071:ランクアップ試験9
見学者風の男の人がギルバートさんと話している
(リン、あれは?)
(おそらくウィリアムさんの手勢かなあ、色々と動き回ってたみたいだよ)
(なんだ、あれも相当強いのだろう?)
(うん、けどまあ冒険者の命より内通者の洗い出しを優先したんじゃないかな)
(むーん、まあ正しい選択か)
誰かが死ぬのもある程度折り込み済みだったんだろうなあ
ウィリアムさんはやっぱり怖いなあ、敵になったら瞬殺されそうだね!
ギルバートさんがちらりとこちらを見る
バス君のこと聞いたのかな、おそらく今回の本当の意味での犠牲者だ
ギルバート説明され中、、
「よ、よう、リン、もしかしてこれランクアップ試験なの?」
藤原君が聞いてくる
とぅ、、くるくるくる、、げし!
「何名前で呼んでんの?、死ぬの?、殺してやろうか?」
空中で三回転し華麗な後ろ足蹴りをしたクロが藤原君の耳元で囁く
「ちげーよバカネコ、周りに人居るんだから楠木って呼べないだろ!」
「あ゛?、我のことはクロ様って呼べやクソワラが!」
「あ゛!、ざけんなクソネコ、死にたいの?」
てし、と藤原君の額に前足を置きグググと押すクロと
負けじと額をグググと押し返す藤原君
「リンさん、知り合い?」
サンド君が聞いてくる
「うん、そんな感じ?」
曖昧な感じに答える
「ずいぶんクロ殿と仲良しでござるな」
「え?、あれって仲良しなの?」
キシャー!、シャッシャ!
いってぇ!、クソネコしゃれんなってねーぞ、てめえ!
本格的な戦いに発展しているけど
ギルバート説明され中、、
ギルバート説明終了
「待たせたの、」
ギルバートさんがこちらに来る
「おぬし達がバスと言う冒険者の仲間かの?」
サンド君達に声を掛ける
「はい、、」
「すまんかった!」
頭を下げる市民街冒険者ギルドの長
「え、、はい」
困惑するサンド君達
「ギルドとして謝罪する、わしに出来る事があれば言ってくれ、なんでもする」
「じゃ、じゃあ、バスを、」
当然、言われるであろう要望、
「すまん、それは無理じゃ」
「なんで!!!」
わかっている回答、
「灰の状態での蘇生はまず成功しない、それに灰になった瞬間すぐに蘇生を行わないと無理なんじゃ、時間が経ち過ぎている」
「期待させたようだの、すまぬ」
「いえ、わかってましたから、、」
少し離れた場所で、サンド君達の会話を見ている
(なんだ、他の消えたやつらは保護されているのか)
じゃれあいに飽きたのか私の肩に戻ってきたクロが言う
(抜かりないんだね)
「なあ、楠木なんか問題が起こってるのか?」
藤原君が聞いてくる
「クロ、説明したんじゃないの?」
「したのだ!」
「楠木が狙われてるとしか聞いてないぞ?」
「うーん、んー、、」
かいつまんで話す、藤原君はバス君とかとあまり面識ないし
特に関係ない問題な気もするけどね
「ふーん、で、あいつがフリーザ?」
「え?、うん」
「ちゃんとやれよ、クソワラ!」
「あー、まかせろクソネコ、俺すげーレベル上がったから超余裕!」
「あ゛?、リンこの変態レベルいくつなのだ?」
藤原君を鑑る
「ちょ、やめろよー、楠木、はずかしいじゃんー!」
なんか全然嫌がってないよね!
「レベル15、、、なにそれー!」
「ざけんな!、クソワラのくせに生意気だ!、死ね!」
げしげし!
「ちょっとレベル上げ過ぎちったぜ!!」
まじしねくそわら、ちゃきーん!
いってー、くそねこいまのなんだよ!、しぬとこだったじゃねーか!
はしゃぎ過ぎです、
「ちょっと、もう少し静かにしてね?」
クロを捕まえて抱き、藤原君のおでこをぺしっと叩く
「ごめんなのだ」
「お、おぅ」
ギルバートさんが手招きしている
フレイアさんとフリーザさんも居る、なんだろ?
「今回の試合で一回でも勝った者は合格とする予定じゃ、初戦敗退者も後日正規の試験を行う」
ここからはギルバートさんが仕切るみたい
「なので、もう試合する意味は無いのじゃが、続けるかどうか参加者で話し合ってくれ、もし続けるならフジワラちゃんの試験も兼ねて空いているところにフジワラちゃんを入れて続けるが、どうするかの?」
「くくく、いいでしょう続けましょうか」
「当然、続行ですわ!」
「棄権します」
睨まれる、なんで?
「くくく、棄権なんて許しませんよ?」
「怖いのなら仕方ありませんわ、奴隷になるなら許してあげます」
「バカなの?」
あ、間違えた
「く、くく、面白いことをいいますねぇ?」
「奴隷になっても許しませんわ!」
自分のおかれた状況を理解していない、何に守られている気なんだろ?
(バカだな)
(バカだね)
死んでも治らないんだろうなあ
「俺がいっぺんに二人相手してもいいぜ?」
ババン、と藤原君が前に出る!
(ここにも空気を読めないバカが居たな!)
(うーん、熱血バカ?)
