【2月号】【その2 診断】
【ここは魔物町 作;二人羽織】
【その2 診断】
ここは魔物が住まうのもま町。多くの魔物が住まうこの町で、今日も今日とて平和で、どこか可笑しい毎日が繰り返されている。
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魔物町の病院。そこで医者のフランケンシュタインは診断書を見て診断を下していた。
「血糖値が高いから気を付けた方が良いですよ? 吸血鬼さん?」
と、患者である吸血鬼にそう言った。吸血鬼は「はぁ……」とそう言っていた。
「はぁ……。やっぱりそうですか? 最近、なんだか身体がだるくて……」
「油っぽい生活をしているんじゃないですか? 食生活を変えた方が良いんじゃないでしょうか?」
「はぁ……。主食、人間の生き血だしね……。人間の身体って結構、油が多いですし……」
「はぁ……。最近の人間は油が多くてさー……」と、一言加える吸血鬼。
「けどね、血糖値も高いですし、それに直接吸っているだなんて不衛生だと思いますよ?」
「はぁ……。すいませんねー。けれども、肉食とか草食とかあるし、良いんじゃないだろうか?」
「いえ、なんでも取り過ぎるのはいけないですね。吸血鬼さん、今後は気を付けてくださいね」
「はぁ……。先生、ありがとうございます」
そう言って、輸血用の血液を貰って帰る吸血鬼。そして医者のフランケンシュタインは次の患者を呼ぶ。
「さぁ、次はがしゃ髑髏さんのレントゲンですよ? レントゲン用の液を飲んでくれますか?」
【次回へ続く】




