゃのうて、一緒におるカワイいネーちゃん等あも皆そうじゃったんじゃけ。それがこの会社のトップ連中じゃ言うんじゃけ、恐ろしゅうて文句なんか言えるか。ワシらみたいなヤクザもんとプロとの差を見せつけられたんじゃ。ワシらあのう、腕っ節あってナンボの世界じゃけ、強えモンにゃあ黙って従うんじゃ。」

 

 とは、クニの談だ。

 ・・・「プロ」とはどういう意味だ。

 まあいずれにしても、ニュクスが半ば思いつきの様にして雇い入れた連中だったが、どんな理由であれ真面目に働いてくれるならば、こちらも文句があろう筈も無かった。

 

 状況の説明が随分長くなってしまったが。

 そうやって色々なものが上手く収まるべきところに収まり、一仕事を終えてまだ次の仕事が決まっていなかった俺達レジーナのクルーは、エピフィラムの中で思い思いに羽を伸ばしていた。

 俺はというと、先に話した巨大な居住スペースに存在する静かな湖の畔に建つコテージに転がり込み、上手くいかなかった先の依頼で微妙に落ち込んだ気分を癒やすために、何も考えずに過ごす時間を楽しんでいた。

 

 コテージには広めのウッドデッキが備わっており、食事をしたりすることが出来るテーブルのセットの他に、ゆったりと寝転ぶことの出来るベンチシートや、ビーチチェアがいくつか置いてあった。

 Tシャツにジーンズというラフな恰好になった俺は、緩く傾斜させたビーチチェアに身体を預け、ルナが持って来てくれたビールを片手に、例え作り物ではあっても心の落ち着く自然の風景をのんびりと眺めていた。

 

 そんな俺の視界に、一匹の茶トラの猫が現れた。

 猫は真っ直ぐに俺を見たまま、明らかに俺を目標にして近寄ってくる。

 

「来客ですにゃー。TFF(Terra Federation Fleet:地球連邦軍艦隊)第八基幹艦隊所属の駆逐艦『アリアドネ(Ariadne)』が、接舷と乗員一名の乗艦を求めてますにゃー。30分ほどでドッキングですにゃー。」

 

 俺が座るビーチチェアの脇に座ってこちらを見上げる茶トラが、少し舌っ足らずの発音で言った。

 

 レジーナには三匹の猫が居る。

 非常時以外は居住区画でクルーや乗客達に弄ばれてただの愛玩動物と化しているが、実は船内を巡回して、センサーやカメラの届かないところや、人間では入り込めない様な狭い場所にまで入り込んで異常を監視する歴とした機械知性体の義体である。

 愛らしいペットの姿を取った船内パトロール用義体というアイデアをいたく気に入ったらしい機械達が、このエピフィラムにも猫とリスと小鳥を合わせて三十体ほどのパトロール用義体を放っている。

 

 だからつい今しがた俺の視野を横切って、ビーチチェア脇のサイドテーブルからボウルに盛られたツマミのナッツを一つ略奪することにまんまと成功し、コテージ脇の林に生える青々と葉を付けた広葉樹の幹を駆けのぼっていったリスも、実は本物の生きたリスでは無くパトロール用の義体である。

 

 いずれのパトロール用義体も通信機能を持ちごく簡単な武装を搭載し、ヒトの子供程度の知能を持つ機械知性体が組み込まれており、音声入出力機能を使用して俺達クルーとコミュニケーションを取ることが可能だ。

 レジーナに居る猫たちは、いかにも普通に見える猫が人語を喋ることに対してルナが強い拒否反応を示したため普段その機能には制限を掛けているが、ここエピフィラムに居るパトロール義体達はその様な制限を掛けられていないので、今俺の眼の前に座って顔を洗っている茶トラの様に、用があれば普通に話しかけてくる。

 

 それにしてもわざわざ猫を伝令役に送り込んで来るとは、パミーナも随分気を遣って回りくどい事をすると思ったが、良く考えたらこのコテージに入って以来、俺はチップのネットワーク機能をオフにしていた。

 多分、コテージの中で夕飯の支度をしているルナに繋ぎを取ろうとしても、俺が通信を切って寛いでいる以上、ルナも俺の意志を優先させて業務上の連絡を俺に伝える事を拒否したのだろう。

 

 もちろんパミーナがその気になれば、コテージのそこかしこに多分仕込んであるであろうスピーカや、最悪居住区全体を対象とした広域音声で呼び出す事も出来たのだろうが、流石にそこまでの緊急事態ではないという事か。

 

「分かった。ネットワークを入れる。」

 

 俺は至って真面目に茶トラに向かってそう返事をして、ビーチチェアから身を起こしながらAARで視野に表示されているネットワークスイッチをオンにした。

 茶トラはまるで俺が起き上がる動作に驚いたかの様に身を翻し早足で俺から距離を取ると、ウッドデッキを横切ってそのままその先に広がる草原に飛び込んで姿が見えなくなった。

 

「パミーナ、済まないな。来客か。」

 

「はい。約30分後にボーディングゲートCに接舷予定です。」

 

「分かった。そっちに向かう。ルナ、晩飯はここで食う。遅くなる様なら連絡する。」

 

「諒解しました。」

 

 俺はコテージのリビングの窓から首を突っ込んでキッチンに居るはずのルナに声を掛け、そのままウッドデッキを歩いて玄関に回り、階段を降りたところに止めてあるゴルフカート程度の大きさの小型地上車に乗り込んだ。

 

 毎度毎度、依頼を終える度に軍の仕事は二度とゴメンだと思っているのだが、結局はその軍にいつも便利屋代わりに良い様に使われてしまっている現実に溜息を吐く俺を乗せた地上車は、軽いモータ音を響かせながら黒い屋根瓦を載せた古びた木造家屋が軒を連ねる市街地を走り抜けていく。

 

 

 

 

 

 

 

 いつも拙作お読み戴きありがとうございます。


 忙しい仕事を終えたら、もっと忙しくなる仕事がやって来るとは、どういうことですかね。

 本話の正司の様に、普通は一仕事終えたらちょっとだけでものんびり出来るもんなんじゃないですかねえ?

 くそったれめ。


 閑話休題。


 年内はあと一回更新できるかどうかだと思われます。

 今年は昨年に較べて寒さが少々厳しいですが、皆様ご自愛ください。

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― 新着の感想 ―
荒唐無稽な依頼… いつもの事では? それはさておき、銀河バルジを眺めながら日本酒を飲むとか言ってたのに、湖畔のコテージでビールとはこれ如何に。 後、諦めて、ST部隊の外部部局になってる事を認めましょ…
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