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神への抵抗ー日本召喚ー  作者: とっしー
第一章:冒険の始まり
14/48

ーUnknownー

ー日本国:九州大学 とある一室ー


 佐世保からほど近い、九州の最高学府、”九州大学”。


日本人であれば誰もが知っているであろう知名度を誇る場所の一つである。


その数々の優秀な人物を輩出しているその大学の一室で、今日、とある研究が行われていたーー





 「ーーで、あの”魔物”とやらは結局何なんです?」


「さあ? 悪魔かなんかじゃないですか? 読んで字の如く。」


「おい君ィ、そんな非科学的なモノが存在するとでも・・・気持ちは分からんでもないがね。」


「やはり、私は高度な遺伝子組み換え技術を応用した生物兵器説をーー」


「しかし君、この世界の技術レベルを考えてみたまえ、可能性は低い。」


「ですがそれしか可能性はーー」


「うん。これは世界中の生物学者に喧嘩を売っているねぇ・・・んん~?」


「何だってんだ・・・もう・・・。」


「風に当たって来ます・・・」


「ーー匙を投げてやろうか?」

 


 ・・・・・・研究は全く進んでいない模様だ。


しかし、我々は勘違いしてはならない。


彼らは博識な大学教授であり、1人の例外もなく、肩書に相応しい叡智を持っている。


ーーそんな彼らでさえ、この問題には解決の糸口さえ掴めないでいた。




「ハア・・・もう一回見ますか・・・。」


思考が詰まってしまった一人の准教授が、大学のそこそこのスペックを誇るPCにUSBメモリを差しこむ。


その防衛省から渡されたUSBのデータが読み込まれ、画面に動画が再生された。



===================================


ー クラスA事案ー003ーJPーJMSDFー証言012 ー



≪それでは、聞き取りを始めます。≫


≪・・・ああ、宜しく。≫


≪確認ですが、貴官の所属と階級、氏名を教えてください。≫


≪海上自衛隊第二護衛隊、DD-119 あさひ所属。二等海曹、黒田義弘。艦橋勤務、立検隊配属≫


≪ーーでは、当時の状況を教えてください。出来るだけ詳しく。≫


≪・・・あれは対潜戦闘が終わりかけた時だったんだ。・・・あのタコの化け物共、艦の船体に張り付いて登って来やがった。停泊したままだったのが不味かった。≫


≪敵はどのように艦内に侵入しましたか?≫


≪艦橋の窓を割って侵入してきた・・・強化ガラスだぞ?≫


≪・・・窓を割るまでの時間はどの位掛かりましたか?≫


≪よく覚えちゃいないが、CICの指示で艦を第一戦速で動かそうとした時にはもう手遅れだった。

 ああ、そうだな、船体を登るスピードもかなりのものだと思う。≫


≪・・・何処まで侵入を許しましたか?≫


≪艦橋が真下にあるから皆死にもの狂いだったのが功を奏したんだろう。・・・ここぐらいで食い止めた。・・・と思う。≫


≪どのように艦橋を奪還しましたか?≫


≪俺を含めた立検4名と艦橋要員1名で縦隊を組み、隊長の合図で突入、弾が無くなった64式の代わりに9㎜拳銃で残敵を掃討、・・・室内をクリアリングした。・・・・・・。≫


≪・・・敵は捕食行動を行っていたとの事ですが、それはーー≫


≪・・・・・・(沈黙)≫


≪・・・黒田さん?≫


[ガタッ]


ーー黒田二等海曹、急に立ち上がる。


≪ーーあいつは、俺の部下だったんだ!つい昨日まで笑ってたんだぞ!

 それが何であいつがあんな目に合わなくちゃならないんだ!≫


≪黒田さん、落ち着いて下さーー≫


≪・・・・・・グチャグチャだったんだよ、赤くて、 赤くて・・・頭がーー



 ウァアあああああああああああァあああああァァーー!!≫



≪聞き取りを終了します! 黒田さん落ち着いて!≫


≪あ、君、押さえて!≫



[黒田義弘二等海曹、この後PTSDと診断。現在治療中ーー]



ー映像が終了する。



===================================


「ーーハア・・・。」



准教授は今日何度吐いたか分からないため息をつきながら、


風に当たりに行った教授の後を追って、外に出て行った。



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― 新着の感想 ―
[一言] 世界最強のSCPは001ですよ!ゲートガーディアンですよ! 半径1キロにいる生物や機械は消滅、魔障しますし
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