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149話 姫咲さんと凧揚げ
「普! タコ揚げを始めるぞ!」
「広場も結構凧が上がっていますね姫咲さん。で、手に持っているそれはなんですか?」
「何ってタコだけど?」
「ええ、酢につければおせちに出しても通用しそうな立派なタコですね」
「おうよ! じゃあ早速揚げるぞー!」
そう言って姫咲さんは手に持ったタコを空高く放り投げた。本来海中に住むはずのタコが見事に空中を舞う。それはまるで海を自在に泳ぐかのように、はたまたエイリアンが飛ぶかのように、タコは同じく空を泳ぐ他の凧たちの高さにまで達し、そして上昇と変わらない速度で自由落下した。
「ごめん普。普に被さるとは思わなかった。タコ足でロン毛みたいになってるぞ」
「誰のせいですか」




