神の遊戯
初投稿です。
文章が比較的マシになった3章4章から見て頂ければ・・・
国家召喚物としては、3章4章だけでも十分だと思っています。
この世界に「神」は存在しない。
・・・そもそも、我々の言う「神」とは何か?
اللّٰهُ أَكْبَر
God Save the Queen!
観自在菩薩行深般若波羅蜜多時照見五蘊皆空度一切苦厄ーー
धियो॒यो नः॑प्रचो॒दया॑त्॥
野蛮な未開人に|神の慈悲を!
時に祈り、時に願い、時にはその名の元に聖戦と布教を正当化する。
つまるところ、この世界の「神」とはーー
自身の欲求を満たす為に創られた「仮想の存在」に過ぎないのではないか?
ならば、この世界に真の意味での「神」は存在しないのだ。
そう、この世界では。
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ーとある世界ー
「また死んじゃったよ。」
「死んじゃったね。」
「面白かったね。」
ーーそこには2人の「神」がいた。
「でも飽きてきちゃった。」
「次はうんと面白いのがいいね。」
いや、「神」というのはナンセンスだ。
「じゃあ沢山呼んでみる?」
「勇者たくさん呼んでみる?」
いくら権限を有しているとはいえ、只の高次生命体を「神」と呼ぶのはいささか夢がないだろう。
「でも一方的になっちゃうかな?」
「またあの世界から呼べばいいんじゃない?」
彼らは「管理者」・・・正しくは「より高次の生命体から世界の管理を任された種」。
「あの世界ならいいかな。」
「やったら怒られちゃうかな・・・」
全てにおいて完璧であるはずの超高次生命体は1つだけ結果的にミスを犯した。
「大丈夫でしょ。」
「・・・うん、そうだね。」
かの存在は『人格と感情がある種』を「管理者」に任命してしまった。
・・・確かに、1つの世界の管理という責務は、寿命が無く、森羅万象に干渉できる高次生命体でなければ務まらない。その点においてかの存在は完璧な判断を下したといえる。
「じゃあ呼んじゃおう!」
「国ごと呼んじゃおう!」
しかしながら、かの存在には感情や人格がなかった。
故に、そのことがどのような結果を引き起こすのか予想しなかった。出来なかった。
半ばシステムと化している”機械”には、その判断が付かなかった。
「「召喚!」」
代わり映えもしない毎日を24時間365日送っていたらーー当然飽きる。
そして耐えられなくなった彼らは、無数にある他の世界を参考に、自分たちの好みに合わせて生命体を創造した。
やがて時が流れーー彼らは満足しなかった 。
以前と同じような平坦な日々。少々の刺激はあるが、それだけの日々。
一度望んだものを手に入れれば、貪欲に次々と、よりよいものを手に入れようとする「感情」。
彼らは知性を持たぬ凶悪な生物を参考にして改造し、生命体にけしかけた。
すると当然、人類は自己防衛のために化け物を倒そうとし、
化け物は本能の赴くままに襲い掛かり、絶滅戦争が起きる。
彼らは常に刺激を求めていた。
世界の法則を追加し、人類に戦う力を与えたものの、アリのように増え続ける化け物に人類は劣勢になり、その度に「勇者」と称し、異なる世界から何かしらの強大な能力を与えて人類を連れてきた。
ーー身一つで過酷な世界に放り出される者達の気持ちも考えずに。
これは「神」の遊戯場の記録。
只の気まぐれから召喚された不幸な国の記録。
ー いつか訪れる未来:とある民家 ー
「その国の名前を知りたいかい?」
「うん!」
「・・・日本という国だ。そう、あれは大昔にーー」




