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第24話

「あ!ヨ、ヨシュアさん見つけた!あなた今一人?」


「よう!なんだイノリ!そんな急いで」


あれ?ここ街の入り口よね?なんでこんな所に都合よくヨシュアさんいるの?なんて、良いタイミング!


「あ、あの。ちょっと緊急事態発生中で!一緒に私の村まで来て欲しいの!」


ここじゃ誰かに話を聞かれる可能性があるから話せないわ!とにかく、何とかここから連れ出さないと!


「緊急事態?なんだそりゃ。キルトもそっちに行ってんだろ?」


「キルトじゃ話にならないの!頼りになるのはヨシュアさんしかいないわ!!」


間違ってない!私間違ってないわ!!

ヨシュアさん!貴方しか頼りにならないの!

早く!早くついてきて!


「まぁ、いいけどよ。丁度手が空いてるし。馬車で来たのか?」


「そ、そうなの!領主様に馬車を出して貰ったのよ」


「ふーーん?っつーことは・・この前言ってた植物の疫病絡みでなんか揉めてんのか?それで喧嘩になってるとか?」


「そ、そうね。詳しくは馬車の中で・・・」


何かしら?


さっきから、私とても違和感を感じてるの。

私の、このハッキリとしない態度にヨシュアさんが全く不信感を表さない。いつもなら絶対こんな適当な説明じゃ動いてくれたりしないのに。・・・もしかして・・・・。


「よう!アンタも大変だな。わざわざイノリをこんな所まで連れて来てくれたんだな?」


「いえいえ。仕事ですから」


ヨシュアさん?凄い満面の笑みね?

私、そんなヨシュアさん始めて見たわ。


そうやって笑っていると貴方も貴族のご子息なんだって納得する。その完全なる作り笑い、ハッキリ言って気持ち悪い。


「まぁまぁ?そんな事言わず、少し休んで行けよ。イノリに言われて馬車かっ飛ばして来たんだろ?」


え?!ちょっと待ってヨシュアさん?

私本当に急いでいるのよ?馬車無しで私の村まで帰るの?


「いえ。大丈夫ですから、馬車にお乗りください」


「まあまあまあまあ?遠慮、すんな?」


ヨシュアさん?

なんで流れるように私について来た従者を・・あ!!


「な!何をなさるのです!」


「うん?だってお前ら罪人だろ?そら捕まえるよな?おーい?コイツ連れてってくれ」


「はいはーい?こちらですよー?」


ドス、ガン、バコン!


「え?ど、どうして?ヨシュアさん?」


やっぱり?もしかして今の状況ちゃんと分かってるの?

でも、一体どうやって?


「こっち来い!馬でいくぞ!イノリ!」


「イノリちゃん!」


「メルロー?」


そんな真面目な顔で私を見て、何?

あ、分かってるわよ?キルトは私の幼馴染で弟みたいな奴だから本気で死ねとか思ってないわよ?


「ちょっと弱ってるからって、キルトにほだされたりしないでね?アイツ天然タラシだから!」


「ははは!・・・・あり得ない(真顔)」


真面目な顔で気色悪い事言わないで。

分かってるわよ!上手くやる!あんな領主の思い通りになんてさせないから!


「ヨシュア!気をつけろよ!手筈通りにね?」


「おう!そっちもしっかりやれ!」


「ヨシュア!!」


ベロニカ?

貴方も一緒に動いてくれてるの?

サンチコア団結力半端ないわね!


「アイラがティファと領主の屋敷に乗り込んで行ったみたい!ティファがついてるから大丈夫だと思うけど、一応頭に入れておいて」


「あああああん!?」


いつも、お疲れ様ヨシュアさん。

この前ちょっと意地悪言ってごめんなさい。

私が悪かった。貴方の苦労を全く分かってなかったわ。


「あの爆走女。また勝手に暴走しやがって!どいつもコイツも俺を過労死させてぇみてぇだな!サンキューベロニカ!速攻で片付けてあの阿呆回収してくる」


きゃあ!!ちょっ!はやっ!速い!!振り落とされる!!


「しがみついてろ!振り落とされんなよ!」


ぎゃあああああああ!!む、無茶言わないで!

私、馬になんて跨ったことないのよ!イギギギギ・・もう少し速度落として走りなさいよ!!ちょっと!


「ヨ、ヨシュア・・・・!」


・・・・・・私、もしかして・・事の深刻さ・・分かってなかったのかしら?・・・そんな事ない。

私だってキルトが死にそうなんだってわかってた。


「・・・・・あ・・」


でも、頭の何処かで、この人達なら何とかしてくれるって考えてなかった?きっと大丈夫だって、勝手に期待してなかった?


「大丈夫だ。イノリ、悪い。頑張ってくれ」


「・・・・う、うん」


・・・・・キルト。・・あんた死んだりしないわよね?

あんな奴に・・・やられたり、しないわよね?


「アイツは頑丈だ、きっと間に合う」


アイツは、いつもあんな気の抜けた顔でふざけながら私達村の人間を助けてくれる。


あの時、私が捕まった時、領主にあんな風に言ったのだって、きっと注意を私から自分に向ける為よね?


私が危害を受けないように。


「・・・ひぐっ・・・」


「泣くな。後でキルトにチクるぞ」


「泣いでナィ・・言っだらごろず・・」


こんな事で泣いたりなんかしない!!

ちょっとあんたらの顔が真剣すぎてビビったとかもない!


これは顔に当たる風が強すぎて目が痛いだけだから!!

だから・・・・今、頭なんて撫でないで!!


「殺されるのは勘弁だ。多分俺の見間違いだな」


そうよ!

もう、私は馬の首にでもしがみついてるから気にせずかっ飛ばして!サッサとあの馬鹿(キルト)迎えに行きましょ!ぎゃあああああ!!速い速い〜!!

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