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Act0-25 本音と恥ずかしさと

PVが1100突破しました!

ゆっくりですが、アクセスが増えてくれるのは、やっぱり嬉しいです。

ありがとうございます。

ちなみに、最下部あたりに、ランキングタグ設置してみました。よろしければ、ポチっとお願いします

「レアさん。それはさすがに言いすぎな」


「言いすぎじゃないですよ? だってこの国のことは、私が決めることですし。そのせいでこの国が乱れることになれば、それは私の判断が間違っていたということです。そのせいで民に迷惑をかけるのは、心苦しくはありますが、そのときは蜂起でもなんでもしてもらって構わないのです。「七王」の継承は、もともとそういうものですからね。私が淘汰されてしかるべき存在だと、誰もが思うのであれば、私はそれを受け入れるのみです。まぁ、多少の抵抗はしますけどね。どちらにしろ、私の判断次第であり、私だけの責任なのです。ほかの者は関係ない。私の指示や命令に従っただけですからね。だから罰せられるとすれば、私ひとりだけで済む。ね、カレンちゃんの人生よりもはるかに軽いじゃないですか」


 ニコニコと笑いながら、レアさんは言う。その言葉になんて返事をすればいいのか、わからなかった。なんというか、一心さんにも通じるなにかをレアさんの言動からは感じ取れた。それがなんなのか、一心さん同様に俺にはわからなかった。


 ただこの人の言っていることは、少し傲慢なところはあるけれど、実際のところ間違ってはいないのかもしれない。この人の在り方も、王という超越者のひとつの形なのかもしれない。そしてそれは、俺が今後設立することになるかもしれないギルドを運営するうえで、ある意味参考になる考えとも言えた。やや破滅的なものを孕んではいるし、国家とギルドでは規模が違いすぎるけれど、人を動かし、利益を生じさせるという意味であれば、そこまで大きく違いが生じるものでもなかった。だけど、それでも──。


「淘汰されてもいいとか、言わないでくださいよ」


 なんだかレアさんの言動が胸に刺さっていた。聞きたくなかったというか、そういうことをこの人の口から言ってほしくなかった。まだ出会って一週間くらいの人だけど、それでも俺はこの人のことが嫌いではなかった。むしろ好ましいと思っている。……出会った当初のイメージとこの国で再会したときの実像とのギャップがすごすぎる気はするけれど。それでも俺はレアさんが好きだった。


「レアさんが、いなくなるとか、俺は考えたくない、です」


 出会ったばかりの人になにを言っているんだと思うけれど、自然と着ていたつなぎの袖を握りしめていた。なんだ、この女の子っぽい仕草は。俺には似合わないっていうのに。やめたくてもやめられない。自然にしてしまっていた。ああ、もうどうしたらいいんだろう。自分の体が、自分の意思に反した行動をしていて、もうどうしたらいいのか、わからなくなってしまっていた。


「……ありがとう、カレンちゃん。それにごめんなさい。ちょっと言い過ぎちゃいましたね。いや、調子に乗りすぎちゃったみたいです。コアルス、私が仕事を片付けている間、カレンちゃんたちのお相手をお願いできますか?」


「あ、はい。構いません」


「ありがとう。すぐに終わらせますので、それまでちょっと待っていてくださいね」


 レアさんはそっと俺を抱きしめてくれた。すごく温かかった。この世界に来て、はじめて人肌に触れたように思えた。それになぜかすごく落ち着けた。義姉さんたちが、お酒に酔った義姉さんが、こうして抱きしめてくれることはあったけれど、そのときと同じくらいに落ち着くことができた。


「仕事が終わったら、いろいろとお話しましょう、カレンちゃん。この国のことについても、いろいろと教えてあげますし、ギルドについても改めて教えてあげます。なので、ちょっと待っていてくださいね。お姉さんとの約束です」


 にこやかに笑ってレアさんは言った。なんだか小さな子供に対して言っているようにも思えたけれど、王としての覚悟をしているこの人に対して、言うべきではないことを言った俺は、この人にとってみれば、子供のようなことを言っていると思われたかもしれない。まぁ、無理もない。だって俺の言い分はまるで、どうしようもないことから顔を背けようとしている子供の言い分に近い。ぶっちゃけると、めちゃくちゃ恥ずかしい。


「ふふふ、恥ずかしがっているカレンちゃんは、えっと、「モエー」でしたっけ? すごく「モエ―」ですね」


 どこでその言葉を知ったと聞きたくなったけれど、この人なりに慰めてくれているのだろう。どうかと思う慰め方ではあるけれど、ここはあえて文句を言うべきではないだろう。


「……約束ですよ、レアさん」


「はい、約束です」


 レアさんは笑った。その言葉にその笑顔に、俺はただ頷いた。そんな俺とレアさんを乗せて、馬車は王宮へと向かって行くのだった。

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