みんなわがままだのぉ、とつぶやくおじいちゃん
その時、
「待ちなさい!」
入り口から誰かが入ってくる、ギルド職員が二人付き従う
「ギルバート殿、これは一体どういうことです?」
真ん中の人が質問してくる、おじいちゃんは、、
さっきの見学者のほうを向いて、、彼が頷く
「貴方はギルド長といっても市民が、キンッ!、、、、」
首が三つ飛ぶ!
(!!!、見えたか?)
(うん、一瞬だけど、スラッシュだね、凄い!)
(剣術の基本技だろ?)
(レベルが高いとあんな事も出来ると言うことじゃない?)
居合いみたいに剣を抜いたのがほとんどわからなかった
(リン、鑑定しれしれ!)
(無理無理、絶対気付かれるって!)
「おーい、司祭こいこい、死体があるぞ」
おじいちゃんが貴族の用意した司祭を呼ぶ、自分で殺したのにね!
「...」
「...」
「じじい、えげつねー!」
絶句しているフリーザさんとフレイアさんとその他一名
え、もしかしてただのおじいちゃんだと思ってたの?
司祭と奴隷商が駆けつける、何が起こったか理解していない
「あの、、これは?」
「あー、そいつらギルドに敵対した裏切り者、当然職員は首だし私財も没収するからそいつらからは何も取れんぞ、雇い主か金払ってるやつらが寄付金出すなら生き返らせてやれば?」
生き返ったらまた殺すけどね、というおじいちゃん
(こえー、じじいこえー!)
(ギルド長って、こんな人達ばっかりなのかな?)
(冒険者ギルドこえー、まじこえー!)
「おい、じじい、遊んでないで早くこっちの話進めろよ!」
おおぅ、藤原君全然動揺して無い、何か吹っ切れてる感じ?
(フジワラじじいに、ほの字なんじゃないか?)
(え!!!、そうなの?)
(ふたりだけで迷宮に潜る仲だしな、レベル15まで上げるとか、泊り込みだな!)
(おじいちゃんと泊り掛けの外泊!)
藤原君をじーっとみる、、、
「ん?」
ささっ、目を逸らす、どきどき!
「え?、なに、なんなの?」
(オークに飽き足らずじじいまで手に掛けるとは、フジワラおそるべし!)
(おそるべし!)
「なんなんだ?」
「お嬢ちゃん、どうするかの?」
おじいちゃんが聞いてくる
「えーと、じゃあフジワラ君との決勝とかはやらないでいいです?」
「えー、わしそれ期待しているんじゃが、やってくれんかの?」
「くくく、笑えない冗談ですねぇ!」
「灰にしてさしあげますわ!」
「あ、俺も決勝は辞退するわ!」
「じゃあ、そういうことで?」
「えー、やじゃやじゃ、みたいのじゃ!」
なにこのおじいちゃん!
「じじい、きもいからやめろ?」
「一緒に迷宮潜った仲なのにフジワラちゃんのいけず!」
ぞぞぞっ!、やっぱり噂は本当だったのね!
藤原君をそっとみる、、、
「ちょ、ちがうから!」
さささっ、目を逸らす、どきどき!
「なんだよ、その反応!、じじい変な言い方するなよ、マジ殺すぞ?」
「うほっ、わしと試合する?」
「うがぁぁぁあぁ、お前等なんなのぉぉぉ!!!」
(ホモワラの絶叫がこだまするのだった!)
クソネコ勝手な解説いれてんじゃねーよ!
準決勝:
第一試合:フレイア 対 リン
第二試合:フリーザ 対 フジワラ
次回、本当に試合が始まるのか!
始まると同時に過去の回想が始まるのではないか!
期待せず待て!
なにこれ?
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名前:楠木 凛 種族:人族 性別:女 年齢:16
レベル:11
HP:170/170 MP:320/320
STR:115 VIT:130 DEX:135 MND:130 INT:320
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、鑑定
(技) 隠密2、罠解除1
(魔法)召喚魔法(式神)、空間魔法3
火魔法2、水魔法3、雷魔法2、土魔法2
光魔法4、闇魔法2
(自動)HP回復、クリティカル
装備:普通の服、偽りの宝石、魔法の鞄
聖なる糸 :HP50、VIT25、MND25、HP回復
白のローブ:INT20
素早さの靴:DEX10
魔力の腕輪:MP20
力の腕輪 :STR10
ウサギの尻尾:DEX20、クリティカル
金貨:26225
使い魔:クロ
スキル:(武技)格闘術2
(技) 隠密4
(魔法)火魔法5、風魔法4、鉄魔法1
光魔法3、闇魔法2
(自動)HP回復、クリティカル
名前:藤原 秀平
種族:人族 性別:男 年齢:16
レベル:15
HP:200/200 MP:165/165
STR:175 VIT:175 DEX:145 MND:145 INT:155
スキル:(特殊)言語翻訳、アイテムボックス、スキル強奪
(武技)剣術5、槍術3、格闘術2、弓術3
(技) 隠密5、罠解除4
(魔法)火魔法5、水魔法5、風魔法5
土魔法5、光魔法4、闇魔法4
(自動)気配察知3、HP回復5、統率3
装備:大地の剣:HP20、STR10、VIT20
騎士の剣:STR20
緋色のローブ:MP20、INT10
大地の籠手:HP20、VIT10
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