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神への抵抗ー日本召喚ー  作者: とっしー
第二章:We are not braves
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とある帝国兵士の手記 Ⅰ


ー帝国城下町or西部戦線:帝国軍軽装歩兵:レピドゥス・シュバイアー十人隊長ー




〇月△日 晴れ


 今日から日記をつけることにする。

紙は少々高かったが、どうせ金なんて使う暇も場面もないのだしどうということはない。

あいつらに見られたら笑われそうだから貴重品袋の底にでも入れておこう。

あーー、本日は快晴なり。


・・・一体何を書けばいいんだ?




〇月θ日 曇り


 2日目。少し湿ってる。

喜んだらいいのか悲しんだらいいのか分からないが、俺達は明日から戦場に行くことになった。

戦場のまずい飯を食うのは嫌だが、手柄を立てるチャンスだと考えればいい。

これで俺を追い払いやがった成金親父を見返してやれる。

幸いにも弓の腕ならーー少なくとも隊の中では自信がある。

ムカつく兄だったがこの時ばかりは感謝しておこう。サンキュー師匠。




〇月α日 曇天


 3日目。また湿ってる。雨は今のところ降りそうには思えないが、紙が湿気を吸って困る。

招集が掛かって町の門を出たのが12時間前だ。それからぶっ通しで歩いて今は野営地で日記を書いている。今のところ疲れは感じない。クソ鬼百人隊長のしごきのせいだ畜生め。ありがとよ!

・・・そろそろ見張りは交代だな。

眠いが仕方ない。行ってくる。・・・また明日。




〇月β日 晴天


 やっと晴れた。今は書きながら乾くのを待っている。4日目。

今日の飯は干し肉とビスケットだった。硬くてかなわん。

そのまま齧り付いて涙目になっている新兵を見て、6年前を思い出した。

・・・重装歩兵の奴らはあれを武器にしたほうがいいんじゃないか? 知らんけど。




〇月δ日 すごい曇り


 天気が良くなったと思ったらこれだ。多分明日は雨だろう。日記が濡れないようにしないといけない。

今日、ちらりと百人隊長達が集まって話しているのを見た。雰囲気的にそろそろ着くのかもしれない。

思えば結構な距離を歩いてきた。太陽が南に差し掛かっているのが微かに見える。

・・・おっと、パラパラしてきた。もっと書きたかったがお天道様は許してくれないようだ。

明日は取り出せそうにない。




〇月γ日 雨上がり、晴れ

 まあ予想通りだった。今日は・・・7日目のγ日か。

やっぱりいつも同じ飯だと曜日感覚を忘れてしまーー早いな、点呼だ。

続きは後で書こう。



 3時間ほど行軍して天幕が立ち並んでいる所に寄った。ネロの奴が言うには、ここは野戦病院らしい。

天幕の数が少々ーー結構多いようだが、まさかあれ全部負傷兵なんてことはないよな?


・・・と思っていた時期があったが、クソッタレなことにそうだった。

目を凝らして見てみると入り口の周りに肩を抑えた奴がうずくまっていたりしていた。

あれは治療が追い付いていないのか? ポーションならあの程度簡単に治せる筈だが。

なんか嫌な予感がするが、今日は寝よう。英気を養うんだ。 おやすみ。





                   ・・・日記はまだ続いているようだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 一応消費量と人口については中世になったので上がっていたりしてはいるんですけどね。 逆に言うと人口が増えたのでインフラが追いつかないという。
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